天丼 かつ丼 牛丼 うな丼 親子丼 ――日本五大どんぶりの誕生
著者 飯野亮一
どんぶり物を生み出したのは、江戸時代に生きたある男の“食い意地”だった。出前の蒲焼が冷めないようにと、蒲焼をご飯の中に入れ込んで楽しんでいたところ、それがまわりにも広まり...
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商品説明
どんぶり物を生み出したのは、江戸時代に生きたある男の“食い意地”だった。出前の蒲焼が冷めないようにと、蒲焼をご飯の中に入れ込んで楽しんでいたところ、それがまわりにも広まり、日本初のどんぶり物、うな丼が誕生する。それまで白いご飯の上におかずをのせるという発想を持っていなかった江戸っ子たちは、すっかりうな丼の虜となった。だがうな丼以降、新たなどんぶり物が誕生するには時間がかかった。天ぷら蕎麦や親子とじ蕎麦は江戸時代には生まれているのに、天丼や親子丼の登場は明治になってから。その背景には何があったのか? 膨大な史料から、どんぶり物誕生の歴史をひもとく。
目次
- はじめに/序章 どんぶり物が生まれるまで/一 白米を常食していた江戸市民/二 ご飯もの屋の繁昌/第一章 鰻丼の誕生/一 鰻丼の誕生前夜/(一)酒の肴として食べられていた蒲焼/(二)付け飯をはじめたうなぎ屋/二 鰻飯の誕生/(一)大久保今助と鰻飯/(二)大久保今助とは/(三)大久保今助は中村座の救世主/(四)文化年間に売り出された鰻飯/(五)今助以前に存在した鰻飯/(六)鰻飯の元祖を名乗る店/三 鰻飯を人気食にしたアイディア商法/(一)『守貞謾稿』にみる鰻飯/(二)主食と一品料理を盛り合わせた鰻飯/(三)割安な小ウナギを活用した鰻飯/(四)割箸が添えられた鰻飯/(五)鰻飯にマッチしたタレの工夫/四 鰻飯から鰻丼へ/(一)一流店のメニューにも鰻飯/(二)鰻丼の名あらわる/(三)蒸した蒲焼の出現/(四)確立された蒸しの技術/五 鰻丼の普及/(一)中入れしない鰻丼が出現/(二)ウナギの養殖が始まる/(三)養殖ウナギの普及/(四)食堂のメニューにも鰻丼/(五)うな重の名が出現/第二章 天丼の誕生/一 屋台で売り始めた天麩羅/(一)天麩羅の屋台が現われる/(二)高級天麩羅の屋台が現われる/(三)天麩羅蕎麦の誕生/二 天麩羅茶漬店の出現/(一)茶漬店が天麩羅をメニューに/(二)天麩羅茶漬店の繁昌/(三)天丼より天茶が先/(四)天麩羅専門店が現われる/三 天丼の誕生/(一)天丼が売り出される/(二)天丼店が増える/(三)天丼の食べ方/四 天丼の普及/(一)天丼の名店が出現/(二)高級天麩羅店にも天丼/(三)蕎麦屋に天丼/(四)天丼は東京名物に/第三章 親子丼の誕生/一 鶏を食べなかった日本人/(一)時告げ鳥として飼われた鶏/(二)好んで食べられていた野鳥/(三)食べられていた鶏卵/(四)鶏卵を食べることが普及/二 江戸時代の鶏肉・鶏卵食/(一)料理書に現われた鶏肉・鶏卵/(二)養鶏業が未発達の江戸時代/(三)自由に商売できなかった鶏卵/(四)高価だった鶏卵/三 上下に格付けされた食材/(一)室町時代の食材の格付け/(二)身分違いの鶏と鶏卵/(三)江戸時代の鶏肉と鶏卵の料理/四 養鶏業の発達/(一)養鶏業の勃興/(二)養鶏戸数と生産量の増加/(三)親子の身分差が解消/五 親子丼の誕生/(一)親子丼が現われる/(二)料理書に親子丼の作り方/(三)親子丼の出前/(四)駅弁に親子丼/六 親子丼の普及/(一)鳥料理店に親子丼/(二)洋食店に親子丼/(三)蕎麦屋に親子丼/(四)デパートの食堂に親子丼/第四章 牛丼の誕生/一 牛肉を食べなかった日本人/(一)屠牛禁止令/(二)キリシタンと牛肉食/(三)江戸幕府の屠牛禁止令/二 江戸時代の牛肉食/(一)キリシタンとの結びつきが薄れた牛肉食/(二)彦根藩の牛肉食/(三)江戸市民も食べ始めた牛肉/(四)江戸の牛肉店/三 文明開化と牛肉食/(一)開国と文明開化/(二)中川嘉兵衛の牛肉店/ほか
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丼の歴史
2020/06/24 10:18
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
なかなか興味深くて、丼を食べたくなる。関東大震災と牛丼の話が特に興味深いな。今晩は牛丼にしようかな?と思う。
どんぶり物の誕生の歴史をひも解いた興味深い一冊です!
2020/04/11 11:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、私たち日本人が大好きな「どんぶり物」の誕生の歴史をひも解いたとっても興味深い一冊です。同書によれば、どんぶり物を生み出した背景には江戸時代の男の「食い意地」ともいうべき精神だったと説かれています。そして、「出前の蒲焼が冷めないようにと、蒲焼をご飯の中に入れ込んで楽しんでいたところ、それがまわりにも広まり、日本初のどんぶり物、うな丼が誕生する。それまで白いご飯の上におかずをのせるという発想を持っていなかった江戸っ子たちは、すっかりうな丼の虜となった」と詳述されています。しかし、うな丼以外のどんぶり物が登場するのは、それ以降ずっと後になってからのことだというのです。一体、そこにはどのような背景があったのでしょうか?同書の内容構成は、「序章 どんぶり物が生まれるまで」、「第1章 鰻丼の誕生」、「第2章 天丼の誕生」、「第3章 親子丼の誕生」、「第4章 牛丼の誕生」、「第5章 かつ丼の誕生」と読者には興味深いテーマで話が進みます!
おいしそう
2019/09/27 09:16
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
天丼やかつ丼など、人気のどんぶり物の誕生の歴史が、興味深く読むことができました。おいしそうで、食べたくなるほどです。
おもしろい
2025/01/02 12:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本人の好きなどんぶり物について、楽しみながら読むことができました。誕生の過程など、おもしろかったです。
身近な食べ物に意外な歴史あり
2019/12/23 23:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
どれも身近でみんなの大好物だから、太古の昔から食べられてきたと思い込んでいました。
意外でした。歴史は浅いです。
勉強になりました。