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読むだけ時間の無駄。小泉政治がまるでわかっていない!

13人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者の激しい思い込み(=小泉政治は間違っている)が邪魔をして、「なぜ日本国民は小泉を支持したのか」「なぜ小泉は5年5ヶ月もの間、政権を維持し、かつ平均支持率60%超という高い支持率を保ち続けたのか」に全く迫れずに終っている。本書の第一の欠陥は、政治家を「パトスの政治家」と「ロゴスの政治家」という極めて乱暴な二分法に分け、小泉を強引にパトスの政治家とレッテルを貼って、小泉ロゴスを軽視するという悪い遺産を残したなどという馬鹿な結論を導いているところだろう。小泉の論法を単純な二元論と切っておきながら、著者じしんがもっと単純な二元論で小泉を語る愚に陥っている。確かに小泉は情熱的な政治家ではあった。演説を始めると自分で自分の言葉に酔うようなところがあった。しかし、そのパトスだけで国民は騙されるだろうか。国民はそんな愚かではない。小泉が示したパトスの背後にある「国民が政治に求めているロゴス」があったからこそ、国民は小泉を支持したのである。ここを忘れてはいけない。では国民が小泉に求めたロゴスとは何か。それはそれまで自民党が利益を分配してきた利権集団(農民、駅前商店街、医師、土建屋など)の既得権を「ぶっ壊し」、それまで等閑視されてきた「消費者」の利益を全面に出すというロゴスである。田中型政治の真髄は、競争力の高い産業やそれを支える従業員から重税を巻き上げ、田舎でスーダラしているヒャクショウや土建屋にカネをばら撒いて票を買うというものだった。これが可能だったのは、ヒャクショウや土建屋にムシラレル以上のカネを日本企業がアメリカや欧州から分捕ってきたからだが、日米貿易摩擦以降、こうした循環は不可能となり、黒字批判の的となった日本企業は海外に工場を移転するハメとなった。こうなったら田舎モンにも自立してもらわねばならないのだが、スーダラ癖が抜けない連中は相変わらずの「弱者ぶりっ子」。これが「失われた10年」の原因ともなった。これを壊さねばどうしようもないというところまで日本が追い詰められた時、小泉が国民の求めている政治課題を掲げて登場したので国民は小泉を支持したのである。著者は「政治の要諦は弱者への目配り」などと利いた風なことを抜かすが、今問われているのは「弱者とは誰なのか」ということなのである。第二の欠陥は安全保障に関する著者の認識で、永井陽之助という懐かしい学者の4象限を用いるのはいいとして「日米同盟重視、自衛隊の海外派遣容認」を軍事的リアリスト、「日米同盟重視、自衛隊の海外派遣反対(安全保障はアメリカにお任せ、日本は経済活動オンリー)」を政治的リアリストというカビの生えたネーミングをいまだに用いている点である。後者はアメリカの軍事力にフリーライドする「安保ただ乗り論」であり冷戦という特殊な環境下でのみ日本が取れた政策であり、冷戦構造が崩壊した今となっては取りえない政策だという現実をまるで無視している点である。第三の欠陥は日中関係が悪化したことを取り上げて「負の遺産」と決め付けている点。小泉じしんが言い張っているように、私は日中関係は小泉のお蔭で「却って良くなった」と思っている。それまでの日中関係はまず友好ありきで、結果として日本が中国に毟られるだけの関係でしかなかった。万事先方のペースで、中国が影で恐ろしいまでの反日教育を行なっていることを意図的に封殺して友好ばかりを強調しすぎていた。すべてが表に出たことでようやく日本人は真の中国の姿を知ることが出来たのである。確かに小泉が強いリーダーシップを発揮できたのは橋本行革の成果があったからなのだが、小泉以前の政治家(小渕、森)は、その成果を生かさず、あたかも行革が無かったかのごとき旧態依然たる政治運営をしてきた。小泉の意思の力を過小評価すべきではない。結論として、本書を読む価値は、まあ、ほとんど無いと言っていいだろう。

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