サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

新規会員70%OFFクーポン

塩狩峠 みんなのレビュー

  • 三浦綾子 (著)
予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー16件

みんなの評価4.2

評価内訳

  • 星 5 (10件)
  • 星 4 (6件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
11 件中 1 件~ 11 件を表示

紙の本塩狩峠 改版

2010/05/12 10:33

物事の背景を探り、聖書の意味を三浦綾子の小説から知る。

16人中、16人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:浦辺 登 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 この小説は実際に起きた鉄道事故を基に書かれたものだが、めったにこの著者の作品を手にしないのに、この作品を読もうと思ったのは明治時代に起きた「お召し列車事件」という別の列車事故を考えてみたいと思ったからだ。
 北海道塩狩峠で明治42年2月28日、暴走する列車がカーブで転覆しそうになる巨大事故を一人の鉄道員が自らの命を捨てて防いだ。片や、「お召し列車事件」は明治44年11月10日に明治天皇が九州巡幸にあたり乗車予定であった列車が脱線事故を起こし、死傷者は居ないにも関わらず、その管理責任を問われて鉄道員が鉄道に飛び込んで自殺をしてしまった。
 乗客の生命を守るために自らの命を捨てた鉄道員、管理上の不手際から自責の念に駆られて自殺してしまった鉄道員。ともに鉄道に生きる身でありながら、その二人を取り巻く人々の感情の違いを知りたかったからである。
 この作品はキリスト教信仰に生きる鉄道員の自己犠牲の姿を描いている。まさに、キリスト教信仰に目覚めた、三浦綾子にしか書けない内容の小説だった。

「お召し列車事件」では、飛び込み自殺をした鉄道員の顕彰碑建立の意見が出たことに対して、「福岡日日新聞」という地元紙に九州帝国大学総長の山川健次郎が意見記事を出したことから紛糾した。反天皇ともとれる内容であったために問題とされたが、山川健次郎の物理学会における功績の大きさもあってか、不問となり、後に東京帝国大学の総長に再就任までしている。
 もしかしたら、山川健次郎は明治42年の事件を知っていて、あえて、バッシング覚悟で意見記事を出したのではないかと思える。それも、山川健次郎の妹でありクリスチャンの大山捨松(薩摩閥の大山巌の夫人)から塩狩峠での鉄道員の自己犠牲を聞いて知っていたのではないかと推察する。明治初年、朝敵となった会津若松の白虎隊生き残りが山川健次郎だが、生命の尊さ、自らの生命を捨てるのは他者のためという信念を持っていたからではと考える。
 本来、小説についての評を記さなければならないのだが、山川健次郎が日本全国を敵に回してでも意見を曲げなかった背景を知るには、この小説を読むしかないと思った次第だが、山川健次郎はアメリカ留学時代に聖書を読んでいたのか、などとも。
 日常、聖書に触れる機会が皆無に等しいため、山川健次郎の心象風景を洞察するため、三浦綾子のこの小説を選んだ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本塩狩峠 改版

2017/05/31 21:11

絶対最強、愛のうた。

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

三浦綾子さんは信仰に生きた人で、キリスト教を扱った作品が多い。
この物語も、明治四十二年に北海道の塩狩峠で起きた、
クリスチャンの青年の行動を下敷きにしている。

旭川六条教会のつながりで、三浦さんはある方の信仰の
手記を目にし、長野政雄さんという方の生涯を知って
深く激しい感動を覚えた。

本人の希望で日記などの主だった記録は焼却されており、
周りに残っていた断片情報を聞き取りながら人物像を
作り上げたようだ。だからこの作品は間違いなく小説だし、
創作部分も多いのだが、鬼気迫るとはまさにこのことであった。

少年時代、祖母と父に育てられ、実の母は死んだと
聞かされていた永野信夫。東京の本郷の屋敷住まいだ。
きかん坊で士族のプライドを祖母に植え付けられた少年は、
しかし父を失望させる。父の気持ちが理解できない永野。

祖母が突然の死を迎えたあと、ある日、母と名乗る女性が
現れた。しかも少女を連れ、妹だという。
聞けば、キリスト教の信仰が原因で祖母から絶縁状態に
されていたらしい。しかし永野は納得がいかない。
実の子どもと別れてまで選ぶキリスト教なんてとんでもないと。

永野は、ことあるごとに信仰の不可思議さに戸惑いながら
成長していく。小学校で、無二の親友となる吉川と
足の悪い妹との出会いも、永野の人格形成に
大きな影響を与える。

明治の頃は、キリスト教はヤソと呼ばれ、忌み嫌われた時代。
その中で、真実とは何か、こころとは罪とは死とはなど、
人間の根源に関わる思索を深めていく永野の人間性に、
知らず知らず惹きこまれていくのである。

だから……泣いた。泣いたよ。
泣き系小説とか、恋愛小説とかいろいろ読んできたが、
なんというか、この作品は質が違った。
どっちが上とか書いたら作者から怒られそうだが、でも、
次元の違いを見せつけられた気がするんだよね。

大事な情報を一つ。裏表紙の紹介文は読まないほうがいい。
氷点も同じだったのだが、新潮文庫の古い作品は、
どうも裏表紙の紹介を書き過ぎているきらいがある。
注意されたい。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本塩狩峠 改版

2016/12/03 18:30

何となく想像できた

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまぜみ - この投稿者のレビュー一覧を見る

結末であった。実話を基にしたフィクションであるが、心に響いた。のめりこめた。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本塩狩峠 改版

2016/11/29 13:08

中学生の時衝撃を受けた本

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふたちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

中学校の時の国語の先生に勧められ、友達が購入したものを借りて読んだのですが、そのとき、「こんな生き方もあるのか!!」とものすごい衝撃を受けました。大人になり、また読みたくなって購入しました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本塩狩峠 改版

2016/09/07 02:07

心の底から泣ける

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぱやぱや - この投稿者のレビュー一覧を見る

心の底から泣けました。読み終えたあと,なんだかとても心が温まる気がしました。人間,命,人生,宗教…,本当に色々なことを考えさせられます。主人公の信夫のように僕も生きることができるだろうか。きっと難しいだろう。でも,目の前にいる人々を少しでも幸せにできるように日々過ごしていきたい。僕にとって本当に大切な1冊になりました。贈ってくれた友人に感謝です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本塩狩峠 改版

2015/12/25 13:22

りん

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:鈴木涼子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

作者の言葉に引き込まれてしまいました。ただただ、素晴らしい

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本塩狩峠 改版

2014/09/13 05:43

One of the Best

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:JY - この投稿者のレビュー一覧を見る

日本人の小説はあまり読まないですが、この本は今まで読んだ本の中でベストの部類に入る良作でした。この作家が好きになりました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本塩狩峠 改版

2022/03/23 23:12

一粒の麦

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たま - この投稿者のレビュー一覧を見る

佐藤優氏「読解力の強化書」にて特別講義の題とされていた本書に興味を持ち読みました。
信夫がどうにも完璧過ぎて現代では現実感無く感じてしまいます。はー、聖人のようなお方だー。どうにも後半は三堀に感情移入してしまいました。恩を被せられるようで嫌だよね、うん。この鬱屈した感情は信夫のような人には絶対理解してもらえない。そんな三堀や読者の私でも、あのラストの行動は胸を打つ。キリスト教についてはよく知らなかったのですが、成程このような考え方を持つ人々なのか、と見る目が変わりそう。同時に銀河鉄道の夜なども思い出しました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本塩狩峠 改版

2022/01/09 19:52

宗教と複雑深遠な感情との狭間で

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:病身の孤独な読者 - この投稿者のレビュー一覧を見る

私の勉強不足でこの方の名前を存じておりませんでしたが、どの小説紹介サイトでも、ミングウェイや名立たる名作の中に本作がランクインすることが多く、それで興味を持ち、読みました。圧巻の一言でした。主人公の生い立ちから信仰や宗教の話を絡めて、家の伝統的なしきたりとの葛藤を描くその描写に心を打たれました。また、それだけではなく、過去の時代と現代の時代のリンクや思いのすれ違いを描くうまさも、今まで読んできた小説の中では光るものがあります。読んで損がない、というよりも、読まないといけない作品と言っても過言ではありません。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本塩狩峠 改版

2021/10/12 01:04

塩狩峠

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る

実際にあった事件を元に書かれた小説。まだキリスト教が耶蘇と呼ばれていた時代にキリスト教に入信した主人公が、病気が原因で長い事結婚できずにいた婚約者の下に結納にいく列車で自己にあい、自分の身を投げ出して乗客を救う。感動的な話だった。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

電子書籍三浦綾子 電子全集 塩狩峠

2018/02/26 16:16

塩狩峠読了しました。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:おむすび - この投稿者のレビュー一覧を見る

北海道の旭川へ、今回縁あって赴くことになり、三浦綾子さんの『塩狩峠』を読みました。
感動した。何度も読みたくなる。と評判の良い書籍でしたので、期待半分、不安半分の気持ちで読み進め、あっという間に読み終えてしまいました。
三浦綾子さんの本を手にとったのは今回が初めてでしたが、とても爽やかな筆致で読みやすくそれでいてどこか儚さをはらんでいるように思えました。

さて、本の内容ですが、率直に申しまして多くの方がおっしゃられているように感動した。とまでは言えませんが、心に何かを残していくようなそんなお話でした。
宗教の考え方を超えた、人とは何かについて考える、そんな機会になったのではないかと思います。
殊更に、この小説の中で、主人公とその友人が述べている『人間は不自由だな』と言っていた言葉に関しては、その言葉の表面以上の厚みを持って私の中に残っています。

まだ20の私には理解し得ない多くの事を得た時、これから先もう少し歳を重ねた時にこの小説ともう一度、向き合えたらと思います。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

11 件中 1 件~ 11 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。