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歴史が教えるマネーの理論 みんなのレビュー

  • 飯田泰之
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紙の本歴史が教えるマネーの理論

2007/10/31 19:30

コウゴキタイ

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Living Yellow - この投稿者のレビュー一覧を見る

 幼い頃観ていたアニメの次週予告は、こう叫んで終わることが多かったように記憶している。冒険ものなどは決まってそうだったような。それを「乞うご期待」と変換できるようになったころには、もう。そんなアオリ文句はすっかりすたれてしまっていた。
 経済学の入門書に何度かチャレンジしてみたのだが、「合理的期待形成仮説」という言葉に一番面くらわされ、しかし、強い印象を受けた。数式とグラフに囲まれた「期待」という二文字は、いつもそこには似つかわしくなく、でも、そこには重要な何かがあるんだろうなあと「期待」させる魅力を放っていた。しかし、なかなかその「期待」が満たされることはなかった。生来の数学嫌いの歴史好きの上、「期待」の二文字が経済学の入門書に登場するときは、いつも決まって数式とグラフがガードを固めている。いつもそこで投げ出すか、読み飛ばすか。
 本書は、そんな私の「期待」を呼び起こしてくれた。
 徳川家斉、田沼意次、井上準之助、高橋是清、大戦後のウィーン、果ては「管鮑の交り」の管仲の唱えた売りオペ・買いオペ等の金融政策(『管子』原文より)
 これらの歴史上の人物・実例を題材に、とことんわかりやすく整理された命題で、現代の視点から、しかし、現在の「常識」をいったんとりのけてゼロから、分析し、今私たちが直面している経済の諸問題を受け止めるのに有効な考え方を、手取り足取り教えてくれる一冊である。本書「おわりに」のタイトル、「歴史が現実と理論をつなぎ、理論は歴史を解読する」という著者の目指すところが、ずんと胸に響いた。
 ヴィクトリア朝英国、一次大戦後のオーストリアのハイパーインフレ、同時期に始まる昭和(日本)恐慌を題材に「貨幣数量説」とその展開を見据えて、貨幣と物価の基本的関係を整理する第一部。そして「為替レートの悲劇と喜劇」と題された、第二部では、異なる貨幣間交換比率、としての為替レートをめぐる諸学説を、戦前日本の金解禁論争、戦後吉田内閣の経済政策、97年アジア通貨危機を意識したかとも思える「途上国」のケース、そして幕末日本からの「金流出」を題材に、いきいきと語りおろす。
 第三部「金融政策―マネーとは結局何なのか」においては、上記の第一、二部での解説を踏まえて、十八~十九世紀江戸幕府の「改鋳令」を中心に、現代にも通底する金融政策の理論と実際を解説する。
 数少ない数式も、ほとんど四則演算程度までおさえられていて、脚注も簡潔かつわかりやすい。各部ごとのまとめがが、末尾に一ページにまとめられているのも有難かった。
 通読して、痛感したのは数字が数字だけで動いて、経済が成立しているわけではないという、シンプルなイメージに尽きる。数字と数字の間には人がいる。そしてその人々をつらぬいて、経済を動かしているのは、人々が願い、祈る、「期待」ということである。
 本書第一部で、著者がとりあげている、「昭和恐慌」、「オーストリアのハイパーインフレ」においても、沈静化させたのは、自国政府あるいは諸外国が、その「状況」を収めることができる実質性のある政策を打ち出すことへの、人々の「期待」であったことを、著者はていねいに解き明かしている。しかし第二部で、補強されているように、実質のない政策は結局「期待」を集めえず、事態を悪化すらさせる。
 「人事を尽くして天命を待つ」至極まっとうなこんな言葉を、ていねいかつ精密に強化してくれる本書。
 乞うご期待。

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