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電子書籍

しゃぼん玉(新潮文庫) みんなのレビュー

  • 乃南アサ
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みんなのレビュー5件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (3件)
  • 星 3 (0件)
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  • 星 1 (0件)
5 件中 1 件~ 5 件を表示

紙の本しゃぼん玉

2011/09/22 19:39

悪に立ち向かう強い心を育てる。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る

しゃぼん玉 乃南アサ(のなみ) 新潮文庫

 舞台は九州です。でも、犯罪者である主人公の伊豆見翔人(いずみしょうと)は、自分が連れて行かれた場所を四国だと勘違いしている。旅行を自主的に企画して行ったことがある人でないと大人でも地理を知りません。県庁所在地の地名を言えない人はたくさんいます。
 この作者さんの特徴は、犯罪を加害者の立場から描くところです。翔人は、家庭に恵まれませんでした。彼は23歳にして人生の落伍者です。作者は彼に「再起」を賭けます。でも彼は逃亡を図ろうとするのです。消えてなくなるしゃぼん玉になるのか。
 宮崎県の山奥の田舎暮らしは確かに記述にあるとおりでしょう。村人たちの反応は、都会における台本どおりの暮らしではありません。彼の周囲に集う年寄りたちが、彼の「再起」のために彼を「教育」していきます。最後は「宗教」すら感じます。「老人と坊」というタイトルでもよさそうです。「むぞう」という言葉がキーワードになりますが、その意味は最後まで説明されません。人がもつ「悪」を指すのでしょう。
 ラスト付近、警察登場、翔人は逮捕になると予測しましたが、あてがはずれました。作者さんは、この話をどう落とすのか。興味深深でした。そして最後は、いい結末でした。平家の落人(おちうど)は翔人に重ねてあるような気もするし、がまん強い椎葉村の人たちを表しているようでもある。翔人の言葉「関係ない」は、他者との関係を絶って孤立する言葉であることも表している。いろいろな要素をからませながら全体を仕上げてあります。
 父親に対する攻撃があります。翔人は父親に死ねばいいという感情をもっています。すべておまえ(父親)のせいなのです。同じ男として、父親の気持ちもわかるし、息子の気持ちも理解できるのでせつない。
 母親に対するゆがんだ感情もあります。原因は母親から差別されたからです。兄弟・姉妹間における親の差別が記されています。書中で、差別は2種類あります。翔人の家族間のもの、そして、おスマばあさんの家族間のものです。戦後の日本人の暮らしぶり、貧困から高度成長期における富の取得で失っていった交流に関する記述もあります。現実にどこにでもある破滅しそうな日本人ファミリー像でした。

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紙の本しゃぼん玉

2016/09/25 21:31

とても良かった!!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

話のあらすじだけみると、ありがちな題材ではあるんだと思う。通称「いずみ」を家にあげ、あれこれ世話を焼くことになったおばあさんの心の動きや思いを乃南さんは間合いや行間で書ききっていると思った。とても良かった!外で読んだから号泣はまぬがれたが、家でひとりだったら声をあげ泣いてしまっていたことだろう。「いずみ」の心根は、まだ生き残っていた。それがこんなにも嬉しいなんて。過去は過去として水に流し、ありのままの「いずみ」を受け入れたおばあさんそしてシゲ爺。再会のシーン。ぐっとくる。また大切な1冊に出会えた。吉日。

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紙の本しゃぼん玉

2009/08/30 21:49

加害者を加害者として切って捨てるのではなく、社会に戻す方法を丹念に考えて書いた作品

10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エルフ - この投稿者のレビュー一覧を見る

幼い頃から母親にお前には最悪な父の血が流れていると叱咤され、親からも誰からも愛情を受けることなく、
また帰る場所もない主人公・伊豆見翔人。
気がつけば23歳で街を転々とし犯罪を繰り返す日々を送る。
そんな翔人が逃亡の途中で老婆・スマを助けそのまま山奥の村へ滞在する。
決して良い行いをしようとしたわけではなく、スマや村の人々の勢いに押され気味になってした事だった。
だが初めて人から頼りにされ優しさに触れるうちに翔人の中では少しずつ何かが変わっていく。

明日に希望はなく、どこにも属さない人生を送る若者。
主人公は23歳なのに考えることの安易さは15.6歳の少年のように幼く成長をしていない。
通り魔や強盗など悪い事をしていても、相手の不運の方が悪いのだと自分を正当化する。
世間からも見捨てられ、自分自身のことを「しゃぼん玉」のように弾けて消える存在だと感じている主人公。
そんな主人公が出会ったのは何も言わずに食事も寝るところも用意してくれるスマと身体を動かして働くこと
を教えてくれるシゲ爺、そして都会とは違い「スマのところのぼう」と自分の存在を認めてくれる人達。
若者の更正を美談として書いてあるこの作品は良いお話だとは思うけれども少々甘いとも感じる。
ただ今回の主人公の場合はその家庭に大きな問題があり、家庭内での解決は無理だったことに注目したい。
家庭がダメであれば地域で若者を救うことが出来る。乃南氏の願いなのか希望なのかその部分が強く強調されている。加害者を加害者として切って捨てるのではなく、社会に戻す方法を丹念に考えて書いた作品なのだろう。

今の時代、若者がすぐにキレてしまい何をされるかわからないという恐怖から関わり合うことを避けてしまう傾向がある。でももしかすると彼らの心の中はこの主人公のように「絶望感」や「焦燥感」にあふれているのかもしれない。だが彼らの心の中に入っていく大人がいないのだろう。
テレビでも「子供が何を考えているのかわからない」親が増え、親子の中は希薄になる一方だという。
その背景には都会では昔の近所付き合いがないからとも聞く。
この本は全体的に重々しくもなくどちらかといえばさらりと軽く書いてあるのだが現代の問題を直視して著者の考えと思いをしっかりと伝えてある。

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紙の本しゃぼん玉

2019/08/20 17:18

じわっと

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:deka - この投稿者のレビュー一覧を見る

今いるところが居心地悪くて許されないことをしていても環境がかわってちょっとしたことで変わることができるってすごいことなのだと教えてもらえる。自分が上手くすすめないときに読むと力になる本だと思います。

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電子書籍しゃぼん玉(新潮文庫)

2019/01/28 11:52

目頭が熱くなる作品

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

親に愛想をつかし、その親からは愛されず、友達とよべる人もなく、学歴もなく、働くことに価値が見出せない。ということで、主人公翔人は通り魔をして食つなぐしかなくなってしまった。逃走中にたどり着いた山村で田舎の人の素朴なやさしさに彼の荒んだ心も優しさを取り戻して。と書いてしまうと何だかよくある話で面白くなく感じてしまうのだが、それは私の文章力のせいである。この村の婆ちゃんやシゲ爺たちの温かさは作者の筆力によって、どんどん読み手の心の中に浸み込んでくる。翔人が再び村に帰ってきたときのシゲ爺の自然な対応に目頭が熱くなる。それにしても、婆ちゃんを死なせずにいてくれた作者に感謝

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