ゴールドサンセット
著者 白尾悠
人生の黄昏を希望に変える温もり溢れる一冊。 人生は十人十色。悩みや悲しみ、後悔、生きづらさを抱え、傷つきながら進んでいく人々の姿の中に、希望と勇気を見いだす連作短編集。中...
ゴールドサンセット
06/26まで通常726円
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商品説明
人生の黄昏を希望に変える温もり溢れる一冊。
人生は十人十色。悩みや悲しみ、後悔、生きづらさを抱え、傷つきながら進んでいく人々の姿の中に、希望と勇気を見いだす連作短編集。
中高年の劇団をモチーフに、その団員と周囲の人々の生き様を描く。
第一幕 ひろった光---同級生がいじめにより自殺。その事実に傷つきもがく少女が出逢う、隣部屋の老優。その奇妙な行動の果てには。
第二幕 金の水に泳ぐ---真面目に頑張って生きてきた40代独身女性。リストラと婚活に戸惑いながら、人生と自分を見つめ直して得た答えは。
第三幕 ゴールデンガールズ---定年後の男性。自分がかつてパワハラ、セクハラをしていた女性に偶然出逢うが……。痛快なラスト。
第四幕 なつかしい夕映え---老人の家を訪れる二人の若い男。その正体は一体?そして、珠玉の思い出とは。
第五幕 黄金色の名前---かつて女性の誰もが抱いていたつらさと葛藤を、女性ならではの目線で描ききる。
幕間 登場人物達が織りなす、出会いと絆。
終幕 ゴールド・ライト 老優の心に去来する悔恨に満ちた人生。そして戻らない深い愛。それでも生ききる強さ。
読後、生きること、歳を重ねることに前向きになれる作品です。
※この作品は過去に単行本として配信されていた『ゴールドサンセット』 の文庫版となります。
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幕はまだ下りない
2025/03/07 07:08
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2017年に第16回「女による女のためのR-18文学賞」の大賞と読者賞を受賞した
白尾悠(しらおはるか)さんは多作ではないが、
しっかりとした作品を着実に生み出している印象が強い。
この『ゴールドサンセット』は2022年4月に刊行された書き下ろしで
六つの短編からなる連作短編集である。
但し、最後の作品はそれまでの五つの物語が収束するようにできあがっている。
これらがどのような物語かといえば、それぞれの作品に「第一幕」「第二幕」とつけられ、
最後の六篇めに「終幕」とついているように、
見事な舞台公演を見終わった印象をもつ出来上がりになっている。
「第一幕」に登場する意味不明の老人が重要な役割を持つのは「終幕」で、
実は「第一幕」の主人公はこの老人の隣人でもある女子中学生で、
彼女はいじめで自殺した同級生を救えなかったことを気にやんでいる。
ふとしたことで老人と共にいることになって、彼女はその悩みから一歩抜け出していく。
それぞれの短編が、この少女のように生きづらさや悩みを抱えた者たちが主人公で
そんな主人公たちにからんでいく人物が、実は最後にそれぞれの役割を演じていくという
構成のうまさに感嘆した。
そして、これらの物語に登場する人のほとんどが人生の後半期を迎えた男女で
人生の終盤を彼らとともにじっくる考えてみるのもいいかもしれない。
人生の幕は勝手におろしてはいかない。