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みんなのレビュー6件

みんなの評価3.2

評価内訳

6 件中 1 件~ 6 件を表示

日本の教育が危機的な状況にあることを知るために。

14人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:越知 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 教育危機を扱った本である。というとそんな本は巷にあふれているという声が聞こえてきそうだ。しかし長年高校教師を勤め、また「プロ教師の会」の重要メンバーとして現場から意見を述べ続けてきた著者の見識にはだれもが一目おかざるを得ないだろう。
 例えば「ゆとり教育」対「学力重視」という、世間を騒がせた対立軸がある。私自身、ゆとり教育には重大な疑問を抱き、文科省の軌道修正を良しとしてきた。しかし著者によると「ゆとり教育=学力低下」という図式に還元してしまうこと自体が誤りなのであって、文科省のゆとり教育政策は現状認識と意図に限定する限りは悪くなかった、と評価する。ただし、だからといってゆとり教育を肯定しているわけではない。学校にゆとり教育を導入すれば「生きる力」がつくというのは無論バカげた話なのであって、本来そういうものは社会の中で生きながら獲得していかなくてはならないのだ。ではなぜ文科省はそういうバカげた政策をとったのか。学校の中に消費社会が乱入して生徒の質が変わってしまったからだ(この点については『下流志向』に関する私の書評を参照)。
 加えて、学者や評論家にも学校をそういうベクトルでしか捉えられない人間が目立っている。本来教育世界は消費社会や利益優先の資本主義とは相容れない部分があるのだが、それを無視したリバタリアンが教育を論じてしまっている現実がある。
 少し前、加藤寛や渡部昇一といった論客がどんな主張をしていたか覚えている方がいるだろうか? 彼らは、公教育より塾や予備校の方が効率的であり学力向上に役立つのだから、教育を自由化して塾や予備校にも学校と同じ地位を与えよと言っていたのである。しかし著者は、これを現場を知らない人間の妄言として一蹴する。塾や予備校の存在意味は認めるが、しかしそれは公教育と相補的なものであり、一方だけで済むものではないと言うのである。教育とは、教育に向かおうとする心性を子供に持たせるところから始まるのだが、現状ではそのこと自体にかなりの時間と手間がかかる。ところが予備校や塾は、初めからそういう心性が子供にあると前提している。子供にそれがあるのは、しかし実は公教育が苦労してそれを身につけさせているからなのだ。
 消費社会の浸透によって、いかにそういう心性が損なわれているか、本書には実例が多く挙げられている。最後近くに世界各国の高校生と日本の高校生との比較データが載っているから、多忙な方はここだけでも読んでいただきたい。自宅学習の時間が壊滅的に少ないのもさることながら、人間としての心構えのようなものからして問題があるのだ。
 例えば「尊敬する人は」という問いに、アメリカと中国の高校生は科学者や政治家や芸術家を挙げるのだが、日本の高校生はミュージシャンやプロスポーツ選手を挙げる。「尊敬」という言葉は本来、必ずしも十全に理解できなくとも世の中のために尽くしているとイメージできる人に向けられるはずなのに、日本では身近な、子供にもよく分かる存在にしか目が行かないわけだ。若者をターゲットにした消費社会の中でいかに子供が変容しているかが分かる。一部社会学者は、戦後間もない頃の日本は中進国として先進国を目標に国全体が邁進していたのだから、当時の教育と今のそれを同じレベルで捉えるのは間違いだと主張する。しかし近代化に長い歴史を持ちシニカルな個人主義の国というイメージが定着しているフランスと比較してすら、日本の高校生は社会への関心が薄く、自分自身の殻に閉じこもろうとする傾向が顕著なのである。
 繰り返す。効率や学力だけで教育を論じるのは大間違いである。これからの教育政策はそのことを大前提にしなければ、日本という国の根幹が揺るがされる事態になるであろう。

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あとがき近くの

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ポント - この投稿者のレビュー一覧を見る

そもそも勉強することが今の自分を否定することから始まる、勉強することは本能ではない、など、初めての角度からのお話で目からウロコって感じでした。神との垂直的つながりの考え方も納得でした。内容はとても良かったのですが、やっぱり新書は本でも読むほうが読みやすいかも、、

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「知識を学ぶ」派と「人間として成長する」派

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BCKT - この投稿者のレビュー一覧を見る




プロローグ―そして「学力向上」だけが残った
1章 時代論1―「お受験キッズ誌」が映し出すもの
2章 時代論2―ゆとり教育は案外、将来を見据えていた
3章 学校論1―それでも学校を信じなければならない訳
4章 学校論2―塾・予備校は学校改革のモデルとなるか
5章 指導論1―「百ます計算」・陰山メソッドの問題点
6章 指導論2―「親力」ブームの誘惑に耐えられるか
7章 子ども論1―世界の子どもと比べてみる
8章 子ども論2―「なぜ勉強するの?」と問われたら
エピローグ―勉強するにも、させるにも覚悟がいる


著者は1941年(千葉県)生まれ。定時制高校卒業(60年)。東京教育大学(文学部,(現)筑波大学)卒業(64年)。高校教師(英語,1964-2001年)。日本教育大学院大学(客員教授)。「プロ教師の会」代表。埼玉県川越市在住。「教育業界では代表の河上亮一と並んで著名」(Wiki)。著書に『「平等主義」が学校を殺した』,『「管理教育」のすすめ』,『教師と生徒は“敵”である』,『オレ様化する子どもたち』など。くわぁ~~,題名だけ見ても過激ぃ! 本書は著者66歳の時の作品。


本書最大の特色は,学校教育の目的を「学力向上」に限定していないこと,いわば道徳教育にまで射程を延そうとしていること。眼の仇は“金で買えないものはない”と言ったとされる「ホリエモン」(「堀江貴文」と表記されていない)。反面で,「教師も『知識を学ぶ』派と『人間として成長する』派に分かれる」(69頁)。著者はとうぜん後者を指向している。本書の限界は,道徳教育にまで射程を拡げる方法論が提示されていないこと。たとえば,小林(編著)『人格教育への挑戦 「7つの習慣J」プログラムの実践』(2008年)は出版時期の問題があるから言及はできなかっただろうが(これは大した本ではないことを拙評読者も読んだうえで納得してほしい),それにしても道徳教育の試み(を提言した著作や実践)に顧慮がないのは,著者が独断に陥っていると非難されても仕方あるまい。慌てて付け加えるが,ハンナ・アーレント『過去と未来の間』などの古典や市川『教育の私事化と公教育の解体』などの研究書など,市井の教員には見られない読書質で著者は勉強はしている。


著者が「人間として成長する」派を指向している事実は,和田秀樹『受験に強い子をつくる』との対照比較で明確化する。諏訪と和田では念頭においている生徒像が異なる。諏訪が生徒全体を見ながら成績下層を憂慮しているのに対し,和田は成績中層以上を鼓舞激励している。諏訪は勉強に個人的な利益を認めようとはしていないのに対し,和田はそれを積極的に認めている。和田は教科学習に陶冶効果を認めていないのに対し,和田はそれを認めている。


経済学部卒業の私としては,和田に軍配を上げたいところだが,日本社会の現状をみると,それに躊躇してしまう。だがそれでも,和田の主張が正しいと思う。勉学上の目的意識が高い生徒は,学校や教員がどうであろうと学力を伸ばすからだ。こうした目的意識の高い学童は,半分以上の確率で家庭が保守的だ。自分だけがよければそれでよいなどと行動する保護者は少ない。立派なことだ。一方,だらしない家庭(親権保有者)が多すぎる。夜の10時に子供を居酒屋に連れていっていれば,勉強はいつするのだ? これに違和感を感じる子供がいないと拙評読者は思われますか? 諏訪はこのような家庭の学童や生徒の将来を教師として案じているのである。

(1405字)

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塾は教育の場ではない

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぽにょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

塾が学校の代わりにならないということには完全に同意できる。しかし、じゃあどうすればいいのという感じ。そこで、筆者のの解決策はどんなことを考えているか知りたい。

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教育を全国一律で語ることの不可能

16人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書を読んで、日本で試みられている教育論議の不毛性をつくづく思い知った。日本では1億の国民が全て平等であることを前提に様々な議論が展開され、実際には存在する格差は建前上あってはならないこととされ、もし格差が存在するのであれば、その差異を埋め解消するのが国家の役割であるとされる。都市と農村の格差はあってはならず都市住民は重税を課され都市住民から巻き上げられた莫大なカネを高齢化が進み過疎化が末期的に進行している山間部の寒村にばら撒くことが「正義」とされてきたのである。しかし沢山の人から高い税金を巻き上げてドブに捨てれば(実際には土木を主催する土建屋と政治家の懐に取り込まれていただけなのだが)国家が疲弊するのは当然の結末である。これを直そうとした奇跡の天才政治家が小泉純一郎であり、だからこそ彼は日本国民から圧倒的な支持を首相を辞めた今もなお保っているのである。同じような構図が教育論議にも存在する。私は日本の初等中等教育は「制度」としては非常に上手く機能しており、多数の俊才を輩出し続けている世界でも稀有な成功したシステムであると今でも思っている。唯一問題なのは大学教育なのだが、日本では大学教育改革は常に「サンクチャリ」としてアンタッチャブルとされ議論の対象となるのは常に小学校・中学校・高校の教育のみである。以前、東京大学の苅谷剛彦教授に「どうして初等・中等教育のみが議論されるの?」と聞いたことがある。その答えが振るっていた。彼曰く「そのほうが議論がしやすいから」と。要するに教育界では大学教授たちこそが最大の既得権益層であり抵抗勢力であると本人自ら自白してくれたわけだが、なんともやりきれない後味の悪さを残した。で、本書である。本書を読むに当たって注意し無ければならないのは、本書は偏差値40台の教育困難児童の集う底辺高校の教員が自ら直面した数々の難問にどう立ち向かっていったかを吐露したものであるということだ。だから受験競争勝ち組の人たちはそもそも本書を読む必要ないし、自ら進んで自宅で毎日2時間以上勉強している生徒も本書を読む必要はまったくないのである。ところがなぜか本書は日本教育全体を論じているかのような書物として取りあげられたりするし、諏訪自身も途中から境界線を意図せずにかぼかして議論を展開しているところに問題があるのである。本書の不幸は議論の対象が勉強の出来ないバカを対象としていることであり、それが故にいくら「良い議論(とりわけエピローグで展開されている議論は秀逸)」をしても対象となっている馬鹿生徒はその意味をほとんど理解できないであろうことであろう。あと、気になっているのは、諏訪が「学校」と「塾」とを対比させ、「学校というシステム」は塾とは違うと殊更に強調していることだ(同じことは河上亮一も言っている)。これが結果的に日教組であり、広い意味での「学校」という制度を擁護していることに私は奇怪な印象を受ける。そろそろ日本国民全体を一律同一制度のもとに縛り付けるのをやめ、勉強したい人たちは勉強したい人たちだけ集め(したくない生徒を自動的に排除して)、多様な選択肢を示すようにしてもいいのではないか(そうせざるを得ない)と私は思い始めている。幸い、日本には学習塾という文部科学省の管理下にない独自の制度が国民のニーズに応えて大いに発展している(学習塾を所管するのは経済産業省)。私はここにこそ希望を見出しているのである。あと、日本の受験競争の弊害をなくそうと思ったら、身分制度を復活して階級ごとに別々の教育体系を構築するしかないとだけ言っておこう。広く開かれた競争システムは必然的に勝者と敗者を生むものなのである。負けるのが嫌なら、階級社会を復活してはじめから相互に競い合わない社会に戻すしかない。

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問題の解決にはほどとおい議論 ?!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本のこどもの学力低下の原因を教師や文科省にもとめる議論がおおいが,著者はこどもがかわったのが原因だという. こどもが 「モンスター」 化し,努力して勉強することもしなくなった. 勉強がおもしろくなく,する意味もわからないからしなくなったのだろう.

8 章は 「「なぜ勉強するの?」 と問われたら」 というタイトルだが,そもそも,おもしろければこんな問はでてこないだろう. 問われたら答えざるをえないが,答えたからといって勉強するようになるわけではないだろう. 著者はいろいろ,こむずかしい議論をしているが,こどもに興味をもたせる方向の議論は欠けていて,問題の解決にはほどとおいようにおもえる.

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