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電子書籍

天に遊ぶ みんなのレビュー

  • 吉村昭 (著)
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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.5

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本天に遊ぶ

2011/09/24 04:57

吉村昭の意外性・超短編のお手本

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:garuhi2002 - この投稿者のレビュー一覧を見る

吉村昭と言えば丹念な史実の調査に基づく「記録文学」という新ジャンルを戦後日本文学に確立した泰斗としてつとに有名であり、また、著名な長編小説も多く執筆され、死後その評価は高まりつつある。
最近、「同居」という氏の短編小説を偶然読み、本書の存在を知りそっそく購入し読んでみた。うかつにも最近まで、吉村昭の短編集がこのような形で編まれ存在することを知らなかったのである。
そこに集められた21編の小掌は、著者曰く「原稿用紙を前に置き、白刃で相手と対峙するような思いで」綴ったものであった。日常生活の一片を僅か10枚足らずの原稿用紙で切り取ったものであるにもかかわらず、そこには圧縮された鉱物が光を受けてキラリときらめくがごとく、人間の条理・不条理が著者らしく活写されていた。

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紙の本天に遊ぶ

2017/05/29 23:48

引き算の文学

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:親譲りの無鉄砲 - この投稿者のレビュー一覧を見る

一編あたり原稿用紙10枚以下という制限を設けた短編集。最初に「観覧車」を書き上げたとき、うきうきした気持であった、と吉村昭は本書あとがきに書いている。短編集のタイトルには「天に遊ぶ」とつけたが、それは、「これらの短編を書いている折の私の心情そのものであった。天空を自在に遊泳するような思いで、書きつづけた」からである。
 吉村は、長編の名作も多数ものにしているが、いずれの場合も、彼の文章は端正で、贅肉がそぎ落とされた文体を以てしているのを特徴とする。自ずと短編との相性も良いのであろう。しかし、10枚以下の短編となると、これは大きな制約であると考えるのがふつうである。そこを「天空を自在に」と表現するところに、彼の本分があるような気がする。あえて書こうとしなかったことや、当初書こうとしたが結局は省略せざるを得なかったことなどが、逆に読者において、自由に想像を掻き立てたり、余韻を味わわせたりする効果があることも、吉村は十分意識していたはずである。だから、本書によって、読者も「天に遊ぶ」気持ちを十分堪能できるであろう。
 彼の歴史小説のファンである私の個人的な見方からすると、「鰭紙」「頭蓋骨」「梅毒」あたりには、共通のモティーフがあり、なおかつ、吉村本人の感性も正直に述べられており、好感が持てる。そこには、歴史の「大きな物語」からはこぼれ落ちてしまうけれども、「事件」の構成上ゆるがせにできない「細かな事実」を丹念に追及する、老練な刑事のような吉村の姿勢がある。一方、梅毒持ちを「疑われた」関鉄之介(桜田門外の変の首謀者の一人)の子孫や南部藩を襲った天明の大飢饉(けかち)のときに人肉食をして生き延びたと村の古文書に書かれた女の後裔である旅館の女将さんに対して、主人公が感じる同情心やうしろめたさという形で、「人情派刑事」吉村も表れている。その両方が、端正な吉村の文学を支えている。

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紙の本天に遊ぶ

2006/11/12 21:26

吉村昭のプロの技に感銘を受けた超短編集

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 吉村昭の短編集である。この他にも短編集はいくつかあるが、おそらくこの『天に遊ぶ』は収録数が最も多いのではないか。21編もある。それというのも、一編が超短編集とでもいえるほど短いのである。著者のあとがきで知るところでは、原稿用紙10枚というから僅か4、000字である。通常の短編は30枚程度だそうである。10枚は如何に短いかが分かる。
 読後感としては言えることは、これからストーリーが盛り上がりそうだが、呆気なく終わってしまうというよりは、読んでいる最中でも初めから短さを予感させるものが含まれていると思う。展開が速いことと丁寧に描くのではなく、要所のみを読者に伝えようとする姿勢が伺えるのである。
 私の印象に残ったものは、冒頭の『鰭紙』である。主人公はその村の古い時代に発生した飢饉の様子が書かれている史料を発見した。この史料には鰭紙で特定の人を指して飢えをしのぐ様子が記録されていた。今でもその子孫が身近にいることが分かった。史料に書かれていることを表に出すことはできないのだった。吉村が調べ物をしている際に、実際に遭遇したのかもしれないエピソード風の短編であった。
 もう一つ、『居間にて』は親戚の老夫婦のうち、頑健だった夫が急に亡くなった。夫人は認知症で入院中あり、それを知らない。主人公は迷った末に、夫人に知らせたが、夫人は意外な反応を見せた。最近よく退職後の暇を持て余す人の苦労が聞こえてくるが、その苦労をものともしない主人公や、夫に従順だった妻の反応に、意外性があって超短編ながらそこかしこに楽しめるシーンがある。さすがに、読ませ、楽しませるプロの技だと感心させられたのである。

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