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電子書籍

熱帯魚 みんなのレビュー

  • 吉田修一 (著)
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みんなのレビュー4件

みんなの評価3.5

評価内訳

  • 星 5 (0件)
  • 星 4 (3件)
  • 星 3 (1件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本熱帯魚

2004/10/18 22:08

軽い文章から滲み出す重い現実、駄目な男と強い女。それにしてもなあ、駄目男の空回りを見るくらい不快なことはないわなあ…

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「大工の棟梁の下で、やっと一人前の仕事ができるようになってきた大輔は、血のつながりのない弟 光男と子連れの真実と娘の小麦の4人暮らし。ボーナスで海外旅行を思い立ったが」現代小説。表題作のほかに二編の中篇を納めた作品集。

大輔は、高校を出てすぐに上京し伯父のもとで大工の仕事を始め、どうにか一人前の仕事ができるようになってきたところである。弟の光男は、本当の弟ではない。母の再婚相手の連れ子で、その母も再び離婚をしてしまったから2人が兄弟として過ごしたのは、本の二年に過ぎない。その光男は、演劇をしたいと思っているが、その力もなくて正業には就いていない。

大工をしている大輔のもとに来てから、手伝いなどをしてみたが使い物にならず、今は熱帯魚を見て日々を暮らしている。大輔の住むマンションの大家さんは時子さん、学校の先生だった人である。古くなったマンションに、わずかばかりの家賃で住まわせてもらっている、それが大輔の生活かもしれない。

一緒に暮らしているのは真実、男たちの目を引く肉体と、それを全く意識しないところが危ない女である。下着が透いて見えるのも気にせず外で水を浴びたりしている。そして一人娘の小麦、いろいろ自分でできるようになったばかりで、時子にも光男にも懐いている。

これだけを読むと、ほのぼのとした雰囲気だが、これに水を差すのが主人公 大輔の性格である。光男と一緒に暮らすというのもそうだが、家族の誰も望まない海外旅行を一人で計画したり、家賃を勝手に少ししか払わなかったり、光男のために真実の金を使おうとしたり、なんでもない他人に突然嫉妬したり。

そこには、男らしさ、いや社会人として尊敬できそうなところは少しもない。無論、それでも人は生きていくことができる。現に、旅行に誘った大家さんは喜んで誘いに乗ってくるし、そのお金も大輔がボーナスをはたくのだから迷惑をかけるというものではない。しかも次の工事は、大輔に任されることになっている。

しかし、身勝手さは厳としてある。他人がそれに振り回されるのではない、自分だけが空回りしていく。大輔に仕事に就くのを止めさせられている弟の光男のほうが、はるかに人間的である。いや、ダダをこねカーテンにぶらさがる娘の小麦のほうが、はるかに自然である。捻じ曲がってしまったまま、歳だけとってしまった我儘な男の暮らしを描く「熱帯魚」。

入院している祖父の面倒も見ずに、恋人に飽きて邪険に扱うようになった青年の身勝手な思い込みの日々「グリンピース」。房総の民宿で働き始めた30過ぎの男と、民宿経営者の妻の危うい関係「突風」。三篇に共通するのは、他人から隔絶しながら社会生活を送る現代人、とくに社会を動かしている気になっている男たちの身勝手さだろう。女性の強さも特徴的だ。

といって、作者にはそれを否定したり告発する気は全く見られない。これが現実なんだ、これが今の社会なんだと、淡々と描いていく。それが本当に面白い。むろん、読んでいて楽しい話は一つとしてない。多分、我が家の主人などは不快さに途中で投げ出すことは間違いない。それは私にしても同じこと。ただここにあるのが絵空事でないこともわかる。読み始めたら、自分の思いはともかく読み通さなければいけない、そういう気にさせる作品ばかりである。軽い文章から滲み出す重い現実。

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紙の本熱帯魚

2004/07/18 21:53

青春小説

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る


 いつも思うことだが、青春小説はキレが身上で、結末の鮮やかさと潔さにすべてがかかっている。というのも、青年はたいがい決断力のない観念論者で、生命と社会、性欲と家族の意味や価値や目的をめぐる退屈な思想の持ち主で、うじうじと着地点もなく続く日常をきっぱりと断ち切る構想力も行動力もないからだ。表題作の主人公・大輔は高校を出るとすぐ上京し、棟梁の伯父に弟子入りする。「真っ青な空の下。白木の骨組み。赤い作業ズボンに藤色のシャツを着て」、熱帯魚みたいに「梁に立つ大工の姿がそこにあった」。スナックの雇われママだった肉感的な真美とその娘の小麦と一日中熱帯魚を見ている義理の弟の光男と一緒に暮らしていて、早く真美を籍に入れたいと思っている。鈍感なくせに他人との関係を仕切り、未熟なくせに人生の結構をつけたがる。おのれの「淋しさ」に気づかず、他人を追い込んでしまう。「言っときますけどね、人って大ちゃんが考えているほど単純じゃないのよ」。人影のない夜のプールに色とりどりのライターをまきちらすと、水に沈んだライターがまるで熱帯魚みたいに泳ぎ回る。この結末が、行き場のない大輔の無定型のエネルギーを一気に昇華させる。青春の嘘と裏切りをテーマにした「グリーンピース」と青年の罪なき冷酷を描く「突風」の二編も秀逸。

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紙の本熱帯魚

2004/04/03 21:03

やはり、東京にはこんな人たちが住んでいるのだろうか。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐々木 昇 - この投稿者のレビュー一覧を見る

吉田修一の小説の多くには家庭環境が複雑な主人公がいたり、風変わりな人々が登場する。非現実的な設定ではと疑問に思いながらも、最後まで飽きずに読み終えてしまう。
 今回の『熱帯魚』、『グリーンピース』、『突風』の三篇もそれぞれが「訳あり」の物語りであり、読み進むうちに謎が解けてゆき、結末が無いところがまたおもしろい。

 おもしろく読みながらも、吉田修一はこれらの作品で何を表現したいのだろうか、何を伝えたいのだろうかと考えることがある。
 作品には社会的に弱者と呼ばれる人たちが、なんとか生きている姿が描かれている。決してカッコイイとは思えず、それなりに生きている様子がビデオ映像のように捉えられている。ストーリーにのめり込んでいるからか、主人公が馬鹿なことをすると憤りを覚えたり、爽快さを感じたりするが、無視できない場面がでてくる。
『熱帯魚』では、百円ライターがプールに撒き散らされる。
『グリーンピース』では、空き缶にマジックで心の憂さを書き記す。
『突風』では、民宿の老犬の存在である。

 膨大な数の虫が蠢くような都会に無意識に呼吸している人間たちは、吉田修一の手にかかるとかくも見事にクローズアップされてしまう。
 日々、さしたる事件も起きない暮らしを送っているが、平凡な生活をも物語りにしてしまう吉田修一の観察眼に驚いてしまう。
 吉田修一の小説を読んでいると、アクセントにどんな小道具が使われるのかが興味深い。

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紙の本熱帯魚

2016/06/07 19:47

うまく言えないけれど

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る

「どんな話?」って訊かれたら読んでる最中でも

わかるように説明できる自信がありませんw

ストーリーを楽しむような作品でもなくて

ただただそこに書かれている文字を目で追うのが

悪くないなぁという感じでしょうか。

書かれている3編のどれも読んでいる間中

不安とも焦燥感とも違うけれど近いような

何とも言えない気分になっていた気がします。

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