- 販売開始日: 2024/09/26
- 出版社: 新潮社
- ISBN:978-4-10-336214-2
藍を継ぐ海
著者 伊与原新
なんとかウミガメの卵を孵化させ、自力で育てようとする徳島の中学生の女の子。老いた父親のために隕石を拾った場所を偽る北海道の身重の女性。山口の島で、萩焼に絶妙な色味を出すと...
藍を継ぐ海
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商品説明
なんとかウミガメの卵を孵化させ、自力で育てようとする徳島の中学生の女の子。老いた父親のために隕石を拾った場所を偽る北海道の身重の女性。山口の島で、萩焼に絶妙な色味を出すという伝説の土を探す元カメラマンの男――。人間の生をはるかに超える時の流れを見据えた、科学だけが気づかせてくれる大切な未来。きらめく全五篇。
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ぜひ読んでください「祈りの破片」
2025/07/22 22:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ねたばれ
「夢化けの島」の主人公は大学で地質学を研究している、「星隕つ駅逓」では北海道のある町に落ちて来た隕石が主題になり、表題作の「藍を継ぐ海」では地磁気」を使うことで、迷わず進む方向を決めているウミガメと、将来を迷う中学生のお話しとあまりにも詳しい地学の知識、それもそのはずで作者は東大院で地球惑星科学を研究していた人、このそれぞれ50Pあまりの中篇の中で私が一番心に残ったのは長崎に投下された原爆で破壊された瓦や煉瓦の破片が収拾された空き家のお話、あまりやる気のない典型的な公務員だった主人公が、その破片の持つ歴史の重みにだんだんと目を輝かせていく「祈りの破片」、必読だ。そして、「藍を継ぐ海」の沙月のもとに、姉からの連絡を祈らずにはいられない
信頼できる大人が登場する信頼できる短編集
2025/06/18 15:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第172回直木賞受賞作。(2025年)
作家というのは、それがすべてでなくともよくて、漫才師であっても元羊飼いであってもひとつの作品を完成させれば作家でありのは自明のことだ。
『藍を継ぐ海』という5つの短編を収めた短編集で直木賞を受賞した伊与原新さんの場合、大学の理学部を出て地球惑星科学を専攻した経歴は、もしかしたら文学とは一線を画しているようにみえるが、決してそうではない。
むしろ、おそらく研究と対峙する生真面目さが伊与原作品にはうまく生かされているように思える。
受賞の際の選考委員の選評を読むと、ほとんどの委員が受賞を推している。
宮部みゆき委員は「科学のトピックを題材に、単発の短編をひとつひとつ丁寧に作り上げて、統一感のある短編集を編んでゆく。その創作姿勢には最大の敬意を払いたい」とし、辻村深月委員は「作中のいたるところに確かな知識を持ち、それを自らの倫理観とともに主人公に向けて語ることができる「信頼できる大人」の存在が光っていたことだった」と評価が高い。
テレビドラマ化でも好評だった『宙わたる教室』もそうだが、確かに伊与原作品には「信頼できる大人」がしっかり描かれている。
5つの短編でもっとも薦めたいのは、長崎での原爆投下後の岩石などの収集にあたって男の姿を追う「祈りの破片」で、作者の創作ながらまるでノンフィクション作品を読んでいるようなリアル感を味わえる作品。
いや、それよりも、と多分読者の数だけ好みがわかれるだろう、そんな良質の短編集だ。
長編に
2024/10/20 11:58
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
5つの短編、すべて長編にもできそうな内容。
しっかり専門的なことも調べてあるみたいだし。
どの話も良い。
オオカミと犬のダブルの話が特に気に入ったかな。
SFじゃない理系文学
2025/01/26 17:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はぐらうり - この投稿者のレビュー一覧を見る
直木賞受賞作。
自然科学に基づいた5つの短編集という、この著者ならではの作品だった。著者の作品は初めて読んだけれど、作風としてはオーソドックスなものだと思う。ただ、これまでは理系というとSFになってしまっていたので、意外と新しいということになるのでは。
科学的ファンタジー
2025/04/19 06:34
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投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファンタジーのような話の裏に科学的根拠があった
5つの短編。どれももっと膨らませて読みたいような良作だった
話の主人公たちのその後を想像するのが楽しい作品だった
長い時間の連なりを感じます
2025/04/11 23:13
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投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編ながら、
長い時間の連なりを感じる
奥深い物語ばかりでした。
自然科学がものすごく自然に
話の流れになじんでいました。
地学・生物学に関する短編集
2026/01/18 06:42
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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
この著者の本は理系の知識をまぶして上手に小説にしてあり、文系の私もいつも楽しく読めます。この本は、ウミガメの産卵、隕石の発見、焼き物を作るための粘土探し等がテーマの短編集で、「そういう世界があるのか…」と知らなかった世界を教えてもらえました。中学生ぐらいで読んでいたら、高校の理科がもっと楽しめたかもしれません。
受賞作品だが
2025/07/09 18:19
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投稿者:GHQ - この投稿者のレビュー一覧を見る
徳島に居たことがあり、海ガメの作品を楽しみにして読んだ。しかし、読後感は物足りなかった。人物の描き方に新味がなく、ストーリー展開も特に高揚感がなく、では深みがあるかと言えばそうでもない。短編集なので、スラスラと読めるが、いずれも秀作とは言えない。期待感の裏返しではあるが、平凡な出来であり、他者の高い評価には首肯しねる。