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電子書籍

プリンセス・トヨトミ みんなのレビュー

  • 万城目学 (著)
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みんなのレビュー11件

みんなの評価4.0

評価内訳

11 件中 1 件~ 11 件を表示

紙の本プリンセス・トヨトミ

2011/06/14 11:25

映画を観る前に、万城目ワールドを。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サムシングブルー - この投稿者のレビュー一覧を見る

大阪城を見たことのある人は『プリンセス・トヨトミ』を読みたくなるのではないでしょうか。
わたしもその一人です。
環状線の電車の中で見た大阪城はそこだけ異次元の空間が漂っていて、その迫力に圧倒されながらも見とれてしまった記憶があります。

東京からやってきた会計検査院「鬼の松平」「ミラクル鳥居」「美貌のハーフ旭」の3人が実地検査に訪れたさきは空堀商店街にありました。
その社会法人OJOは「大阪国」となって松平の前に現れます。
全面戦争勃発か、というストーリーになっていますが、万城目さんは目に見えない父と子の絆の象徴を「大阪国」にしたかったのではないでしょうか。
『プリンセス・トヨトミ』に登場する会計検査院の3人や空堀商店街に住む人たちの人物描写が巧みで楽しめました。
各章のはじめに描かれている挿絵もいい感じです。
yama-aさんの書評にあったように「ええ感じ」の小説でした。

あとがきエッセイ『なんだ坂、こんな坂、ときどき大阪』を読んで、万城目学さんと大阪城との関わりを知り、すっかり彼のファンになってしまいました。

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紙の本プリンセス・トヨトミ

2011/06/18 11:28

大阪人のルサンチマン

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:CAM - この投稿者のレビュー一覧を見る

 私は映画を見てから原作を読んだ。映画のストーリーは、当然ながら原作から多少は変えられている。ストーリーは、いわば奇想天外ともいうべきものであるが大阪人にとってはおもしろい。辰野金吾(建築家)の業績がストーリー展開にうまく使われているのもうまいと思った。ただ、会計検査院の役割りについての描かれ方がやや誇大に過ぎるのではないか。会計検査院や(旧)行政管理庁のような機関は、基本的に形式的監査権を持つだけで、実質的監査権は強くないのが実状であるはずである。もし、強力な実質的監査権を持つならば、こうした監査機関が一般機関を統制できる存在になってしまい、妥当とは言えないだろう。
 
そうした「理屈」はともかくとして、豊臣秀頼の子孫が生存し、「大阪国」という「独立国」が存在するという発想は、大阪人の潜在意識を具現したものであろう。よく知られている方広寺鐘銘事件から大坂冬の陣、夏の陣に至る徳川による策略などもひどいものだが、その後の豊国社破却などに見られる徳川家康による豊臣家滅亡策は、知るだけでも怒りを覚えるようなレベルのものである。そして、徳川家康による政権獲得とその維持についての執念、それに基づく大阪無力化政策、江戸幕府による情報操作などによって、大阪は中央(東京)から500年近く不当な扱いを受け続けてきた。大阪は、徳川幕府さらには明治以降の東京政府から「植民地」とされ続けてきたのであり、「大阪の長期低落は実に遠く江戸中期18世紀中頃から始まり、紆余曲折を経ながら今も続いている」と考えるべきだろう(堀井 良殷 『なにわ大阪興亡記』)。

 本書のストーリーは、大阪人なら誰しもが持つこうしたルサンチマンという背景無しでは生れなかったものであろう。

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紙の本プリンセス・トヨトミ

2013/12/31 20:20

南海電車、浜寺公園駅

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:英現堂 - この投稿者のレビュー一覧を見る

あのウルトラQのマンジョウメさんかなと思ったら、マキメさんだった。
 話はめちゃくちゃ面白い。大阪の人間なのでよけいにそうかもしれん。もっともグッときたのは浜寺公園駅。子供のころから慣れ親しんだ浜寺公園駅が小説に登場するとは。東京駅と同じ建築家・辰野金吾が設計したらしい。
 南海電車とともに過ごしてきた者にとっては大変うれしい。心配なのは、現在南海電車は高架工事が進んでいて、浜寺公園駅は北から南から挟み撃ちにあっている。あの駅舎は残してくれよ~。。

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紙の本プリンセス・トヨトミ

2011/06/25 08:20

ぶっ飛んだ設定ですが、有り得るかも。だって大阪だもの。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:道楽猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

大阪ええとこ一度はおいで。酒は美味いしねーちゃんは……
オモロイで。

とか言いつつ、実は私、大阪が嫌いでした。
高校生の頃、父親の仕事の都合で四国から関西に移り住むことになり、生まれて初めて身近に接した大阪民族(?)そして何より大阪弁に、最初は強い拒絶反応があったのです。
大阪弁が、非常に馴れ馴れしく、かつ高圧的に感じたんですよね。
それが今やすっかり大阪になじみ、ボケにボケ返し、あまつさえノリツッコミまでこなしてしまうという、"大阪のおばはん完全体"と化してしまった私。こんな私に誰がした。

大阪という場所は、遠巻きに眺めていると、なんだか怖い異質なところ。でも一歩中に踏み込んでしまえば、これぐらい愉しいところもないのです。
確かに、日本の中で国として成立するのは、大阪と、あとは独自の文化を持つ名古屋ぐらいかなと思う。
だからこそ、このお話のような突拍子もない設定も、「大阪ならあるかもなぁ」と受け容れられるのでしょう。

ただ、このお話、序盤のテンポがあまり良くなくて、物語がなかなか滑り出さない。
「プリンセスはいつ出てくるん?」「大阪全停止せぇへんやん」
前評判で散々宣伝されていただけに、その分なんだかイライラが募るのです。
中盤に入ってようやくストーリーが進みだすと、後は終わりまで一気に疾走してくれるので、それまでのガマンなのですが、もう少し序盤でぐいぐい引っ張ってほしかったなぁ。

「大阪国」の成り立ちや秘密を守り続ける理由については、普通に考えるとあんまり説得力はありません。
でも、これもやっぱり「大阪」だったら有り得るかもしれない、という気はします。
ただ、あるとしたらそれは作中のような高尚な理由ではなく、
「なんかオモロそうやし」
みたいなノリかもしれないなぁと思うのです。
"わかる者だけにわかる符丁"って、なんだかわくわくするし、秘密の共有はみんな大好きですやん。

でもなぁ。
なんかなぁ。財政的な面で、本当にそれでいいのか「大阪国」…
ツッコミどころ満載だし、なんだかどさくさに紛れてムリヤリ納得させられてしまったような点が残念。
なので、打ち上げられた花火は派手なのに、どことなく不完全燃焼感が残ってしまった。

ま、最後に大阪のおばちゃんの溜飲も下げられたわけだし、

終わりよければすべて良し、かな。

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紙の本プリンセス・トヨトミ

2011/06/11 16:05

読み終わったらちょっと空堀商店街とやらを歩いてみとうなる。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yama-a - この投稿者のレビュー一覧を見る

 映画を見ようと思ったのだが、原作を先に読んだほうが良いと強く勧められて文庫本を買った。今までに読んだ万城目学は『鴨川ホルモー』1冊だけである。京大卒の京都の人だと思っていたが、生まれ育ちはこの小説の舞台である大阪城周辺で、大阪城にはひとかたならぬ思い入れを持っている人なのだそうである。
 全然本を読んでいない人でも、映画の印象的な予告編で大体の内容は知っているのではないだろうか。
 会計検査院から3人の調査官が大阪にやってくる。そこで大阪国なる国があることが判り、大阪国大統領である真田幸一の号令一下大阪国民が立ち上がる──なんのことだかわからんが、多くの人が映画の予告編から仕入れたあらすじは、ま、こんな感じだろう。
 言うまでもなく奇想天外な小説である。で、最後まで読み終わってよくよく考えてみると、いくつか細部で辻褄の合わないところもある。しかし、その辻褄を無理やり合わせて、どうだ、よく考えただろう、というタイプの小説ではないのである。とんでもない非日常を描いておきながら、そこで描かれているのはむしろ気のいい大阪人の日常である。それは幾分、いざとなったらカッコいい大阪のおっちゃんらという風にも描かれている。最後の最後まで読むと、大阪のおばちゃんらも面目躍如となる──その部分がこの小説の白眉ではないかと僕は思うのだが、もちろんネタバレになるのでこれ以上は書けない。
 ともかくキャラが立って、それぞれの人物が活き活きとしている。松平、鳥居、ゲンズブールというバラバラのキャラの3調査官──エリートとミラクルとハーフ。大輔、茶子、島ら地元の中学生──女の子になりたくてセーラー服で登校する大輔と、それに腹を立ててリンチを加える同じ中学の蜂須賀勝、そして蜂須賀に単身報復する茶子。さらに大輔の父で普段はお好み焼き屋だが実は大阪国大統領の幸一。蜂須賀の父で暴力団組長の蜂須賀正六──この辺がいろいろと絡んで飽きさせない。で、5月31日の一夜限りの大事件があるが、これがまた夢のようにぼんやりと消えてしまう。まさにそういう感じを狙って書いたのであれば見事な書きっぷりである。
 さながら真夏の夜の夢のような、いや、むしろ白昼夢と言おうか、大阪人が「こんなんあったらええな」とぼんやりと大阪城に託したロマンのようなものを、なんやほんまにほんわりと描いたある。読み終わったら(今まで一回も行ったことないけど)ちょっと空堀商店街とやらを歩いてみとうなる。
 そういう「ええ感じ」の小説である。大阪以外の人にも解んのんかな、この「ええ感じ」が?

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紙の本プリンセス・トヨトミ

2011/06/16 19:22

とにかく楽しい作品♪♪♪

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆこりん - この投稿者のレビュー一覧を見る

大阪には、400年前から続く「秘密」があった。だが、その
「秘密」は、3人の会計検査院の調査官が東京からやってきた
ことをきっかけに暴かれることになった。「秘密が暴かれたとき、
大阪が全停止する!?」はたして事の顛末は?

奇抜な発想、奇想天外な展開に、読んでいて思わずのけぞるほどの
衝撃を受けた。400年前に滅んだと思われていた豊臣家の末裔が
生きていた!しかも、大阪に住む男たちは、そのことを知りながら
完全に秘密を守り続けている。むむ・・・。どこからこういうアイディアが
沸いてくるのか?作者の豊かな想像力には驚くばかりだ。
細かいことを言えば、
「少年にセーラー服を着せる必要性があったのか?」
「大阪が全停止したとき、観光や仕事やその他もろもろの用事で大阪に
来ていた人たちはいったいどうしていたのか?」
「大阪を全停止させるほどの存在価値がプリンセス・トヨトミにあるか?」
という疑問はある。けれど、そういう疑問をすべて吹き飛ばすだけの
楽しさがこの作品にはあった。徹底的に読者を楽しませようとする作者の
思惑に、完全にはまってしまった。とにかく楽しい作品だった。

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紙の本プリンセス・トヨトミ

2016/03/21 14:21

鈴木雅之監督映画化原作

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

何気ない大阪の下町の風景に、太閤豊臣秀吉の秘密を見出すところが良かった。著者の代表作「とっぴんぱらりの風太郎」への布石も感じられた。

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紙の本プリンセス・トヨトミ

2016/01/21 11:10

とっぴんぱらりに続く大作。面白いぞ〜。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

そういえばずっと前に読んだ「ザ・万字固め」に、ひょうたんの栽培に目覚め、挑戦するもなかなか上手くいかず四苦八苦する万城目さんの姿があったことを思い出した。今回の集合の目印となるひょうたん。出て来たとき、ハッとしちゃった。なんでかわからないけどwやっぱ愛着あるんだな。最後、旭が大輔に語る女の心得がとても気に入った。そう、女って何でも分かってるもんだよね(笑)そして何も言わず、好きにさせてるのが女房。大阪の男は幸せもんやな!さて、とっぴんぱらりの風太郎がいよいよ楽しみになってきた。わくわく!早くよみたいなー。

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紙の本プリンセス・トヨトミ

2011/07/04 19:53

吉里吉里人には遠く及ばぬ 経済的に自立してないなんて……。

5人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:窓ぎわ猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

大阪出身者として大いに期待した分、大変がっかりしました。
経済的に自立していない大阪国なんて……。
少しも嬉しくない、情けない設定です。
大阪人を、そんな恥を知らぬ人々だと思わないでほしい。
さっそうと見えた旭についても、思慮のない行動をしていたことがわかってがっかり。
数少ない収穫のひとつは、大阪の夕焼けがすばらしいのは
西に海があるからだ、という説明でした。
関東に来てから、夕焼けが物足りないなあと思っていたので
得心できました。
それからもうひとつ、よかったのは、
プリンセス・トヨトミその人のキャラクターです。

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紙の本プリンセス・トヨトミ

2011/07/10 15:21

ほぼ駄作だった、、、

3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Mr.Okada - この投稿者のレビュー一覧を見る

良かったところは馴染みのある地名があちこちと出てきて、共感が増したこと。
後は、がっかりとさせられた。全体的に話しが練られておらず、本当に書き下ろしだった。鴨川ホルモーの勢いはどこに行ってしまったのか。
この程度の発想なら、もっと小編にすべきだったと思う。
映画はまだみていないが、このあたりをキチンと整理してあれば、良い作品に仕上がっていると思える。
次作には、もっと、過去にはあった勢いのある中編を期待しています。

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紙の本プリンセス・トヨトミ

2017/05/29 20:45

大阪人のための作品

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る

ちょっと設定が穴だらけなのが気になるなあ。大阪のゆかりの人なら楽しめるのだろうが。元々万城目学さんの作品とは相性が良くないが特に馴染め無かった。

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