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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
幸せそうな家族の中に生まれた殺意というかゆがんだ嫌悪が、連続殺人事件を生み出す環境とは、驚きだ。確かに親と子、兄弟姉妹との間に、妬み恨み蔑む気持ちがあるのは不思議ではないが、それが少しのきっかけで殺意に変わる恐ろしさ。とておも怖いサスペンスミステリー。
最後まで読み逃せない!
2025/01/11 20:57
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投稿者:Taku - この投稿者のレビュー一覧を見る
本屋さんで、ふと出会ったこのお話。
登場人物のセリフとその時の視線や行動の力加減などが細かく書かれていてリアルだった。
例えば、刑事が省一の肩を強く触るシーンなど
その1行だけで、刑事の思いや省一の心情が伝わってきた。
表紙の帯にも児童文学、、、
とあるが、児童文学とは思えないような、大人でも楽しめる話だった。
スラスラ読めて、終わりも読者が想像できる仕掛けになっているが、モヤモヤしない。
良い終わりだった。
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
これで児童向きのお話なんですか……それにしては、ちょっとなんだか……。という感想です。読み終わっても、読後感が悪いし、いわゆるイヤミスですね、これは。たしかに親子、兄弟姉妹は…ですけど。
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不気味な唄の歌詞とともに、次々と家族が死んでゆく……刊行以来、全国の少年少女に衝撃を与えてきた伝説のジュヴナイル・ミステリ長篇。〈解説〉松井和翠
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トラウマ児童文学といえば、個人的には「ぼくのまっかな丸木舟」あたりかなあ。迂生は小学校に上がるか上がらないか位の頃から、じいさんの蔵書を漁って高木彬光氏とかを読んでた、いけ好かないガキだったので、少々のことでは動じなかったと思うが、子供向けの本だと思うと、なんと言うんだろう、ガードを下げるんだよね。死人が出る、主人公の家族が殺されると言うだけで結構驚いた気がする。そうした興味抜きで、単にミステリとして今の読者を驚かせられるかというと少し無理がありそうな。真相は正直見え見え。今の小説だったら「これ、ミスディレクションじゃなかったら怒るぞ」レベルの、露骨な伏線が張られております。そういう意味では、昔ショックを受けた少年少女読者向けの本かも知れない。
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児童文学作家の鈴木悦夫氏が手掛けた児童向けの厭ミス。本書が刊行された89年当時、全国の子供達にトラウマを植えつけたと言われている。〈幸せな家族〉を題材にしたCM撮影に協力することになった一家が、不気味な曲の歌詞をなぞるように一人ずつ殺されていく……という内容。いわゆる「見立て殺人もの」だが、子供向けの単純なミステリかと思いきや密室の謎やアリバイ調査が織り込まれた本格推理小説となっている。挿入される家の見取り図、死者が遺したメモといったギミックも楽しい。プロローグの時点で大体の真相は予想できてしまうが、現代のミステリファンが驚きを求めて読むタイプの小説ではないだろう。
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保険会社のテレビCM(幸せな家族)に選ばれた5人家族とその撮影者スタッフたちと唄の話。
途中まで上がった熱が終盤うまく保たれることなく冷めてしまった。
1人1人の殺害現場と、唄をなんとか活かしたいとするストーリーの進め方に腹落ちできなかった。
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読みやすくスラスラ読める反面、世界観がトラウマになりそうなぐらいの構成。
子供からしたら、、、
いまでゆう子供はなんらかの障害があったのか、歌に沿って事件を起こしていく。
結末はまさかの、、衝撃的でした。
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かつて多くの少年少女にトラウマを与えたと言われる児童文学が文庫本で復刻って本屋で紹介されていたので読んでみました。有名なミステリー作品に似た内容ですが、犯人は(子供はともかく大人が読むと)すぐにバレバレの作品で、ミステリーというよりはむしろサスペンス小説と言う感じを受けました。
幸せな家族が次々と謎の死、そして、この作品が児童文学である意味の解説、でも、それでも、今の自分の年になって読むには、ちょっとつまらない作品かな。
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思ってたよりも面白くなかった。ミステリーと言うなら、ネタばらしにもうひと工夫欲しいところ。動機があるようでない所が怖いポイントなのだろうが、今ひとつだった。
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犯人は初めの方で直ぐに分かった(分かるように作られていたのかな?)
けど、なんとも言えない雰囲気とストーリー展開がめちゃくちゃ良かった
母親とお姉ちゃんがいい人だっただけに、死んじゃったのがとても悲しい
特にお母さんの最後は読んでいてとても胸が苦しくなった
特に気になる矛盾点も無いし、あちらこちらに伏線が散りばめられている
ほんのちょっとペロッとするだけで死ぬ農薬なんてあるのかな?とは思ったけど、全体的にミステリーとしてもよく出来ていた
大人3人組にも天罰が下って欲しいなあ
面白かったけど、もう一度読みたいとはならない
何なら怖いから手元に置いておきたくない本
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鈴木悦夫『幸せな家族 そしてその頃はやった唄』中公文庫。
児童文学作家の鈴木悦夫が1989年に刊行した伝説のジュブナイル・ミステリーの復刊。刊行以来、全国各地の少年少女に衝撃を与えて来たという伝説のトラウマ児童文学。行きつけの本屋のレジ前のキャンペーン棚に山積みされていたので、ついつい購入してしまった。
確かに少年少女に向けた小説にしては刺激が強過ぎる。直接的には描かれてはいない残酷さやエロさ、近親相姦というタブーの匂いがプンプンする。
ジュブナイル・ミステリーと言うよりもイヤミスと言った方が良いだろう。作中に描かれる『そしてその頃はやった唄』が兎に角、不気味で気持ち悪い。
プロローグでは既に児童文学にしてはあり得ない程の悲劇が起きたことが明らかにされる。1年の間に中道家で、父親で写真家の勇一郎、兄で中学2年生の行一、母親の由美子、姉で高校2年生の一美、親友の柴田浩が相次いで死に、次男で小学6年生の省一だけが生き残るのだ。
賢明な読者ならプロローグを読んだだけで犯人の正体が解ってしまうのだが、それを信じたくないからこそ本編を夢中になって読んでしまうのだろう。
保険会社のコマーシャル・キャンペーン『幸せな家族』のモデルに選ばれた中道家。写真家の父がの勇一郎が仕事を行うためのスタジオを備えた新築の家に父親の勇一郎、母親の由美子、長女の一美、長男の行一、次男の省一の5人が引っ越し、コマーシャルの撮影隊がやって来て、撮影がスタートする。
しかし、父親が多忙なために撮影は進まず、まるで不気味な『そしてその頃はやった唄』をなぞるかのように家族が1人、また1人と死んでいく。
果たして……
トラウマ児童文学と言って思い出すのが、天沢退二郎の『光車よ、まわれ!』だ。こちらは正統派の少年少女向けのホラー・ファンタジー小説である。小学生の頃、図書館から借りて、余りの面白さに時間が経つのを忘れ、教室の片隅で読んでいると知らぬ間に外は真っ暗となっていた。
ふと背後に人の気配を感じて後ろを振り返ると女性が立っていた。突然のことに驚いて、固まっていると……
女性から「その本、凄く面白いでしょう。」と声を掛けて来た。女性は違う学年で国語を担当する先生だったのだ。あの時は本当に肝を冷やした。
社会人になって、ちくま文庫から『光車よ、まわれ!』が復刊されたのを機会に再読してみたのだが、やはり非常に面白かった。
本体価格900円
★★★★
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題名が「幸せな家族」そしてその頃はやった唄 とあり、 う~ん、これは反面の題名なのかな、と思いながらページを開くと、とうとうぼくはひとりになった。この1年のあいだに、ぼくの家族はぽつりぽつりと死んで、最後に、ぼくひとりが残った。初めは父だった・・ と続き、兄、母、姉、親友、が死んだとくる。終始ぼくは、で語られる。その死をなぞる。いやはやなんとも。これが子供向けの本なんだろうか。
ぼくの父は写真家。父の友達から、さる保険会社のCMに「幸せな家族」のモデルになってくれ、と言われ承諾したという。そして父の友人、CM作成の人たち3人が家に撮影にやってくる。その中の一人が「その頃はやった唄」を歌うのだが、これがマザーグースっぽい死人の出る唄。
鈴木悦夫氏はもともとは児童文学者で、解説にある鈴木氏の言葉の断片は「・・その少年の完全な自由を阻害しているおとなが少年に向かって何か書こうとするならば、少年の現在的な自由の問題を自己に問い詰める作業をしなくてはならないと思うのです・・」という部分がある。
鈴木悦夫:1944~2003.8.10 熱海生まれ。1967早稲田大学卒業あかね書房入社。大学では少年文学会に在籍。1969年「祭りの日」で第二回日本児童文学者協会新人賞受賞。その後あかね書房を退社し、NHK「おかあさんといっしょ」、フジテレビ「ピンポンパン」のメインライターとして活躍。その後小田原で一人暮らしを始める。
「その頃はやった唄」は実際にあり、巻末に詩と楽譜が載っている。詩:山本太郎、曲:越部信義
・山本太郎 1925-1988 「覇王記」1969に所収
表紙の下には「THE BLESSED FAMILY ・・AND THE OLD DEAR SONG」の英語。
雑誌「鬼が島通信」第1号~第12号1983~1988連載
偕成社Kノベルス1989年刊
2023.9.25初版 図書館
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これがほんとに児童書?普通におもしろかったし、自分が子どもの頃この小説に出会ってたら、ミステリー沼にハマってただろうな、、
なんとなく犯人は途中でわかったけど、終わり方までは予想できず。歌には犯人本人の死も歌われていて、主人公も歌に沿って最後は死ぬというきれいな終わり方。お姉さんが自分の死を受け入れてる感があったのだけいまいち謎だったけど、お金持ちの一家で一人ずつ謎の死を遂げていくという気持ち悪さと妖しい美しさ?がなんともいえない読後感でした。
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結構評判になった本。児童文学にしては、内容が少しきついかなぁ?幼少期に実際読んだら、どう感じただろうと、考えてしまった。