0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
デビュー作とは思えない成熟した文章です。青栗村の風景が目の前に浮かんでくるような美しい表現とあわせて、そこでの人々の描写が淡々とした文調で進んでいく構成が好きですね。
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
見たことも訪れたこともない建築物の
姿が思い浮かび、
内部の空気感が感じられ、
扉や壁の手触りまで伝わるような
繊細な描写でした。
村井先生の国立現代図書館、
訪ねてみたかったな。
自伝じゃなかった
2025/04/01 13:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
50歳過ぎて仕事辞めて、これだけのものが書けるのはすごいな。
若いとはいえ年上の女性だけが呼び捨てなのには、最初から違和感があったけど、
最後まで読んで得心した。
投稿元:
レビューを見る
松家仁之『火山のふもとで』新潮文庫。
本作を皮切りに、『沈むフランシス』『光の犬』と、3ヶ月連続で新潮文庫から刊行される作家のデビュー作。
不思議な魅力を感じる小説だ。これまで読んで来た小説の中では最も時間の流れが遅い小説ではなかろうか。浅間山を望む北浅間という自然豊かな土地で、ゆったりと流れる時間の中に描かれる人間の生活には強いリアリティを感じる。
作中に描かれる建築作品はもとより、料理や飲み物、登場人物の所作や言葉、音楽の趣味や持ち物、車やバイクの果てまで一つ一つがお洒落で、大昔に読んだ片岡義男の小説を思い出した。
物語の語り手となる坂西徹は、入社が困難と言われた世界的な建築家である村井俊輔の設計事務所に何故か奇跡的に入社することが出来た。北青山の住宅街に佇む村井設計事務所は夏の間だけ北浅間にある『夏の家』にそっくり移動し、そこで業務を行なうのだ。
ある夏、『夏の家』では稀有な感性をもつ村井のもと、国立現代図書館の設計コンペに向けての作業が行われていた。坂西は、もの静かだが、情熱的な村井の下で働く喜びを感じながら、胸の中に同僚女性への淡い恋心を抱く。
そして、設計コンペを間近に控えた頃、突然の展開。『夏の家』の夢の時間は幻だったのか……
本体価格850円
★★★★★
投稿元:
レビューを見る
好みのど真ん中。。よかった。。!
都会での忙しない日常から離れた避暑地が舞台となっていて、一つ一つの描写が美しい
わたしも逃避行させて貰えたような気分に浸れました☺︎
意識の流れで物語が進んでいるような気がして、モダニズム味を感じた、余白が多くて想像力を掻き立てる作品だった。
登場人物ひとりひとりが魅力的で、彼らがそれぞれ突き通している建築の流儀に触れるなかで、建築への興味が湧いた。図書館とか美術館とかに行ったら、「ここはどんな建築家がどんな想いで建てたんだろう」って考えるようになった。
「本を読む」「図書館にいく」という行為がなんでこんなに心地いいのか、「先生」が言語化していて、自分の中でもすとんと腑に落ちた。
孤独であって孤独じゃない
1人でいることを受け入れてくれる
そんなよりどころがあって幸せだなあ☺︎
語り手の一人称が「ぼく」から「私」に変わって、長い時の流れを感じさせているのが好きだった
わたしも夏の家で暮らしてみたいな
投稿元:
レビューを見る
たまたま手にとったこの一冊を、2025の夏休みに読破。贅沢な時間を過ごしました。まるでその場にいて見ていたような設計事務所の細部の描写、夏の家の様子、風景などにすっかり魅せられました。小説と同じ時代にほんの少し建築に関わった自身の思い出が、今、全く違う仕事をしていて思い出すこともなかったのに、数十年ぶりに押し寄せてきました。先生が主人公に伝えたこと、その言葉が染み入りました。
投稿元:
レビューを見る
毎年夏に事務所機能を移転する浅間山のふもとにある、設計事務所の山荘「夏の家」。新卒入所の主人公が、この山荘で過ごすひと夏の時間が静かなタッチで描かれていて、自分も軽井沢の澄んだ空気の中にいるような気持ちになりました。
三度の食事の支度や買い物、掃除洗濯、山の日々の暮らし。日常を丁寧に過ごすことが建物を創ることに繋がっていくのかもしれない。設計の専門的なことはわからないけれど、レトロ建築が好きなので、ずっと残っていくものを創る意味についても考えさせられました。
読み終わってもまだ「夏の家」にいるような余韻が続いています。
美しい小説でした。
投稿元:
レビューを見る
物語の中に流れる全てが素敵
大人の静かな物語
対象的な若者の恋の行方
大好きな図書館の設計コンペの話しなど
興味深い話しです
文庫化され
たくさんの人が手に取ってくれたらと思います
投稿元:
レビューを見る
言葉選びが美しく、情景がありありと浮かぶ。幼い頃見た情景や温もり、匂いや手触りを思い起こさせる。文章から記憶が刺激され、心が揺れる。
麻里子との馴れ初めから蜜月描写は違和感しかなく、雪子の方が好意的に書かれていたのは、結末への伏線だったのかも。どこにも未来を匂わせる描写はないのに、見事に感じさせられる。
長いけど、満足度の高い密度の高い小説だった。
投稿元:
レビューを見る
本当に素敵なお話だった。
前半は自然が織り成す風景の描写や建築物の描写が多く、想像しながらでないとすすめない私にはじっくり読む必要がありました。
途中で実際にある建築物を調べて写真を見たり、「夏の家」での作業場の席の配置を自分で書き記したりもしました(笑)
何か大きな出来事、事件が起こるわけではなく、この調子でエンジンがかからずのんびりと読みすすめる感じかな…と思ったけれど、中盤過ぎたあたりからあっという間にページがめくられ読了。
中盤以降もドキドキするような何かが起こるわけではありません。
でも、描かれている先生の人生そのものが壮大というか器が大きくて、それを見せてもらえて胸がいっぱいになりました。
好みは分かれるかもしれないけれど、私はこんなに素敵な小説に出会えて良かったです。
著者の松家仁之さん、他の作品も読んでみたいと思いました。
投稿元:
レビューを見る
昔の良質な日本映画を見ているような感じがした
登場人物が頭の中で勝手に、岡田英二、原節子、三国廉太郎、高峰秀子の姿で動くので、とっても楽しかった
投稿元:
レビューを見る
2025年2月17日、グラビティの読書の星で男性がMARUZEN&ジュンク堂 書店の検索機で調べたレシートみたいなの2枚と「流行りの本を買った」という言葉を添えて投稿してた。②
投稿元:
レビューを見る
ストーリー、お仕事、出てくる筆記具やお料理などなど一つ一つが魅力的でした。知らないものが多く検索しながら読み進めて時間がかかりましたが、それも楽しかったです。
終盤は急にスピード感が出てあっという間に読み終わってしまいました。
投稿元:
レビューを見る
丁寧かつ親密な手紙を読むような多幸感。綴られる文章は的確で、その場に自分が居るように情景が浮かぶ。緩やかな時間の流れと感情の機微を捉えるディテール。建築への愛情、仕事への情熱、寡黙で誠実な師への尊敬、才能への嫉妬、秘めやかな恋。隅々まで繊細な為、読み進めるうちに少々疲れてくるが、清冽ながら密度の濃い読書時間を過ごせた。
投稿元:
レビューを見る
単行本を塩尻の図書館で教えてもらったのだった。
ブクブク交換の時だったかな。
文庫化されたと聞いて思い出して読了。いい作品だった。
高名な建築家と若者。浅間山の麓の自然の描かれ方がすばらしい。そしていい感じに図書館建築が絡んでくる。
個人的にひどく気になったのは、主人公と深く関わりを持つのだろうなという女性は下の名前を呼び捨て、というところだ。どことなくちょっと村上春樹っぽいなと思う。