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電子書籍

ベン・トー みんなのレビュー

  • アサウラ, 柴乃櫂人
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みんなのレビュー41件

みんなの評価4.0

評価内訳

41 件中 1 件~ 15 件を表示

品格を持った争い

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 古代ローマ時代の戦車競争の話というわけではなく、スーパーのお惣菜売り場で閉店間際に半額になる弁当を高校生が奪い合うというお話。半額シールが貼られる前には違う売り場をうろちょろして時間を潰したりとか、シールが貼られる前の弁当を店員に差し出してシールを要求するおばちゃんの存在を苦々しく思ったりとか、高校生というよりも一人暮らしの男子大学生なんかは、そのときの心情に共感できるのではないだろうか。かく言う自分も、閉店1時間くらい前にお店に行って、弁当売り場をチラ見しながら半額になるのを待った口なので、結構理解できる。
 日常生活にある、弁当が半値になるというそれだけの現象に、人間ドラマを持ち込んだ独創性にあふれた作品だと思う。

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争うのは半額弁当だけではなく、自分の在り方

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 狼として着実に実力をつけてきた佐藤は、ボス犬である山原が率いるダンドーと猟犬群を抑え、半額弁当を獲得することに成功する。この事実は、弁当をとる事を優先するために犬となった山原のプライドをいたく傷つけ、佐藤は山原につけ狙われることとなる。
 そんな因縁が生じたころ、佐藤の学校にかつてのあこがれのクラスメート広瀬さんがやってくる。妹系アイドルとして活躍する彼女は、昔と変わらない様子の佐藤に少し興味を持ち、色々な事に連れまわすせいで、徐々にHP部や半額弁当争奪戦から遠ざかる結果になるのだが。

 今回は半額弁当争奪という熱狂の外にいる人間が物語の中心人物になっている。アイドルという一般社会でも通用する価値と、闘って勝利した結果獲得する半額弁当の価値。とても釣り合わないように見える二つの価値のうち、本当は何が重要なのか?腹の虫という嘘偽りのない本能が佐藤を答えに導きます。
 前半のストーリーとも重なるけれど、一見ダメに見える人間でも、抑える所さえ間違わなければ、自分やだれかにとっての良い結果を導き出せるということでしょう。

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跋扈するエキスパート達の熱き血潮

5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る

こんな経験はないだろうか。ある世界を知る。興味を持つ。何となくその世界に足を踏み入れてみる。自分で体験してみる。当初は「こんなもんか」くらいの感想を持つ。次第にその世界に馴染んでくる。すると、最初は見えなかった世界が見えてくる。その世界に精通した人達の姿が見えてくる。暗黙のルールがあることを知る。実は自分がそのルールに少し外れていることを知る。そうしたことを修正していくうちにまた少し馴染んでくる。一定のレベルに達した頃に仲間が出来る。また新しい世界を知る。いつの間にか結構ディープなところまで足を突っ込んでいることに気付く。自分のことを師匠みたいに崇める者が出て来る。そしてふとビギナーだった頃を振り返ると我ながら恥ずかしくも微笑ましく、結構無礼なこともしてきたなと気付く。そうしてこの世界から抜け出せなくなる。こんな世界の話である。舞台はスーパー。しかも弁当コーナーのみである。ライバルがいる。先輩がいる。他校の人がいる。達人がいる。伝説の人がいる。スーパーの弁当コーナーを牛耳る食材担当者は神である。傍から見れば大変しょーもない世界である。無価値である。しかし、その世界にどっぷり浸かっている者にとって、その世界は珠玉の舞台であり全てが途方も無く価値有るものである。大切なものである。このことが理解出来る人にとって本作ほと心の琴線に触れる作品は他に無いであろう。

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過信と偽りの虚飾を一蹴する雄々しい真の≪狼≫

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る

原点回帰で挑んだ本巻とのことだが、内容的にはむしろこれまでに無い要素を用いて、改めて≪狼≫の熱き血潮を浮かび上がらせる展開だった。これまでに無い要素とは、第1巻のレビューで「傍から見れば大変しょーもない世界である。無価値である」とした、半額弁当奪取に参加しない、関知しない人のことである。半額弁当や、それに集う≪狼≫達を見下す佐藤の幼馴染み【広部蘭】の言動に読み手も時折歯噛みするのだが、同時に解らなくもない彼女の内面も示される。そこに描かれる表面上の理解と自己否定が、内心憧れ続けていた“本物”への渇望の裏返しだと気付き、佐藤がこれまで見せたことの無かった態度、視線、凛とした心意気、すなわち心から好きなことに熱中する一途な想いと空腹という根源的な状況に触発されて、一度は蔑んだ半額弁当が、スーパーが、≪狼≫達の存在が劇的に変わっていく、その経緯が何とも溜飲の下がるクライマックスとして描かれていた。最後の挿絵が見事な結末を表している。この広部さんは今後も登場して欲しい、生まれ変わった姿で佐藤の前に早く現れて欲しいキャラである。

他にも自らの想いを半ば無理矢理閉じ込めた人物が出てくる。ダンドーと猟犬群の頭目【山原】の想いもまた解るだけに切なさを内包しているが、ここにあるのは一種の諦めなのだろうか、現実的な妥協なのだろうか。そして最後の闘いにその答えは見つかったのだろうか。しかし、ダンドーこと壇堂先生も不惑を迎えて頑張るネ!

今回は著莪との甘過ぎる密着が減少した(1章の最後に佐藤と何処へ走り去ったのかは激しく気になる)代わりに沢桔の“姉妹漫才”だったり、白粉さんの佐藤集中攻撃だったりと、違った面白さを見せている。できれば里帰りしたのだから佐藤父母の大フィーチャーがあってもよかったかも(母は面白かったけど)。

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食べるだけが目的ではない、過程が重要なのだ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 閉店1時間前のスーパー。お惣菜売り場には3割引のお弁当がいくつか。もう少し待てば半額になるかもしれない。でもその前に誰かが買っていってしまうかもしれない。おなかは空いている。3割引でも買えるだけのお金もある。待つべきか、待たざるべきか。その葛藤を乗り越えても、半額弁当を買えるとは限らないのだ!
 佐藤洋の従妹、著莪あやめも参戦し、大学生も加わって、ちょっと組織的な攻防になってきた。これは半額弁当購入に命すら賭ける狼たちの物語である。あと、ちょっとエロい。

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極めた者どもの熱き血潮は変わらず

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る

本巻の見どころは何と言っても従姉、「湖の麗人」こと【著莪あやめ】である。金髪碧眼で巨乳の眼鏡っ娘。この重ねられた属性と主人公【佐藤洋】に絡む、文字通りに絡む無自覚フェロモン放出振りは何とも言えない魅力。それでいて竹を割ったような性格、とりわけ洋には容赦の無い傍若無人な振舞い。従姉ならではの、洋だけに見せる気の許した態度が大変好ましく、彼女の説明だけでレビューを終わりたいくらいである。特に洋を後ろに乗せてバイクを飛ばしている時の彼女のモノローグは、従姉として、女として、洋と接する際の微妙に揺れ動く、友情と愛情の中間のような心情が吐露されていて良かった。その愛情寄りの部分を鋭く指摘する【白粉】も何気にグッジョブである。どちらかと言うと【槍水仙】先輩との関係が師弟というか憧れみたいなところにあるので、本作に不足のラブ成分をこの2人が補ってくれるとさらに面白くなろう。その槍水仙先輩の凄さをあやめも知らされる展開が秀逸だった。この世界に存在する暗黙のルール。これを守る尊さと破る愚かさが描かれていく中で次第に自分の未熟さを自覚していく流れは読んでて心地よい。その先にある決戦も読み応え充分で結果も申し分無し。次巻が待ち遠しい。

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馬鹿馬鹿しくも爽快なバトル

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エリック@ - この投稿者のレビュー一覧を見る

書籍タイトルからして人を食った作品だ。

作品タイトル『ベン・トー』は、作品の仮タイトルとして付けられたもので、本来は刊行される際に、別な名称が付けられるはずだった。

しかし、最終的にはベン・トーという字面が、映画の「ベン・ハー」に似ているから良い、という意味不明な理由により、いつの間にか正式タイトルとして定着してしまった。

著者自身に明かされたエピソードであるとはいえ、真実なのかどうかは判断がつかないところだが、このシリーズ作品を読み進めていると、一概に出鱈目と思えないところが恐ろしい。


さて、この作品は、名の通り弁当を巡る戦いを描いた作品である。
しかも、ただの弁当ではなく、スーパーで売れ残った半額弁当のみを巡り争うバトル作品となっている。

主人公は佐藤洋という高校生。
父子揃っての熱狂的セガ好き等『一般的な』という形容詞こそ当てはまらないが、帰宅部でこれといった特技のない高校生といえば、何となしに凡庸な男の子を連想するだろう。

そんな凡庸な高校生が、ある時、スーパーの弁当売り場に足を向けた時に、一瞬にして意識を失うほどに激しい戦いに遭遇するところから物語は幕を開ける。

この作品においては、主戦場はスーパー。
それもどこにでもある普通のスーパーだ。

我々の知るスーパーと最も異なる点は、この世界におけるスーパーの売れ残り弁当の存在。
即ち、夜間帯の閉店間際のタイムセールにおける半額弁当が、『狼』と呼ばれる半額弁当だけを狙う者達の、激しい争奪の対象となっている点である。

実際の世界においては、まさか半額弁当のために他人を殴りつけたり蹴りつけたりなどは到底ありえない話であるが、このベン・トーの世界では、殴る蹴るどころか、買い物籠やエコバック、で殴ったり締めたり、ほぼ何でもありの戦いを繰り広げている。
男女問わず、真剣に半額弁当を巡って戦うその姿は、実に馬鹿馬鹿しいが、作品を読み終えた後には、スッキリとした爽快感のみが残る。

巻数を重ねるごとに、単なるバトルだけではなく、仄かに匂いたつ恋愛要素なども中々に読み応えが出てくるが、それ以上に、最初頼りないばかりだった主人公が、少しずつ戦う男の姿に変わっていく点が実に良い。
まるで少年誌のバトル漫画の主人公を思わせる描かれ方に、その手の作風を好む私としては、一気に惚れ込んでしまった。

なお、有象無象の作品が乱立しているライトノベル業界にあって、異色とは言え読み応え十分といえる本作だが、幾つか難点もある。

一つは分量。
一冊辺りの文字数が異常に多く、ページを開くとライトノベルにあるまじき黒一色の紙面が広がる。
実際に読んでみるとそれほど違和感はないのだが、文字数の多さに辟易する人はいるかもしれない。

また、所々で盛り込まれているギャグが非常にマニアックなため、その独特な笑いを理解できない人には苦痛を与える作品ともなるだろう。

もし、このシリーズ作品を手に取るべきかを悩んでいるのであれば、最初にメディアミックス作品であるアニメ版を観ると良いと思われる。
私自身、たまたま目にしたアニメ版が面白かったので、原作を手にした経緯にあるので、動画で面白さを感じる人はほぼ間違いなく原作でも楽しめる。

評するに、ベン・トーは全編馬鹿馬鹿しい作品である。
タイトルだけではなく、内容までその全てが馬鹿馬鹿しい。
しかし、それと同時に、ふざけた世界観の中にあって、一貫して真面目に王道のバトルを丁寧に描いている稀有な作品でもある。

少年漫画における王道バトルを好む人にはお奨めできる一作。

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本妻・愛人不在の佐藤を誘惑する女性

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 槍水仙は修学旅行、著莪あやめは家族旅行で不在の時、佐藤洋を最大のピンチが襲う。お金がない!
 半額弁当といえどお金がなければ買えない。古狼の山乃守喨と共に試食コーナーを巡ったり、白粉花からはフランクフルトや練乳つきバナナなど偏ったものをおごってもらったり、白梅梅の家に晩ご飯を食べに行ったりしてしのいだのは週末の思い出だ。

 何とか仕送りを受け取り、半額弁当争奪戦を再開した洋の前に、ハーフプライサー部員だった狼、烏頭みことが現れる。仙が不在のHP同好会の部屋に入り浸り、本妻・愛人不在の洋を誘惑してくる烏頭の狙いはどこにあるのか?その裏には、当時のHP部崩壊の秘密が隠されている。
 烏頭の狼としての二つ名、ウルフズペインの通りに、彼女の毒に犯されていく洋は、狼としての力を取り戻し、仙不在の縄張りを守り通すことができるのか?

 槍水仙は台湾へ修学旅行なので活躍の場面はないし、著莪あやめと佐藤がべったりのシーンもあまりないのは、佐藤を誘惑する別の女性がいるから。それが烏頭みことだ。一部、邪な想いを持った人物もいるけれど、今回の佐藤は女性陣に妙にもてる。
 しかし、佐藤がそんなにもてるには当然理由があるわけで、白粉花は自分の著作活動の資料収集として利用しているだけ。もちろん、烏頭みことの狙いも同じくらい別の理由がある。
 これまでのベン・トーではあまりいない様な、ちょっと腹黒い系の女性キャラ登場、かと思いきや、やっぱり最後はいつものようになっている気がする。そこがこの作品の良いところだと思いますけれど。

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過去の怨讐を晴らすべく未だ彷徨う≪狼≫の悲哀

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る

飄々としたシュールな笑いが随所に見られる点は今まで通りハイクォリティ。これに加え、槍水先輩の不在中に勃発した『事件』を扱ったこと、これがHP同好会(HP部)の過去に大きく関わっていること、本シリーズの世界観、とりわけ≪狼≫に横軸と縦軸の広がりを見せたことに特筆すべき点が見られる快作である。余談だが、槍水先輩と同級生な坊主と顎鬚の出番が少ない代わりに、実は上級生で受験生でもあった茶髪がかなり活躍している。

今回出てくる2人の主要な≪狼≫は、どちらも先輩であり卒業生(古狼)である。まぁ、チャラい男ながら憎めないヤツでもある1人は脇役として、もう1人は今回の主役である。過去の経緯を語る(騙る?)ことでHP部崩壊の顛末が見えてくるのは想定内として、これが意外にもドロドロしている点が本巻のカラーを示している。要するに嫉妬。それも、大いに嫉妬深いキャラ設定により、搦め手の権謀術数を得意とする陰湿な≪狼≫という独自性を出しており、同時に、≪狼≫が皆正々堂々と力押しするばかりではないことをも示している。

また、何かと佐藤の過去話(中学生時代の青春のパトスが炸裂する様は、まさに「中二病」本来の意味に通ずる同感を得るもの)が最高級の笑いと共に出てくるが、これをHP部の過去への伏線としながら≪狼≫の縦軸への深まりに繋げているようにも感じた。ウルフヘアなる新米さんの登場が、佐藤の後を追う≪狼≫として魅力ある登場を果たしている。先輩達に囲まれていた佐藤の前に現れた後輩との今後の関わりも面白そうである。

事態の中心にいながら蚊帳の外でもあった佐藤の葛藤と、それを叱咤激励する沢桔姉妹との心温まるやり取りを経て訪れるバトルは今回もアツい。珍しく冒頭から登場するサブタイトルの弁当とその後の変遷。これでもか!と繰り出されるアブラ神の超長弁当名。とりわけ最終バトルに集う≪狼≫達の登場場面の盛り上がり。結末こそ若干あっさり気味だったものの、佐藤の二つ名(仮)に言葉通りの意味があったのは素晴らしい僥倖だった。

槍水先輩派の諸兄には物足りないかもしれないが、その代わりに違った活躍(?)を見せた白粉先生視点の文章が、その深淵で暗黒な腹の底を垣間見せて笑わせてくれた。また、≪狼≫が試食コーナーを巡るのは反則にも程があろうと思うものの、これも1つの切なくセコい現実なのだろう。あと、≪魔導士≫の貴重な制服姿が挿絵無しでは腐女子の皆様の多大な不興を買ったことだろうと愚考しておく。

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背中を追う将来の≪魔女≫に本物を伝える“最高”の狼

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

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今回は少々不穏でシリアスか?と思わせる口絵にさほどの心配は無用。むしろ、いたいけな美少女の無邪気につけ込んで首に何を装着しているのか、との呆れ笑いを禁じ得ない第6巻は、槍水茉莉花ちゃん(10歳)の魅力が満載の1冊である。

前回の丸富に続く烏田高校の文化祭だけに登場人物の充実振りが半端無い。槍水先輩の友人達に洋の友人達(洋の二つ名はコイツらにこそ相応しいという素敵な面々)それぞれに出番を与えて文化祭に華を添えている。顎鬚や坊主に茶髪も相応に文化祭を楽しんでいるようで、とりわけ坊主の“活躍”にはナイス!とサムズ・アップである。また、今回は白梅の登場機会が多く、洋と絡む珍しさと面白さがあった。沢木姉妹まで繰り出しては面白可笑しい“小さな活躍”をさせている。そして、今回は弁当方面にも物語があるため、いつにも増して充実した内容と言えるのではなかろうか。

【1章】 何気に感じていた「弁当が半額となる前に無くなることはないの?」という疑問に答えている。≪ガリー・トロット≫こと山木柚子と半額神ビッグ・マムが弁当方面の主人公(?)とヒロインと言えよう。

【2章】 表紙まで飾った茉莉花ちゃんをここまで引っ張ることができる時点で、本巻の充実度が推し量られると思う。天真爛漫で純真無垢な振る舞いはなかなかの破壊力。師匠(?)の教えが行き届いた、実に素晴らしい素養の持ち主でもある。

【3章】 弁当バトルは、茉莉花ちゃんの敵討にして洋のリベンジ、そして槍水先輩のリベンジでもある。挑発してまで本懐を遂げようとする柚子には「そっちへ行くの?」という素敵なオチが待っている。彼女もまた師匠(?)の元で、もしかしたら狼とは別方面での立派な成長があるかもしれない。何と美しい姉妹愛を絡めた見事なバトル!と唸らせる圧巻の筆致が今回も冴えている。

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親愛なる≪狼≫をも吹き飛ばす娘御達の刹那の乱舞

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る

まずはナイス過ぎる口絵&挿絵に御礼申し上げなくてはならない。気のせいか著莪の絵が多いのもファンサービス?内容的にも長さ的にも半分強を占める、サイドストーリーな書き下ろしが巧みに構成された短編集である。

【書き下ろし】 第1章、第2章、第8章
本巻の主軸を成す、丸富大学付属高校文化祭での一コマ。スーパーでも半額弁当でもない代わりに高校方面のキャラを程良く勢揃いさせつつ弁当争奪戦を盛り込むが、ここで全く別方面から最強のライバルを出してくる演出がニクい。しかも、かつての恩讐を乗り越えて手を携える場面まで用意している。そして炸裂するあせびちゃんの不幸爆弾に爆笑必至となろう。第2章は、さしずめ著莪の勇者“ドリーム”伝説といったところか。短編集ならではの展開に見事過ぎるオチが効いているが、さすがに話が長過ぎでもあろう。「ハマれば超絶に面白いが総じてクセのある文体」や「改行を抑えてびっしり頁を埋める筆致」といった作者の特色が少々裏目に出た感もある。第8章まで引っ張っての2段オチ的な纏め方は素晴らしい。

【短編】 第3章~第5章、第7章
公式サイトの特集で掲載された小品群。まさに短編集的なスピンオフではあるが、ショートショートゆえに、スピンもオフもし切れていない印象もある。それでも白粉“先生”や名も無き≪狼≫達の心の奥底に仕舞われた心情が吐露された興味深さがある。自分の誕生日を知って貰いたい佐藤の姑息さには共感の苦笑を禁じ得ない。

【レア作品】 第6章、そして『筋肉刑事』
佐藤と著莪の「この2人の距離感って何?」という話がサイン会参加者への特典だったなんて反則。ようやくご相伴に預かれた形である。『筋肉刑事』は、もう少し突っ込んだところまで踏み込んでも良かったのでは?この「突っ込む」の意味は多岐に渡るが。

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強者どもが集う夏の祭典と仲直り

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る

まず、表紙で「今回の眼鏡っ娘ヒロインはちと魅力に乏しいかも」と思ってはいけない。【禊萩真希乃】は実に良い娘なのである。一部の御仁が時折発する「俺の嫁!」は真希乃にこそ相応しいと思ったくらい。この娘が二つ名付きの《狼》かと思うとそのギャップはかなりの破壊力である。

今回は強化合宿(むしろ遠征という感じ)ということで少し趣が異なる。1章では行き掛けの駄賃とばかりにレース(あえてレースと言う)が行われる。アツくもおマヌケなオチが笑えるが、本編には絡まないため何だか別個の短編のようでもある。

今回は私服なためか佐藤洋がやたらと槍水先輩の服装やその他諸々に、それこそ自分の二つ名(仮)に恥じないような粘りのある熱視線を送っている。槍水先輩も祭りの時には洋と何だか良い雰囲気になっちゃったりしており、当初は違和感のあった《氷結の魔女》の由来が、今ではしっくりくるお茶目で可愛らしい一面を覗かせている。そして何と言っても大活躍なのが白粉さん!『インモッ』といい神輿担ぎといい、アッチ方面で怖いくらい満喫&謳歌している。『魅惑の腹毛』の読み方も素敵過ぎるし、『筋肉刑事』の熱烈な読者(信者?)まで現れる始末である。

本編は仲の良い2人がふとした行き違いからできた溝を信頼と思いやりで修復する話で、前巻と同じく人と人との微妙で繊細な関係にスポットを当てた秀逸なもの。ここで活躍するのが著莪あやめである。真希乃に世話を焼く親友【淡雪えりか】と真希乃のやり取りをそのまま著莪と洋に置き換えると著莪の本心も透けて見えるのがニクい。この「親戚以上、恋人未満」な関係に変化は訪れるのだろうか。『洋くん、大好き!』みたいな新キャラを登場させて槍水先輩共々掻き回すのも面白いかも。バトルのクライマックスが一騎討ちというのも新鮮だったが、実は何気に半額神も各地にいて《狼》達に理解を示しているのが嬉しかったりする。

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信じているからこそ離れても大丈夫だと思える

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 今回は戦場をいつもの地元のスーパーから、合宿先である地方のスーパーに移して激闘を繰り広げる。特に激しいのが移動中のお粥駅弁争奪戦。いつもと違って半額弁当ではないのだが、企業戦士と鎬を削り、そして強敵は戦友となる。…ただ、どうしてレッドが電車に乗り遅れたのかはヨクワカラナイ。
 後半は、地元中学生の進学に関する確執を描きつつ、著莪と佐藤の絆の深さを見せ付けてくれる。新たなキャラクターが登場することも確定したし、氷結の魔女の過去話から今後の展開も仄めかされたので、続刊の発売が本当に楽しみです。

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気高き狼達の信念と暗黙の結束

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投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る

まずは佐藤洋クン「素敵な二つ名の襲名おめでとう」と言わねばなるまい。今回も安定した充実振りである。地域密着だからからこそ生まれる、お互い語らずとも理解し合う暗黙の結束みたいなものをテーマにしたことが変化球で良かった。新登場のキャラもいれば前巻からの引き続きもいてバラエティ豊かになりながら、主力メンバーの役割分担も明確になりつつある。白粉さんは、もぅ思う存分好きな世界に没頭していてください。ええ。著莪あやめの、洋だけに見せる甘えんぼ振りも本シリーズの重要なスパイスになっている。前半でお役御免とばかりに後半の登場機会を失ったが、それを補ったのがまさかの槍水仙先輩。今回は先輩が超カワイイ!健気な一面を見せたり、思わぬプライベート公開といったサプライズもあって良かった。

本編は、強過ぎたがために受けた辛い過去を清算しようとする双子の解放の物語である。実は今も昔も無くならない社会問題が背景に隠された、ややシリアスな側面があり、その醜い仕打ちのトラウマに苛まれる双子(姉)の姿には狂気を感じるほど。当初はこの双子の意図することが分からず、何とも言えないもどかしさと一抹の焦燥感を覚えるのだが、少しずつ明らかになっていく過程の面白さを感じながら、クライマックスで一気に解決して盛り上がる展開を楽しめた。逃避と対決、拒絶と寛容が描かれ、かつてと正反対な行動で双子が受け入れられていく怒濤の展開がミラクルながらアツイ。今回も最後で胸がスカッとする心地よい結末である。

余談だが、本巻でもやっぱり出てくる佐藤(父)の武勇伝。今回も○○○○絡みの強烈なエピソードである。このお父さん素敵過ぎ。あと表紙裏の主要登場人物にある最下段の人物に限り頭に『筋肉刑事の』との注釈を要する。これだけ笑える本編以外にもネタが仕込まれている。

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キャラクターの歴史が描かれる短編集

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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

ジャンプSQや公式サイトに掲載された短編に、書き下ろしをあわせて収録している。グルーピングすると、著莪あやめと佐藤洋の日常系、槍水仙が一年生の頃、金城優、秋鹿雅、烏頭みことがいた在りし日のHP部系、白粉花と白梅梅の日常系、沢桔梗と沢桔鏡の日常系という感じだ。

 著莪あやめと佐藤洋のお話は、狼とは何の関係もなく、単にいろんなシチュエーションで二人がいちゃつくだけのものだ。山の上の家の中で、二人っきりで晩ご飯を作っていちゃついたり、お風呂に入っていちゃついたり、初詣に行っていちゃついたり。キスすれば大抵ごまかせるというあやめの母の言葉が至言。
 白粉花は東京ビッグサイトで行われる某同人誌即売会の二日目に初めてサークル参加したことにまつわる話だ。新作に興奮して感想を書き綴る一人のファンのサイトの模様も紹介されている。もっとも、現実の白粉にまつわる話は、その作中の興奮とはひと味違うものなのだけれど。白梅とのなれそめも語られる。

 派手さはないけれど、キャラクターの歴史が描かれる短編集だと思う。

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