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ナイフ みんなのレビュー

  • 重松清 (著)
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みんなのレビュー10件

みんなの評価4.2

評価内訳

  • 星 5 (4件)
  • 星 4 (5件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
6 件中 1 件~ 6 件を表示

紙の本ナイフ

2010/02/07 16:55

大人になって、また読み返したい。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夜雲 - この投稿者のレビュー一覧を見る

『あたしは誰ともつるんだりしない。ひとりぼっちのハブでいい。』
私もそうなりたかった。

小学六年の夏、初めて重松清の本を読んだ。
かつて所謂「いじめ」というものを受けていた私は、食い入るように、この本を読み進めた。
最初の短編「ワニとハブとひょうたん池で」の主人公の強さを、羨ましく感じた。

タイトルにもなっている「ナイフ」。
まだまだ子供である私にはまだよく分からないであろう、親の気持ちが描かれている。
だが子供は子供で、親には見栄を張りたいものなのだ。

「キャッチボール日和」
「エビスくん」
「ビタースィート・ホーム」
と、短編が続いていくが、私がこの短編集の中で一番衝撃的だったのは、「エビスくん」である。
主人公と私が、ピッタリ重なったからだ。
『親友だもんな』
という言葉が、かつて言われた
『友達だよね』
という言葉と重なった。
大嫌いな言葉なのだ。
でも、私は皆のことが好きだった。
誰も嫌いたくなかった。
否、誰にも嫌われたくなかった。
「いい子」になりたかった。
読み進めるごとに、涙が溢れてきた。
おそらく、本を読んでこんなに泣いたのは、これが初めてだったろう。

重松清は、人の白い面も黒い面も、これでもかという程リアルに書き出す。

だからやめられないのだ。

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紙の本ナイフ

2007/05/18 03:12

唇からナイフを出す前に

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Living Yellow - この投稿者のレビュー一覧を見る

 唇からナイフを出す前に
 昔は「いじめ」はなかったというのは信じられない。だからといって「いじめ」を一人前になるための通過点だ、やりかえせ、などとはとても言えない。「はねるのトびら」のコント「馬場先輩」のように、「やりかえせないまま」地元のやっかいな人間関係の中でずーっと「ウンコマン」などと呼びつづけられてしまう存在は確かにいる。ネットで「地元」や「過去」が追いかけて来るようになった今はなおさらだ。
 本書では、全編ケータイもネットもでてこない。しかし、①「いじめる人間、いじめられる人間がくるくる簡単に入れ替わるいじめ」、②「息子がいじめられていることを知った自分もいじめられっ子だった父にとってのいじめ」(表題作)、③「幼なじみの少女の目にうつる、いじめられ続ける少年」、④「30年前を振り返って思い出す「いじめる」人間と「いじめられた」自分との関係」、⑤「大人同士のいじめ」と、様々な角度から描き出される5つの「いじめ」にまつわる中編小説で構成された本書を、安易に「やりかえせ」とか「打ち明けて」とか言うまえに、読んでいただけたらなと切に思う。たぶん本書の範疇でもおさまらないことが、本書の刊行から10年近くたった今、起きてしまっているのだろうが。
 「いじめ」は昔からあったはずだ。しかし、今「いじめ」に起きている変化の猛烈な加速は昔ながらの精神論ではどうしようもない。結論として出てくる対策はシンプルなものでいいのかもしれない。でもまずはじっくり複雑な現状をみつめ、考えてみたい。
 本書には安楽な「救い」はない。しかし「いじめ」を考える出発点になり得る一冊である。

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紙の本ナイフ

2004/09/19 21:46

義侠心の持ち主にはサンドバッグが必要かもしれない。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐々木 昇 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ある田舎の昔のできごとである。
 久しぶりの同窓会の席上、歓談していたかつての同級生たちが突然苦しみ出した。調べた結果、飲食物に劇薬が混入していたのだった。
 同窓会を主宰した人物が逮捕されたが、ずっと昔の同級生による「いじめ」の仕返しを謀ったのだった。
「いじめ」を主題にしたこの作品集を読んでいて、この昔の事件を思い起したが、作品に登場する「いじめ」の主人公が将来的に同級生を毒殺なり撲殺したならばどうなるだろうと思った。

 心がぎしぎしと鳴るほどのむごたらしい「いじめ」が繰り返される。
 勘弁して欲しいほどに次々と「いじめ」が展開される。それも巧妙に、そして親にも知れるほどあからさまに。通勤電車の中で読む作品でないことだけは確約する。酒を啜りながら読む作品でもない。怒りが頂点に達し、自分の身の置き所がなくなるからである。
 毎日、毎日、幼い子どもに対する虐待という「いじめ」が横行している。
「どうにかならんのか!」と声を荒げるが、テレビの画面の中に入っていくこともできない。
 家族やできごとを淡々と語りながら、いつしかストーリーに引き込んでいく重松清の作品であるが、氏の作品とは思えない内容に驚いた。
 著者には何か心に期するものがあったのだろうが、そこに著者への信頼感を抱いた作品だった。

「あいつ、高校になってから茶髪にピアスしてるよ」
「やっぱ、高校でもいじめられたくないから、そんな悪ぶった格好してるのかなあ」
「俺、いじめてないぜ」
「俺もだよ」
 電車の中で高校生の会話が耳に入ってきた。
 ふと、「お前ら、同窓会があったら気をつけるんだぞ。「いじめ」を無視した奴もやられるぞ」と心の中でつぶやいていた。

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紙の本ナイフ

2022/03/04 19:06

いじめを題材にした短編集

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

“いじめ”をテーマにした短編集で陰湿ないじめの描写に胸が締め付けらた。いじめられてる子はみんな親には知られたくないと思っているところがなんとも切ない。読むのが苦しかった。親として、友だちとしての葛藤が痛々しい程にリアルで苦しい。子を持つ親としては、自戒の念も込めて忘れないようにしたい一冊。中学生のこどもが読みたいということで購入。

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電子書籍ナイフ

2015/10/29 20:58

ナイフ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

題名のナイフは、少年少女の若さゆえの残酷な心を表しているのかな?
わたしは学生ものがすきなのでかなりはまりました。

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紙の本ナイフ

2001/07/12 15:19

弱いものは強いものが好きなのだ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:典子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 いじめをあつかった物語。現実の苦しみは残したまま、死ではなく生を、否定よりも肯定を志向して書かれているからか、そこはかとなく懐かしさが漂ってくる。
 『エビスくん』のエビスくんは身体のデカイいじめっ子。病気の妹がいるひろしはエビスくんにいじめられているのだが、エビスくんは神さまのエベッさんみたいな人だと妹に嘘をついてしまう。エビスくんに会わせて欲しいと妹にせがまれる。しかし、実際のエビスくんは暴力的で偽善的に群れることを馬鹿にする人なのでひろしは困ってしまう。
 「一度でいいからエビスに文句をつけてみろ、自分が情けなくならないのか」と親友浜ちゃんに言われる。それでもひろしはエビスくんにいじめられ続ける。いじめられていても不思議と恨みや憎しみが湧いてこないからだ。
 弱いものは強いものが好きなのだ。でもエビスくんのような孤独で強い人は、浜ちゃんのような集団じゃないと生きていけない弱い人に負けてしまうかもしれない。強い弱い勝ち負けってなんだろう?長く生きていくのが強くて勝ちなら、浜ちゃんたちの方が強いと思う。孤独な人の方が早く死んじゃっているからね。
 ラストも実によかった。物語からはみ出した作者の声が聞こえてくる。弱いと思っている人も強くなれるお話である。

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