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胡蝶の夢 みんなのレビュー

  • 司馬遼太郎
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みんなのレビュー16件

みんなの評価3.9

評価内訳

  • 星 5 (9件)
  • 星 4 (4件)
  • 星 3 (3件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
16 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本胡蝶の夢 改版 第1巻

2005/09/10 20:19

外国語学習に興味がある人に

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る

大阪に出張する機会に時間が許す限り出かける場所が私にはあります。それは緒方洪庵の適塾。福沢諭吉も学んだというこの建物の中に、透明なケースに入れられてオランダ語の辞書ズーフ・ハルマが展示されています。この辞書を眺めていると、限られた教材でオランダ語の勉学に力をそそいだ若き蘭学者たちの熱い思いが伝わってくる気がします。趣味と実益を兼ねて外国語の学習を続けている私にとっては、どことなく勇気を与えてくれるような思いもして、とても楽しい時を過ごせる場所なのです。

 そんな話をたまたましたところ会社の同僚が私に勧めてくれたのがこの「胡蝶の夢」です。幕末の蘭学者たちを描いた長編歴史小説です。とりあえず第一巻を読んでみました。

 漢方全盛の時代にあえて蘭学による医療を目指す若き医師・良順、そしてその付き人的存在で外国語習得に異能を見せる伊之助。満足な辞書もなければ、十分な教科書もなく、ましてや録音教材などは皆無の時代に、次代の日本のためにオランダ語を身につけようと奮闘していく若き主人公たちの姿を大変興味深く読みました。

 時代がまだついてきていないほどの最先端を走る彼らにとって世間の風は決して温かく応援はしてくれません。開拓者の宿命でしょう。いつの時代も外国語を身につけようなどという酔狂に走る御仁は奇妙奇天烈な異人扱いなのかもしれません。

 主人公たちに自分の姿が重ならないでもないので、とりあえず第二巻へと進んでみようと思います。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第4巻

2005/09/24 06:17

生きるうえで分相応であることとは、ことを描いた長編小説

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る

外国語習得に関して異能を示した幕末の若者・伊之助の物語として、あるいは近代日本における西洋医学の受容史として、第一巻から読み進めてきましたが、この長編小説が主軸に置いていたのは、江戸末期の封建制の中における階級社会の理不尽さでした。

 現代でいうところの同和問題や、士農工商の中における身分差別、さらには伊之助たち医師が制度の外にうち置かれた存在として位置付けられていたことなど、「身の程をわきまえること」を構成員たちに強いていた当時の日本社会の姿が浮き彫りとなってきます。

 蘭学を通じて西洋の平等精神を身につけていった主人公たちは、社会制度の理屈にあわないことに異を唱え、そのことによって鼻つまみ者とでもいうべき扱いをうけながらも、異色の存在として日本史の中に引っ掻き傷のような小さな痕跡を残していきます。

 英国人医師にその類いまれなる英語能力をいかにして身につけたのかを尋ねられて伊之助が答える場面はなかなか印象的です。「この大気の中に英語が浮遊しています。それを吸ったにすぎません」。

 その恵まれた能力を持った異才の男がそれに応じるだけの処世術や立身出世の意欲を(史実とは逆に)持ち合わせていたとしたら、また別の維新日本の設計図を描いたかもしれません。そう想像するのは楽しく、かつ哀しいことだと感じさせる小説、それがこの「胡蝶の夢」なのです。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第1巻

2016/08/05 09:44

江戸時代という厳しい身分社会を蘭学というメスで生き抜いた男たちの物語です!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、黒船ペリーの来航で沸き立つ幕末を舞台に、それまで漢方医学一辺倒だった状況が、にわかに蘭学へと変わっていく社会を描きます。そこには江戸幕府の蘭学者、松本良順が主人公として登場します。そして、悪魔のような記憶力とひきかえに、生まれついてのはみ出し者として短い一生を閉じるほかなかった弟子の島倉伊之助が登場します。彼らが、身分社会の厳しい江戸時代をどのようにして生きていったのか、蘭学という視点から江戸時代という時代を見つめた見事な作品です。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第1巻

2022/07/31 12:29

不遇の天才

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くにさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

伊之助という幕末に生きた天才をこの本を読んで知ったが、彼の生きざまの不甲斐なさのせいか、なかなか読み進めるのに時間がかかっている状況です。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第4巻

2023/04/14 00:26

日本の医学史、新選組、弾左衛門等々について、知らなかったことがよく理解できた。

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る

松本良順(順)、司馬凌海(伊之助)、関寛斎(寛)を中心に、さまざまな人々の個性と行蔵がその息づかいまで聞こえてきそうな如くに描かれ、全四冊の得がたい読書体験でした。根太の腐っていた徳川幕府は倒壊すべくして倒壊したこと、本物の「蘭学」はそれを支える社会背景や思想と不即不離の関係にあり、従って必然的に江戸時代の封建倫理(論理)を掘り崩す原動力の一となっていったこと等を、明確なイメージとともに理解。司馬作品としては、『世に棲む日々』以来の充実した読後感でした。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第3巻

2023/04/10 00:35

堂々の面白さ、第3巻

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る

「蘭学」「医学」という切り口で、幕末期日本を新たな視点で剖解して見せてくれる傑作長編の第3巻。実に面白い。

それにしても、第二次長州征伐で先駆けを命じられた井伊家について、「藩主井伊直弼が桜田門外で水戸浪士に殺されて以来、藩情が一変し、長州風の尊攘派が実権をにぎるようになっていた。幕閣はこの点でも甘かった。彦根藩に出陣を命ずると、かんじんの藩主井伊直憲が病気と称し、士卒だけを出発させた。士卒のなかには長州派の尊攘家が多く、-もはや将軍の命をきく必要はない。と揚言する者もいた」というのには笑った。やはり、徳川幕府は滅ぶべくして滅びたことを改めて理解し得た挿話であった。(慶喜もヤル気失せるわな。)

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紙の本胡蝶の夢 改版 第2巻

2023/03/21 22:17

「江戸の風聞」の章がとにかく面白い

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る

第1巻同様、唸りながら読み終った一巻。特に、第13代将軍徳川家定の死をめぐっての江戸城奥における漢方(多紀楽真院)と蘭方(伊東玄朴)の大逆転ゲームの経緯と人間模様を描いた「江戸の風聞」の章が、極上の面白さ。幕末政治史の大きな流れを略述した49~51頁の記述も秀逸。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第1巻

2023/03/19 02:07

手塚治虫、村上もとか、司馬遼太郎

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る

中島義道(著)『「時間」を哲学する 過去はどこへ行ったのか』を読み始めて、「荘子胡蝶」(13頁)の話になった時、なぜか本書を読みたくなり購入。極上無類の面白さに瞠目しているところです。

「江戸時代の武家の組織内での意地悪さというのは、世界でも類のないものであった。・・・ 家と禄とそして身分をひたすらに処世によって守らねばならぬ江戸期によってこの種の文化性ができた」(340~1頁)。
「幕末における「海軍」という文明受容は、明治以後のそれよりも、いっそうに不思議な作用があったと考えられていい。この文明への参加者たちは、その知的習得もしくは肉体的習得にはなはだしく労苦をともなううえに、つねに遭難という生命の危険にさらされる場であったために、新文明といっても浮薄な見聞者流になることからまぬがれ、多くは、封建武士のなかで独特の風骨をそなえる結果になった」(428頁)。
「幕府は日本国政府であるとはいえ、内実は徳川家にすぎない。徳川家は一面では大名同盟の盟主だが、一面では自領をもつ大名である。長崎は一大名としての徳川家の直轄領で、長崎奉行がその行政をおこなう。諸藩士の面倒を見る責任はいっさいないのである」(440頁)。

松本良順と島倉伊之助という主人公二人と彼らを取り巻く人々と時代・社会が織りなす小宇宙に呑み込まれてしまったかの如き充実の読後感。司馬遼で評者が一番インパクトを受けたのは『世に棲む日々』なのですが、それに匹敵する面白さを感じています。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第2巻

2016/09/11 11:24

司馬氏の歴史大作第2巻、幕末の閉ざされた時代に蘭学を学ぶ二人の若者を描きます!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、司馬氏の歴史大作第2巻です。内容は、幕末の時代に海軍の教師団にポンぺという蘭人であり、医師が参加していたことを知った松本良順は、すべての反対を押し切って、彼のいる長崎へ向かいます。しばらくして、佐渡に語学の天才であり、異彩を放つ伊之助という若者の存在を知ると、彼を佐渡から長崎へ呼び寄せ、ポンぺの元で一緒に蘭学を学ぶことを説得します。良順は長崎に医学伝習所を開くくと同時に、のちには附属病院まで開院します。厳しい身分制度によって閉ざされた社会にあって、身分にかかわらずだれでも平等に医療を受けられる病院の開院。この病院は果たして当時の人々に、当時の社会にどのように受け入れられていくのでしょうか?そして、良順と伊之助の若者二人はどのようにこの社会を生きていくのでしょうか。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第4巻

2016/09/11 09:26

司馬氏の傑作第4巻(最終巻)です!

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、最終巻です。瓦解する幕府の海陸群軍医総裁となった松本良順は、官軍の来襲とともに江戸を脱出し、会津に向かいます。他方、ともにポンぺ医学を学んだ関寛斎も、官軍野戦病院長として会津に進軍した良順と対峙します。そして、伊之助は、激動の中で何らなすところなく死んでいきます。徳川政権の崩壊を、権力者ではなく、蘭学という時代を先取りした学問を学んだ若者たちの目を通して儒僧的に映し出した歴史長編の完結です。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第3巻

2016/09/11 09:21

司馬氏の歴史傑作第3巻です。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書では、二人の医学者、松本良順と伊之助の人生を描いています。ポンぺの帰国とともに江戸の医学書の頭取となった松本良順は、緊張した時局の中で不眠に苦しんでいました。他方、語学の天才、伊之助は「七新薬」という蘭方の医書を刊行するが、その特異な性格が周囲に受けいられず、再度、佐渡に逼塞してしまいます。この二人の医学者はどうなっていくのでしょうか?ぜひ、本書第3巻をお読みください。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第4巻

2017/05/24 17:13

蘭方医の幕末

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:井沢ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る

蘭学を通して、三人の主人公、伊之助、松本良順、関寛斎の医師の半生記。波乱含みであるものの松本良順は人生をうまく全うした。しかし、他の二人はあまり後半は良い人生とは言えない。伊之助の驚異的な記憶力と語学力、そして波乱な人生に興味を奪われたが最後は悲しい。また、関寛斎の謎めいた陸別への移住、そして高齢での自殺、あまりにも報われない人生で悲しい。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第2巻

2017/05/13 08:32

意外に面白く読めた

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:井沢ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る

伊之助が松本良順の要請を受けて長崎に行き、良順の手伝いを天才的な働きでこなすところから始まるが、当時の社会的、道徳的な行動ができず、オランダの軍医ポンぺや留学生にも嫌われ、長崎を出て平戸に行くところまでを描いている。また、松本良順の献身的な医学活動への情熱やそれを理解してくれた周りの人々との関係も描かれており、とても面白く読めた。伊之助に感情移入しているせいもあるが、社会的な順応ができない人への憐憫の情が起こってくる。私の周りにも伊之助ほどではないにしても、非凡な能力を持つものが社会への順応ができないというケースも散見され、時代を超えて共通しているのを感じる。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第1巻

2017/04/10 20:18

幕末の動乱の中の医師の物語

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:numa - この投稿者のレビュー一覧を見る

幕末の蘭学を学ぶために奮闘した人たちの物語。良順と伊之助が師弟関係となるところ、良順が漢方の試験を課された時に喧嘩のために覚えるのだからと基礎からではなく丸暗記で望むところの場面が爽快。なかなかできる人はいない。続きが楽しみだ。

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紙の本胡蝶の夢 改版 第3巻

2017/05/20 18:44

幕末の医師の主導権争い

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:井沢ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る

医師の蘭方と漢方方とのせめぎあいや蘭方の中での権力闘争が描かれている。2巻目よりはやや興味は薄れるが、当時の幕府の御医師の状況が良く理解できる。あまりこの手の歴史小説は読んだことがないが、医師から見た幕末の動向が垣間見える。

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