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みんなのレビュー9件

みんなの評価4.6

評価内訳

  • 星 5 (7件)
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9 件中 1 件~ 9 件を表示

フランス革命 裏面史

13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る

「ムッシュー・ド・パリ」
それはパリの死刑執行人の別名。

本書は、その4代目当主、シャルル-アンリ・サンソンの半生を紹介したもの。
本来、死刑執行人は注目される事はないのだが、ある出来事が彼の名を後世に残すことになる。

それは「フランス革命」
フランス革命で処刑された人のほとんどすべてに関わったのだ。

シャルル-アンリ・サンソンが職務を実行した記録は、そのままフランス革命の歴史。
本来ならば記録にも残らないはずの死刑執行人の目から見たフランス革命の裏面史、と言える。


シャルル-アンリ・サンソンは信心深く、自らを厳しく律する人物だったと言われている。

当時、死刑執行は一般公開(というよりお祭り騒ぎ)されていたため、死刑執行の場で問題が起きた時、自分が真っ先に批判を浴びてしまう。
場合によっては興奮した群集に囲まれるなど、身の危険さえある。
が、そんな事情以上に、彼自身、パリ市民から理不尽な差別を受けていたからだろう。

彼ほど、自分の行動が、自らの意に反することになってしまった人物も珍しいかもしれない。

死刑執行人でありながら、死刑廃止論者。
これは、皮膚感覚として染み込んだ死刑制度に対する矛盾の発露だろう。
また、国王から死刑執行を任された身でありながら、その国王の処刑で手をくださなければならなかったことには、特に葛藤があったようだ。

さらに残虐な刑罰に対して反対であったが、ギロチンの発明に携わったこと。
ギロチンの方が死刑囚に苦しみを与えることなく、処刑できる、という事でギロチンが導入されるが、逆にそのギロチンで、一族の中で最も多くの人間を処刑しなければならなくなってしまった。

本書の最後は「死刑制度廃止」の(著者の)主張になっている。
それについて、賛成・反対は、軽々しく言えないが、死刑制度がある限り、手を下さなければならない人も必ず存在する、という事も忘れてはならないだろう。

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苦悩し葛藤

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る

この時代の死刑執行人というのは、処刑だけでなく、医者の仕事もしていた。貧乏人からは、お金をもらわずに病気を診てあげたり、食糧を提供したりもしていた。
だが、本職は、刑の執行であり、しかも、それを平然とできる残忍な人物だと見做され、偏見と差別を受けていた。
だが、本当は平然どころか、いくら自分の仕事ととは言え、そして、相手は罪人とは言え、人の命を消してしまうということに、苦悩し葛藤していた。

死刑を命じているのは判事、つまり国家である。「 忌み嫌われるのは、執行人ではなく、判決を下す判事のほうではないか 」と、死刑執行人サンソンが述べる場面があるが、実に的を射ている言葉だと思える。

さらに言えば、八つ裂きや車裂き等のおぞましい刑の様子を、娯楽として見物していた一般庶民のほうが、執行人より遥かに残酷ではないか、と思える。

ルイ16世とナポレオンは、サンソンと会っているが、二人共、死刑執行人サンソンを前にして動揺し身震いしている。
ルイ16世は、判決を下す側であるし、ナポレオンは戦争家として罪無き多くの人間を殺している。それなのに、サンソンを見ただけでビクッ、とするのか、、、。

ギロチンの発明により、八つ裂きや車裂き等のような残虐なやり方はなくなった。
恐怖政治で多くの人の首がギロチンで切られ、その中には無実の人もいた。それは、余りにも簡単に首を落とすことができて、かつ人道的だとされる機械、ギロチンというものが使われたから。
八つ裂きや車裂きのように非人道的で堪え難い苦痛を伴うものだったら、こんなに多くの人命を失うことはなかったろう。
こう、最後のほうに書いてある。うーん、確かに、その通り、人道的で苦痛を感じないから、と言って、罪無き人までも殺していいはずがない。

戦争で敵を殺した兵士は、精神を病む、と言われるが、死刑執行人もまた同様に。
横綱級の精神を持っていても、、、いやそれより、これは仕事なのだ、勤めなのだと、割り切らない限りできるものではないだろう。
自分の知り合いや恋人だった女性までも、そして、国王までも処刑することになったのだから。

「 犬や猫の殺処分のスイッチを押す 」この瞬間、いやなものです、と言っているのを、何かで聞いたことがあるが、自分自身がスイッチを押す、と想像しただけで震えます。

それにしても、ルイ16世は、まさか自分の設計したギロチンの刃にかかって死ぬ、なんて夢にも思わなかったことだろう。

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死刑執行人サンソン

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る

フランスの世襲の死刑執行人サンソン家の伝記。日本の山田浅右衛門しかり、人の死に関わる職業に生まれついた人間には、独特の哲学があると思う。本書は、さんざまなエピソードを元に、とてもわかりやすく書かれている。

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とてもとても、考えさせられる本だった。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オフェリア - この投稿者のレビュー一覧を見る

マリー・アントワネットについて、以前から関心があったため、この本にたどり着いた。
サンソン家の歴史からルイ16世の処刑を通して、死刑制度について考えさせられる本だった。
シャルル・アンリ・サンソンが至極誠実な人間であることがひしひしと伝わり、彼がルイ16世に個人的な好感を持っていたように、私もまたシャルル・アンリに好感を持った。特に印象に残っているのは、シャルル・アンリとマリー・アントワネットが宮殿で邂逅する場面だ。ちなみに、シャルルがイケメンでブイブイ言わせていた時代の話も好きだ。まるでドラマのように叙情的な表現と、度々挟まれる著者の所感の言葉選びが絶妙で癖になりそうだ。また、ナポレオンやシャルロット・コルデーとのエピソードもあり、他の歴史上の人物との関わりも垣間見えて飽きなかった。一読後、ただちに再読し、話の内容をまとめたいと思った伝記ものの本は初めてである。ぜひ読んでほしい。

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死刑反対!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る

世襲の死刑執行人。

死刑がなくなれば、執行する人間の苦難もなくなる。

『生まれ変わるチャンスを人間から永久に奪い去る権利を持つ存在があるとすれば、

それは神のみである』 P238

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シャルル・アンリ・サンソン

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

死刑執行人シャルル・アンリ・サンソン。代々の職業だったとは思いもしませんでした。ルイ16世の助言でギロチンが改良されたこと、改良によって大量の執行が可能になったことなど何とも言えません。

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『贖罪のミサ』のくだりをぜひ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:路和田ねほ - この投稿者のレビュー一覧を見る

きっかけは、学生時代からのマンガの師匠にすすめられたコミック「イノサン」。
でも、その師匠ですら、自宅本棚に置いておくのは怖すぎると、薦めてるんだかいないんだかわからない言葉で、
私に死刑執行人サンソン一族の存在を教えてくれたのでした。

自分自身、このコミックは無理かなーと思っていたところ、この新書に遭遇。
新書ならば読めるかもと手に取りました。

「人道主義と正義にかなう機械」として、ギロチンの原型が作られ、皮肉にもルイ十六世によって改良が進んだくだりなど、
読んでいて胸が苦しくなるような記述も多かったです。

でも、読んでよかったと思える1冊でした。

最後のほうの章で、亡き国王のために執り行われたミサの様子について、
バルザックの短編小説から引用した部分があります。
この文章のあまりの静謐さに震え、これに出合えただけでも読んだ価値があったと感じました。

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人の生と死を見つめ続けた一族

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:路傍の石 - この投稿者のレビュー一覧を見る

漫画「ジョジョの奇妙な冒険 Part7」や「イノサン」にて主人公のモデルとなったフランス国王直属の死刑執行人シャルル=アンリ・サンソンの生涯について順序立てて説明されています。誰よりも人の死に向き合う仕事だったからこそ人の命の重みを深く理解していた彼が死刑廃止論者だった事は彼の人間性を浮かび上がらせる重要な事実だと感じました。

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これは買いだ!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゴム美 - この投稿者のレビュー一覧を見る

スラスラとテンポよく読める。
内容が面白いから飽きない。

買って良かった!

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