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ブンとフン みんなのレビュー

  • 井上ひさし (著)
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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.3

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本ブンとフン 改版

2005/06/16 23:08

井上ひさしならではの作品

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:GKO - この投稿者のレビュー一覧を見る

今まで読んだ中では一番よくできていて何回も読み返した。
フンの書いた「ブン」という本の中から出てきた四次元の人間?のブンと警察との戦いの物語である。
やたら長い副題や途中に出てくる井上ひさし氏の得意とする言葉遊びに注目。
最初に読んだのが読書が苦手だった時だったので、読書が苦手だけど読書の習慣はつけたい人には特にお薦めである。
特に難しい言葉は出てこないし、ふりがなもあり、単純な笑いが多いので小学生高学年から十分楽しめる。

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紙の本ブンとフン 改版

2017/12/27 21:56

荒唐無稽なバカ話。。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

ストリップ小屋の台本書きから、TVのひょっこりひょうたん島の
放送作家で名をあげ、劇団の脚本で注目を浴びと、
着実に物書きへの道を歩んだ先に、
デビュー作のブンとフンがあります。

最近でも、放送作家が小説を書いて売れることは珍しくなく、
伝える技術は充分ある人たちです。しかし井上ひさしは別格です。
この作品はただ面白いだけではありません。
著者が大事にしている価値観が読み取れるのです。

わたしは著者のファンで、それなりに作品を手元において
いるのですが、底流に一貫した考えがあることを
いつも感じるのですね。
バカバカしいだけではロングセールスにはならないでしょう。
ずっと読み継がれるのは、間違いなく理由があるのです。

売れない小説家のフン先生。畑のまん中の一軒家に住み、
インスタントラーメンをこよなく愛する貧乏人です。
収入はほとんどなく、食糧はとなりの畑から真夜中に
失敬してくるのですが、お百姓さんは小説家を尊敬する
仕事だと思っているので何も言わないのです。

ところがフン先生は、びっ! びっ! びっ! と鼻毛を
抜いては机の端に逆さに立てて植えつける作業に
熱中しているのでした。

突如、車が家の前に着きます。アサヒ書店を名乗る人が
現れました。泥棒か、新手の詐欺か、陰謀かと、
フン先生はロクなことを考えません。
ところが本当に本当、小説「ブン」が売れに売れてという
奇跡が起こっているのでした。

ブンをあまりにも都合のいいスーパーマン設定にしたら、
ブンが原稿から飛び出してしまい、あちこちでいたずらをして
回るのです。
このいたずら描写がしつこいしつこい。
お笑いのステージで、ネタがはまったら手を変え品を変えて
徹底的にくすぐり続けるのと同じです。
言葉遊びも際限なく、あほネタで紙面が浪費されていきます。

そうなのです。この無駄さ加減が、小説の本質であるとでも
言いたげで、一緒になって楽しんでしまえるのです。

そして作品の底流を流れるものとは。
著者の多くの作品において、権威に対する風刺が
はさまっているのです。
権威をはぎとり、人間の本質に迫ろうとする姿勢に、
個々人の平等という考えをすくいとることができます。
人間力を描こうとしていると言ってもいいのかもしれません。

類する書き方をする作家さんは、他には思い当たりません。
わたしは、この人を小説の天才の一人だと思っています。
久しぶりの再読でした。いい時間を過ごせて感謝です。

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紙の本ブンとフン 改版

2010/07/05 16:45

井上ひさし全書評 1

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:稲葉 芳明 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 井上ひさしの、記念すべき「活字の処女作」。著者の言葉を借りれば、「児童読物とも、テレビの台本とも、ひっくり返したオモチャ箱ともつかぬ騒々しい作物を書いたのは、昭和四十四年の夏から秋にかけて」とのこと。
この数年前には台本を手掛けた連続人形劇「ひょっこりひょうたん島」が一大ブームを巻き起こしているし、前年の1969年には戯曲「日本人のへそ」が初演され、これまた演劇界に新風を巻き起こしている。TV、演劇、そして今度は小説と、井上ひさしのめくるめく巨大な才能が少しずつその片鱗を見せ始めた記念すべき処女小説というわけである。
 小説家のフン先生が書いた『ブン』の主人公ブンが世の中に飛び出してきて大騒動を引き起こす――この物語の通奏低音となっているのは、健全なアナーキー精神である。当然の事と何ら疑いの念を持たれていない常識や道徳を全てひっくり返し、世界をカオスの坩堝に叩き込むことの破天荒な爽快感を、この小説は発散させている。
 著者のその後の巨大な仕事を知っている者からすると、これは「処女作」以上でも以下でもないと評せざるを得ない。ビートルズのデビューアルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』自体はいいアルバムだが、本作から後の彼らの偉業を想像するのが殆ど不可能なのと一緒だ。しかし、処女作にはその後の巨大な仕事の萌芽がほぼ出揃っている。ナンセンス、挿入歌、言葉合わせ等々、井上ひさしの出発点を確認ことが出来る。
 「馬鹿馬鹿しいということについては、この小作を抜くものがない」と著者自身が称している「馬鹿馬鹿し」さを素直に味わいたい。

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