「叱ること、押し返すことの意義を取り戻す」かあ
2024/11/07 17:34
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「叱ること、押し返すことの意義を取り戻す」かあ、そういう側面もあるようなあ。確かに「辛いなら学校なんて行かなくていい」と優しく頭を撫でるだけでいいのか、そこは難しい問題だなあ
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投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
子どもを叱らないことのマイナス面が、具体的に示されていて、わかりやすかったです。育て方を考えるきっかけになりそうです。
「困った子どもの事例」が多く登場します。
2024/03/18 21:12
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投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
現役のスクールカウンセラーの著者が、最近言われる「叱らない教育」に大きな異議を唱える1冊です。叱らない教育がいかに子どもにとって良くないことなのかを、様々な視点から論理的に著しています。
当書の文中には、「困った言動を起こす子ども(もしくは親、教師)」の事例が多数登場します。叱らない教育をすると、こんな的外れな事態が起こるのか、と考えさせられる内容です。
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不登校の質が変わってきている。
肌感覚で感じていることを言語化してくださった一冊。
障害物を取り除きすぎることがかえって成長の妨げになる。
受容だけではダメで「押し返す」力の重要性を再確認できた。
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勇気をもらった。ただ賛否別れそう。個人的には、子どもの跳ね返し力をつけさせるのはとても大切だと思うし、そのためのアプローチもとても勉強になった。カウンセラーの先生にも読んでもらって、どう思うかお聞きしたい。
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かなり具体的な内容で、全面的に納得です。
自分と自分以外の世界を正しく認識し、調和していく必要性があるということですね。それができる人には当たり前のことでも、それが難しい親+その子どもの場合は、いろいろとこじらせていってしまうのでしょう。そこに気づいてもらうのも大変なことなのだと想像できます。能力の問題なのか、考え方の問題なのか、程度にもよるかと思いますが、、、
予測力が足りない親も問題ですね。物事はそんなに単純ではないし、向き合っていく必要があると思います。「ほめて伸ばす」の解釈も、浅い解釈で何でもかんでも褒める、悪いことは指摘しない、でいいはずはないのに。
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書かれている内容の方向性は納得もいくし賛同できるものでしたが、では実際どうすれば良いか、の点では望ましい対応と避けた方が良い対応があまり具体的に書かれていないというか、例があっても紙一重、ひとことの差で影響が出る、みたいな慣れるまで判断の難しそうなものが多く、実践は難しそうだなというのと、定着するのに時間がかかりそうだなと思いました。
カウンセリングについて考え続ける立場の人であれば、理解も習得もしやすいかもしれないけれど、専門的に学んでない人は数多あるケースに対して適切に対処する判断をどう培うか、、の部分はこの本では吸収は難しいかもと思った。
ただ、一切この本から吸収できないというわけではなく、本のタイトルの通り子どもから嫌われること、衝突を恐れてその場しのぎでなあなあにするのは子ども自身に良くないということを知れるのは大きいと思うのでその視点を授かることができて有意義な読書でした。
自分は育児はしていないけれど、会社で若い世代への対応に悩む時にこの本で読んだことがわかっていれば、時には嫌われる勇気を持って叱ることも覚悟しなくてはいけないんだなと気づくことができたので子育てだけでなく役に立ちそう。
また、自分の思い通りになると思う子供が増えることは、ゆくゆく年数が経ってから引きこもりなど問題につながる可能性もあり、社会全体の空気や情勢にも影響する可能性があるのでは、と思うと各家庭の親にだけ責任をなすりつけるのではなく、行きすぎた昭和平成の怒鳴り散らかしはともかく、社会全体で子供を見守って育てていく意識を持つのも良いのではと思う。
なまはげの話が意外で興味深かった。
続いている風習は様々な意味や効果があるのだな。
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確かに、教育現場では「叱る」ことがはばかられ、生徒がこちらの言うことを聞こうが聞くまいが、社会一般で正しいとされることを言って指導は終了。叱れば生徒は落ち込む、保護者は子供から話を聞いて学校にクレームを言うなど、まともな教育活動を行うのが困難になってきた。しかしこの本を読み、そのような子供たち、保護者たちと適切に接していかなければならないと学んだ。
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幼児教育関連の仕事をしていて、最近叱られない子供が増えているのを感じています。
この本は不登校といった問題を抱えたお子さんとの関係について書かれています。
仕事では、幼稚園や学校以外でもっと学ばせたいというご家庭のお子さんたちがいらっしゃるので、不登校といった問題はないのですが、読めば読むほど、その子の性格や家庭状況によって問題の出方や接し方は変わってくるのではないかと感じ、本当に子育てって難しいなと思いました。
子育てには正解はなく、やはりいろんな壁や問題にぶつかって、親子で向き合って、時には他人の手を借りながら乗り越えていくしかないんだなと思います。
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図書館で借りた本。
タイトルを見てすぐ読みたくなった。以前より叱らない子育てについて疑問を感じていたから。叱らないという事を「子供の好きにさせる事」と解釈している親御さんがいて、本当にそれで良いのかな?って疑問に思っていました。いつも親がそばにいて守ってあげられる期間は本当に短い。自分のことは自分で守れるよう、自分が居なくても生きていけるように育てるのが親の役割じゃないのかな。
怒ることと叱る事は違うという事を理解して子供と接する必要があるのかな。
そういう事を知りたくて借りて読んだ本です。
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現在どこでも不登校の子供が増えています。なぜそうなっていくのかがこの本を読むことで、そうかもしれないと納得できる部分がありました。
これを読むことで教師も楽になると思います。
乳幼児持つ親全員に読んでもらいたい一冊です。
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【要点】
・子どもを褒める事は大切だが、褒めるアプローチは万全ではない。
褒めることによってかえって子どもが苦しんでいる状況がある。それが、「世界からの押し返し」の不足。
世界の返しが不足すると、思い通りにならない場面への強烈な拒否感から不適応になりやすい。また、大人も世界からの押し返しになっていない関わりがある。
その結果、ネガティブな自分を受け入れない子どもたちがいる。
・従来の不登校は登校刺激を与えず、ゆっくり休ませる方式が有効だった。しかし、今ではそれでは改善しない事例が増えている。
・理由
世界からの押し返し不足がポイント
思い通りにならないことに耐えられない子どもたち、また大人も世界からの押し返しを外注(自分の子を親が叱らず、鬼からの電話←アプリ などですり替える)、子どもの現実を加工、子どもの環境操作する事例がある。(親も教師も)
その結果、ネガティブな事例を受け入れない子どもたちが「できない」と思う場面に直面すると、不登校になる
★環境への過剰適応も、心の奥底にある自信のなさが関係している。自信のなさが明るみにでないよう、指摘されないように環境に過剰に適用しようとする。
幼い頃から周囲に対して気を張って生活すると、自然と周囲の人の顔色や機嫌を察知し、自分が周囲から批判的な形で扱われないように振る舞うよう調整している。
処世術とも言えなくもないが、不安や恐怖に基づいたものだから、非常に緊張感が高い。そして疲れやすく、状況の変化に敏感で打たれ弱いと言う特徴もある。感覚的には目の奥に緊張感があるような感じ。
一見して非常に規範的で問題がないように見えるため、周囲は「こんなにしっかりした子が苦手なものから逃げるはずがない」と言う印象を抱くことも。
・特に女子に多いが、「本当に信頼できる友達がいない」と語ることも。
(一見して良い関係を築いているように見えても。)
それは彼女らが、自身の欲求を抑えて、周囲に合わせた姿で対人関係を築いており、心の奥では「本当の自分を出したら、友達は受け入れてくれないだろう」と感じ取っているため。
・反抗期がない子ども
理由①子が先に親子関係の段階に進んだのを敏感に感じ、親はすぐに子と同じ段階に進み、段階のズレを解消すれば、子は反抗する必要がない
5つの段階
①親がこの手の届く範囲に置く段階(1歳位まで)
②親が子を手あるいは声の届く範囲に置く段階
(1歳から小学校に入るまで)
③親が子を信じ、期待する段階(小学校時代)
④親が子と距離を取り、子の判断に任せる段階(中学生から大学生くらいの時期)
⑤親と子が対等になる段階(大学生以降)
(例
③親が信じ、期待する段階に子どもはきているのに、②親が高め、あるいは声の届く範囲に置こうとするから反抗する。)
理由②親子揃って年齢にそぐわないような低い段階でとどまっている場合は、良くない。
(例
毎日の学校の荷物や修学旅行の用意を親がすべて用意するケース→ ①の段階)
・褒めて伸ばすつもりが、いつの間にか子どもの問題を指摘しないで、ネガティブなところを示さない形に変質してしまっていることも
・親を始めとした周りの大人が自分の責任の範囲を理解し、それを守っている姿を見せること。
子どもが自分の責任の範囲を踏み超えた時に注意すること。
そこで出てくる子どもの感情を受け止めることが大切。
・「思い通りにならないこともある」経験が大切
・子どもが「ネガティブな自分」に向き合うことが大切
その上で大人は「ダメでも大丈夫」と伝える
・親の要求を聞いている中で、学校が受け入れたことを書面に示せと言うパターンも見られるが、書面を出すのはその時点での合意内容と言うことを強調しておく事は重要。
なぜなら、子どもの状態は日々変わり得るものであり、昨日まで適切だった対応が次の日に不適切なることもザラだから
・×「今日の体調はどう?」と過剰に聞きすぎる。
子どもが身体症状を手放せなくなる。
◎「今日の気分はどう?」「学校に行くのが嫌な気持ちはある?」のように、体よりも気分、気持ちに焦点を当てる聞き方をする方が望ましい。
・テスト
「悪い点数を取るあなただからといって嫌いになる事はないし、悪い点数を取るあなたも大切なんだから、ちゃんと見せて欲しい」と伝えることが大切。
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「世界から押し返される経験」=「思い通りにならない経験」が不足していることで、社会に不適応を起こす子どもが増えるということを、カウンセラーの立場で書かれている。実例も豊富。
親は泣く子に「ただ寄り添う」、「なだめる」ことで、子どもは「できない自分を受け入れてくれる存在」「ありのままを受け入れてくれる=安心していられる存在」だと親を認識できるのだという。
共働きの家庭が多い現状、難しいこともあろうが、子ども第一で考えることが大切であろう。
また、本書の親の事例では、親指導も必要だと感じる例もあった。
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社会に出ることを考えると、大人も叱り方を考えないといけないと思いました。時代や社会の雰囲気が強く影響しているなと思いました。
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スクールカウンセラーの立場から、最近の、不適応を起こす子どもの背景を探った本。
語り口も平易で、とても読みやすい。
学校での不適応を起こす子どもの中には、仮想的な万能感が手放せないケースがあるという。
世界は自分を中心に回っているわけではない、とわきまえられない子どもが一定数いる、ということだ。
その背景に、著者は社会の問題を見ている。
子どもがかわいそうだからと、子どもが不快を感じる現実を加工したりして、それに向き合うことをさせない。
自分の意思で変えられないものがあり、それと折り合っていくことが学べないというのだ。
この話、どこかで聞いたことがあるような…。
だから自分には、読みやすかったのかも。
親の対応により改善する見込みが大きいのは10歳くらいまで、と聞くと、なかなか厳しいな、と思った。
ちなみに、それくらいの年だと、社会のルールを親が体現し、子どもを押し返すことがあったとしても、子どもと気持ちをやりとりする(筆者の言い方では「ごちゃごちゃする」)中で、子ども自身が受け入れていけるようになるという。
自分にマイナスの要因があっても、親はちゃんとうけいれてくれるんだ、と思えるからだそうだ。
…となると、中高生まで持ち越してしまったら、かなり「こじらせ」てしまった状態ということになる。
それどころか、大人でも「世界から押し返された経験」が乏しければ、こじらせ状態が続くわけで…。
最近よく聞くモンスターなんとかというのも、そういうことなのかと思われる。
大人はともかく、まだこれから社会に出る十代の子どもたちへはどうしたらいいのか知りたいと思った。