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電子書籍

経済大転換 ――反デフレ・反バブルの政策学 みんなのレビュー

  • 金子勝 (著)
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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.5

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
3 件中 1 件~ 3 件を表示

アメリカを手本とし模倣する経済政策の先にあるものは

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:多磨似読六 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 国際会計基準の導入という理由で国内企業の会計処理が大きく変わり,企業の経理担当者はここ数年てんてこ舞いである。本書を読んで国際会計基準=グローバルスタンダードがアメリカの会計基準であることを初めて知った。(小生は国際的に決められたISOのような基準であると思っていた)
 アメリカ経済が意図的にバブルを繰り返しながら景気を維持しているという記述は,過去を思い出してみるとそうだったのかと思わせる。日本でもアメリカかぶれの大臣が似たようなことをやろうとして通信業界を壊し,金融財政政策で失敗,その検証や反省もせず,国民から集めた税金や年金,貯金だけでなく,償還出来るかどうかも分からない国債の大量発行による資金で株価操作や為替操作をし,一時的な景気浮揚を作ることで失政を隠し問題先送り,責任回避を続けている。計画,実行,検証,修正は仕事の基本であると思うが政治家や官僚の辞書には無いらしい。
 今の日本は対中国貿易拡大で中国バブルとでもいうべき状況だが,中国の景気過熱は原材料高騰,人件費UPによる製品価格上昇の懸念があり,中東の状況も怪しく石油価格が上がっている。インフレターゲットをしなくてもインフレになる可能性があり,国家財政が破綻してアルゼンチンのようになる不安が頭をよぎり,そうなる前に手を打つべきであると痛感した。しかし,前例踏襲,事件事故が起こらないと何もやらない事後体質,先送り無責任体質がしみ込んだ60過ぎの官僚や政治家が本書に書いてあることを実行できるとは到底思えない。
 著者の若手にやらせるという考えはいいが,それには強力な権力と実行力を持ったリーダー,それを支える優秀なブレーン集団,政策を忠実に実行し国民・市民の奉仕者に撤せられる公務員,お上意識を捨てパフォーマンスに騙されない納税者意識を持った国民の四者が揃わないと無理だろう。経済,金融,財政だけでなく教育医療,社会福祉,警察等々腐りきった封建的中央集権国家には不可能であると思うと暗い気持ちになる。

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自縄自縛の罠のなかで、政策の選択肢を自ら狭める日本経済。日本人はマゾイズム?

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:良書普及人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 今後の世界経済の行方が、米国ブッシュ政権の世界戦略と絡め、深刻な形で予測されている。ITバブルの調整が終わらないうちに米国経済を支えている住宅バブルが崩壊すれば、二つのバブルが重なり合うことによって米国経済の長期停滞傾向は一層強くなると予測している。しかも、米国のバブル経済に依存する世界経済の脆弱な構造が出来上がっているなかで、米国バブル経済崩壊の影響は世界全体に連鎖すると。大統領再選を目指すブッシュ政権にとっては、切り札は戦争カード以外に無い、と断言する。2002年11月の中間選挙では、不正疑惑問題があったなかで、反イラクキャンペーンにより、支持率を飛躍的に高め勝利した前例を引き合いに出す。
 そのなかで、外交、経済政策ともに米国と一蓮托生の道にのめり込む日本は取り返しのつかない打撃を受けるだろうと警鐘を発する。ではどうするのか。金子氏は、日本経済の目詰まりを起こしている金融政策について、ページを割いて現状を分析し、処方を示そうとしている。貸し倒れ引当金が不十分な銀行が、不良債権化する大手企業に膨大な債権放棄をする一方で、自己資本比率の減少を補うために、中小企業から融資回収を重ねるといった極めて不条理な状態が起きているとする。この際は、厳格な査定に基づき銀行に対して十分な貸し倒れ引当金を積ませることが必要だとする。
 多くの大手銀行が命脈を保っている税効果会計(有税引当の際に支払った税を将来の利益から差し引ける制度で、この額を資産として計上できる制度)が実は脆弱な前提の制度で、架空資産の可能性が高いと断じている。ごく最近金融庁は、この繰り延べ税金資産について、銀行に説明責任を求める方針を明らかにしたというニュースを見たが、金子氏をはじめとした専門家の指摘を意識したものと思われる。
 米国が主導したグローバルスタンダードの自己資本比率をはじめとした諸制度に無批判に追随し、自ら動きが取れなくなって大きな不況を招いているということは、最近では多くの識者の共通した認識となっている。にもかかわらず、大胆な政策転換ができずに、奈落の底に陥っている日本経済の姿が、これでもかこれでもかと、描かれている。近いうちに、公的資金が大手銀行に大量に注入されざるを得ないとしているが、これは民間銀行の国有化ということである。その一方で、郵便貯金の民営化が行われようとしている。国有銀行は民営化し、大手民間銀行は国有化するという動きを、理解不能とす。
 今政府がすべきこととして、不良債権対策に公的資金の投入枠を60から70兆円に拡大すること、同時に金融庁の人員の大幅増員、訓練を施すこと、会計粉飾に厳罰を科すこと、企業再生の人材投入のための国家プロジェクトを用意すること、中小企業の実情にあった検査マニュアルを整備すること、国から地方への人材と補助金の丸投げで地域経済の再生を図ることなどを提言する。
 しかし、例えば、金融庁の増員にしても、従来型の定員管理原則という政府の金科玉条の仕組みのなかでは必要な人員さえ確保できないであろうと容易に予測できる。自己資本比率と同様、全く今の日本は自縄自縛の罠のなかで、政策の選択肢を自ら狭めていると言うほかは無い。日本は、経済、行政マゾイズムが好きなのではないかと思ってしまう。 
 本来の財政構造改革は、金子氏が提示する対策であるべきと書評者も認識する。道路公団民営化や郵貯民営化は、それ自体必要かもしれないが、現在国家として重点をおいて行うことなのかどうか、疑問が残る。国としては、中長期の国家戦略をきちんと打ち立てて、適正な施策の優先順位つけ、思いつきでない真の骨太改革を行わないと、金子氏が言う米国との一蓮托生のなかで、単なるアッシー君として命脈を終える日本でしかなくなると懸念する。

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既存の経済学を破壊しようとする試みは評価できる

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:後藤和智 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 著者に言わせてみれば、「小泉政権で成功した政策はない」と。なるほど、確かにその通りかもしれない。小泉首相は、就任当時から「構造改革なくして景気回復なし」と唱え続けてきたが、小泉首相が就任してからは、株価は下がり続け、年金や税制といった問題も先送りにされ続けている。米国の経済にしても、楽観論が盛んだが、それは早合点だ、とも著者は説く。
 著者は小泉首相に対して辛辣だが、小泉氏が全権を託している(責任を丸投げしている?)竹中平蔵氏に対しても辛辣である。たとえば不良債権処理や「骨太の方針」にしても、不良債権は処理されず、それどころか銀行の自己資本比率は下がり続けるばかりだ、と非難する。
 それでは何をすればいいのだろうか。著者は、公的資金の注入額を増やし、必要とあらばマナーも注入しろと説く。また、公的資金の注入に関しては、誤った注入を行わないように、特別立法が必要だとも説く。銀行や政府のトップの責任を強く追求すべきだとも主張する。そこまではいい。
 だが、もし公的資金の注入を行う場合、どこの省庁がやるのだろうか。また、トップの責任を追及しても、政治的な「落とし前」はつくだろうが、景気の抜本的な改善にはならないかもしれない。

 本書で最も評価できるのは、「市場原理主義対マクロ経済学」などといった、これまでの経済政策の枠組みを崩そうとしていることである。著者は、あるときは市場原理主義者と見られ、またあるときはマクロ経済主義者と見られるというが、そのような枠組みでものを考えるのはもはや通用しない、と喝破する。これまでの経済対立の呪縛を取り除こうとする試みは、もっと強調されてもよいのではないか。
 本書はアメリカを中心とするグローバリズムと、それに追従する小泉政権の批判から始まっているが、その前にこれまでの経済学の終焉から議論を始めたほうが(本書では第2章になっている)、もっと刺激的な論考になったのではないかと思う。そう考えたので、評価を若干低めにした。
 本書は『セーフティーネットの政治経済学』『長期停滞』に続く三部作の最終巻として書かれているので、本書に興味をもたれた方は、これら2冊も読んでおくことをお勧めする。

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