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電子書籍

となり町戦争 みんなのレビュー

  • 三崎亜記
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みんなのレビュー10件

みんなの評価3.2

評価内訳

10 件中 1 件~ 10 件を表示

紙の本となり町戦争

2008/04/10 14:49

日常と地続きなものとしての〈戦争〉

9人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る

年少の作家による文学新人賞受賞作として話題になった『となり町戦争』は、すでに文庫化もされて多くの読者の目にふれているようであるが、今日、その重要性はいやましに増しているように思われてならない。というのも、本作は、単にセンセーショナルな話題作なのではなく、「新しい戦争」の相貌を、現代小説によって捉えた「新しい戦争」論でもあるからだ。その意味で、この小説の表題は、実によく企(巧)まれている。「戦争」のインパクトを薄める「となり町」という身近さ・日常性が付されることで、「新しい戦争」その独自の相貌が、はやくも表題において捉えられているといってよい。

「新しい戦争」とは、湾岸戦争、9・11後の「テロとの戦い」を経ていよいよその相貌を表しつつある、第一次世界大戦に代表される近代戦とは全くその様相を異にした、細分化されてメディアさらには日常世界に溶け込んだすぐれて現代的な様相をこそ指すが、それは日本においては、「戒厳令」すら思わせる首都圏地下鉄構内の警備体制に可視化されている。派兵云々以前に、日本もまた数年来、「新しい戦争」の戦時下にあるのであり、『となり町戦争』がしずかな興奮とともに描出していくのは、こうした現代日本にあまねく広まった「新しい戦争」の様相であり、その文法そのものなのである。

しかもそれは、その「戦い」の抽象度、年上の女性とのいささかロマンチックな冒険テイスト、などによって、村上春樹を思わせるエンターテイメント性を確保しながら、たんたんと一定の長さをその筆は書き進めていく。エンターテイメントにはストーリーが必要で、そのためには一定の長さが必要なことを思えば、「新しい戦争」の文法自体の描出には不要な長さを、このモチーフを薄めることなく描ききったその筆力は特筆に値する。そうした点も含めて、本作は、ほかならぬ現代日本に生み出された、戦時下の現代小説の傑作といって間違いない。

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紙の本となり町戦争

2011/05/23 11:37

三崎亜記はこのデビュー作が最高傑作だと思う。

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オクー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 三崎亜記のデビュー作「となり町戦争」、タイトルだけだと、となり
の町との奇妙な戦争をユーモラスに描いたドタバタ喜劇、というような
感じがある。だから最初は食指が動かなかった。しかし、小説すばる新
人賞のコメントで井上ひさしが「このすばらしさを伝えるのは百万言費
やしても不可能」、高橋源一郎が「こんな完璧に近い作品は新人でなく
ても一年に一つあるかどうか。選考委員は全員『すげえ!』とうなった
と思う」なんてコメントしているのを読んだら、読まないわけにはいか
ない。結局、かなり早い段階で手に取ったと記憶している。

 予想していたのとはまったく違い、これは静謐で抑制された文章で綴
られたリアル感のまったくない戦争の物語だった。主人公は町の広報の
「となり町との戦争のお知らせ」で開戦を知るのだが、周りはまったく
変わりなく、通勤でとなり町に入っても何が起こるでもない。そんな中
で広報に載る死者の数だけが毎日確実に増えていく。そして、ある日、
主人公は敵地偵察を任じられることになり…。

 その発想と展開力にも驚くが、見えざる戦争を描く筆致の見事さと最
終的に描き出されたテーマの奥深さに驚いてしまう。現実というものの
不確かさ、その中でひそかに始まっている戦争、その戦争にいつのまに
か加担している自分たち…。恐るべし三崎亜記!!と読み終えたとき、
僕は本当にうなった。その後も出版された全作品を読んでいるのだが、
残念ながら「となり町戦争」を超える小説は生み出されていないような
気がする。最近の小説を読むと、あまりに情緒的になるのはどうなのだ
ろうと思ったりするのだが…。

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紙の本となり町戦争

2016/01/31 08:36

今読んでも、全然風化を感じさせない。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:朝に道を聞かば夕に死すとも。かなり。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

知らないうちに「となり町」と戦争していて、わけわかんないうちにそれに巻き込まれていたっていうお話です。
 

 戦争というものを私たちは手持ちのイメージで考えちゃいます。戦争映画の映像とか、湾岸戦争のゲームの画面を見ているような戦争シーン。
 

 「戦争を始めたのはルールに基づいたものでマネジメントの問題で、効率性と将来性があるという事で議会はみんなの代表なんだからね!それにこれはルールに則ってやっているからきちんとした殺人なんだ。戦争事業の投資効果は2.5倍。住民の帰属意識強化にもなる」みたいな主導側の言い分。
 
 
 この本が書かれたのは2006年ですが、安保法案とか考えると、まだまだ耐用年数は大丈夫。
 

 愉快犯的に戦争を楽しんだり、戦争でも自分の利益が優先だったり、純粋まっすぐな人たちとかいろんな人たちがいるのですが、正義は永久不変ではなく、戦争世代の厚みがかなり薄くなり、経験則では片づけられない問題がそこに広がっています。目だったドンパチがないだけに日常の風景をとぼとぼ歩くなか「戦時中の」というカテゴライズが必要だとするんだけど、わだかまりのある違和感を主人公は吐露します。
 

 戦争を知らないとかいいつつ、どっかでイノセントな自分を保持している私たちですが、手を汚す、汚される側に立った時、どんな振る舞いを私たちはするのか? 
 
 
 戦争ってなんだろうね?って考えるとき、この本を読めば、いつもの日常の延長で非日常を感じることのできる本に興味のある方はぜひ。

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電子書籍となり町戦争

2018/05/09 18:46

いつの間にか始まっていく

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

戦争の不条理さが伝わってきました。お役所内のルーティンワークとの、奇妙な共通点についても考えさせられました。

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紙の本となり町戦争

2017/12/27 13:47

ポップな雰囲気にだまされるな。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

有川浩さんのポップ系ベストセラーの図書館戦争みたいな題名だし。
女性の名前だけど、表紙をめくると兄ちゃんの写真だし。
プロフィールで1970年生まれと書いてあるので若作りすぎるし。

そんなちゃらい印象ばかり受けるので手に取るのをためらっていた。
ダメもとで開いてみたら、はっとするほど硬派だった。
すばる新人賞、けっこうやるものである。

「広報まいさか」に情報が載っていた。
となり町との戦争のお知らせとあり、扱いは総務課となり町戦争係。
荒唐無稽な設定に、ラノベ的なものを連想したが全然違った。
小説という仮想空間で、頭の体操みたいな、それでいて人間愛が
ちらりと覗ける物語だった。素直に驚いた。

北原修治は広報を半信半疑で眺め、何もできないまま九月一日の
開戦を迎える。となり町は北原の職場との中間位置にあたるため、
車通勤に支障がないか気になってくる。
ところが通勤路は拍子抜けするくらい何もなく、いつも通り
出勤できてしまったのである。

ところが。
次の広報まいさか。町勢状況に人の動きがまとめてあり、
転出・転入・出生の人数と、死亡(うち戦死者)の人数の
記載がある。北原にはまったく実感がない。
しかし誰かが亡くなっているようだ。
本当なのか。戦死とは何か別の意味なのか。
読んでいるこちらも疑心暗鬼に陥ってくる。

この異常な空気を味わってほしい。
狂気といってもいいかもしれない。

戦争の理由は、古くは憎しみや略奪、宗教などの価値観の
不寛容などがあるが、近代戦争は経済活動的意味も含んでいる。
アメリカ軍の戦争を見ると、そんなうがった見かたができる。
この物語は、異常な価値観を最大限引き伸ばし、日常にはめ込み、
硬直化した社会システムをあぶり出している。
よくこんな設定を考えついたものだと称賛を送りたい。

となり町戦争なので、戦っているのは北原の住む舞坂町である。
広報の案内にある通り、役場のとなり町戦争係が対応している。
そして北原は、戦争係の係員と接点を持ち、社会システムの
不条理に次々と直面していくのである。

表紙はもう少し工夫して欲しかった。軽妙な語り口に合わせたの
だろうが、物語のえぐり方は半端じゃない。

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紙の本となり町戦争

2016/01/31 17:11

今だから読む価値を感じる一冊でした。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る

自己の絶対的な安全性が確保された場所では、人の災難ですら娯楽になり得るのだ


この一節を読んで

去年の安保法案の採決やそれに伴う反対デモの報道や

最近のヨーロッパへのシリア難民の流入とパリでのテロ事件の報道を

TVや新聞で目にした時の自分の中の気持ち悪さや後ろめたさを

見事に指摘されたようで落ちこんでます。

戦争ですら実感をもってそこに在る死を感じることが困難になりつつあることへの

警鐘が聞こえてくる素晴らしい作品でした。

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紙の本となり町戦争

2010/08/21 16:16

リアルではない戦争、それこそが戦争のリアル

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yjisan - この投稿者のレビュー一覧を見る

これはもうタイトルの勝利というやつだろう。《となり町》と《戦争》という異質なものを組み合わせた題名に、まず引き込まれる。一種の公共事業として、役所がとなり町との戦争を淡々と遂行する、という着想が卓抜である。一見すると奇妙な設定だが、実際問題として戦争は多くの事務処理によって支えられているし、景気刺激策としての側面を持っていることも事実だ。我々が普段見聞きする戦争報道にしても、犠牲者数という「数字」だけが突出し、戦場の悲惨さは必ずしも生々しく伝わってこない。
となり町との現実離れした戦争は、確実に戦争の真実の一端を切り取っている。

ただ《日常の地続きとしての戦争》、そしてそれがゆえに《見えない戦争》という考え方じたいは、そう目新しいものではない。主人公・北原修路の戦争観は作中でくどくどと語られる割には凡庸だ。その平凡な語りは戦争終結後、《喪失》を経て或る種の達観を得たかに見えるようになってからも変わらない。他の登場人物も類型的で、物語を進めるための道具にすぎない。最初から最後まで、本作ではドラマが発生しない。何も始まらず、何も終わらずに、ただただ無為に時間が流れていく。


しかし、もしかすると作者が言いたいことは、「変わらぬ日常のその先にこそ、戦争は、そして人の死は、静かにその姿を現すのだから」(231頁) といった、ありきたりな言葉の中にはないのかもしれない。作中では「ここではないどこか」とか「世界を隔てた」といった手垢のついた表現にはあえて「」を付している。主人公が借り物の言葉で自らの心境を語っていることが強調されているのだ。


戦争の渦中にあっても紋切り型の表現しか頭に浮かんでこない、陳腐な感慨しか抱くことのできない、そこに主人公の救いの無さがある。主人公は最後まで、自分の頭で考えて行動することができなかった。その受け身の態度は、どこまでも戦争を実感できない現代の日本人を象徴しているのだろうか。

だとすると、作者の絶望は途方もなく深い。

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紙の本となり町戦争

2015/03/16 23:53

戦争とは

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

戦争文学というと、銃弾が飛び交い、戦火の中を生きていくイメージがありますが、本作で描かれる戦争は全く違います。

どこまでも事務的で、無機質で、全く実感が湧かないまま開戦を迎えてしまい、「戦争」は始まります。現代らしい、三崎さんらしい、戦争の描き方だと思います。

この本はどこまでも無機質ですが、だからこそ、「確かに戦争ってこんなイメージだな」と思えるのではないかと思います。

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紙の本となり町戦争

2017/08/19 10:42

良くわからん

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読書はじめました - この投稿者のレビュー一覧を見る

面白くなかった。
内容が全然、頭に入ってこない。
何、これ。
良くわからん。
読まなかったら良かった。

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紙の本となり町戦争

2018/05/08 19:41

ふふ。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ROVA - この投稿者のレビュー一覧を見る

のほほんとしたタイトルと表紙に惹かれませんでしたが読んでみて良かった。
いろいろと風刺もきいていて面白いです。
実際こんな感じなんじゃないかな、と思ってしまって怖い。

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