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電子書籍

半藤一利と宮崎駿の 腰ぬけ愛国談義 みんなのレビュー

  • 半藤一利 (著), 宮崎駿 (著)
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みんなのレビュー6件

みんなの評価4.1

評価内訳

  • 星 5 (5件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
6 件中 1 件~ 6 件を表示

へっぴり腰

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画監督、宮崎駿と作家、半藤一利の対談。
宮崎監督たっての希望で実現した対談。

半藤氏からすれば、急な「ご指名」で戸惑ったが、やがて、お互い夏目漱石好きという共通点がある事で意気投合。
昭和史をベースに語り合う。

・・・とは言っても、お互いが子供の頃の思い出を語り合うのがほとんど。
茶飲み話を横で聞いているような感じでもある。

が、時折、ハッとするような話も飛び出す。

太平洋戦争のころの軍艦、長門の動力は石炭だった、という。
軍部で動力源が石炭から石油に変わる、という認識があったのは、ごく少数で、異端者扱いされてしまったらしい。
結果、「飛行機」の時代になる事が予想できず、「大艦巨砲主義」に凝り固まったまま。
そして、最後は・・・。

この構図は原子力発電にも同じ事が言えるのでは、と宮崎監督。

あとがきの中の話だが、今の日本は「期末利益優先の株式会社の論理で国家を運営している」とも言っている。
次の時代を考えるのが政治家、という格言があるが、「次の時代」を語っている政治家がいるだろうか?
目先の利益しか見ていない政治家が多い気がする。(首相をはじめとして)

また、別の所では、こんな話も。
「日本は"持たざる国"なのだから、世界史の主役になろうとしなくていい」
日本は資源が少ないのだから、「力」で対抗して、結果、相手に物量作戦を取られたら、お手上げ。
「知恵」を巡らす事を考えた方がいいのは明白だと思うのだが、この点を都合よく忘れている人が多い。(特に政治家に)

「安っぽい民族主義は国を誤らせるもとです。」
という言葉にギクリとする人は何人いるだろうか。

宮崎駿監督曰く
情けない方が、勇ましくない方がいいと思う。
("強い日本"を謳う人には)「腰抜けの愛国論というものだってある」とちょっとだけ声を大きくして言い返す。
へっぴり腰で・・・。

個人的な偏見かもしれないが、"強い日本"を謳う人は、「自分は手をよごさない」という大前提でモノを言っている人が多い、と思う。
「最前線に行け」と言われたら、クモの子を散らすように逃げ去りそうな気がする。

「自分は絶対安全な所にいる、という前提でモノを言ってないか?」
と、ちょっとだけ声を大きくして聞いてみたい。
へっぴり腰で・・・。

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この対談はすばらしいです。

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひじかた - この投稿者のレビュー一覧を見る

何度も読み返しています。どこからでも読めますし、わたしにはとても心にしみる内容です。すばらしいものです。もし気になるけど迷っているには、ぜひお薦めします。

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人生の先輩からのメッセージ

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あちゃこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

昭和の時代、戦争をくぐり抜けてきた先輩から次世代へのメッセージ。半藤さんの昭和史は教科書にはない現実があり、心して読まねば…と感じる。宮崎さんとの対談は、戦争、零戦、世界情勢etc.

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不安なときは楽天的になれ!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wordandheart - この投稿者のレビュー一覧を見る

「愛国談義」とタイトルにあるが、中身は夏目漱石の話から始まり、新作の「風立ちぬ」の話、そこから発展して関東大震災や太平洋戦争へと続いてゆくが、話はこれらのテーマを行きつ戻りつして、取り止めがない。あちらこちらに面白い話がちりばめられている。どれか興味がある話があれば、「なるほど、なるほど」と思って読めば良い、そういう気楽さのある本だけれども、中身は濃い。
半藤さんはあとがきでこのように書いている。
「いまの日本の政治は期末利益優先の株式会社の論理で国家を運営している。わたくしにはそうとしか見えません。とにかく目先の利益が大事であって、組織そのものの永続は目的ではない。自然環境や医療や教育や自活の方策など、国民再生産の重要課題などは後回しで、その日暮しで、国民の眼くらましとなる利益のあがる政策最優先です。」
本当にそうだと思う。今の日本は行先が定かではない、その不安を誤魔化すように毎日毎日景気動向の話で盛り上がっている。でも肝心の行き先は誰にもわからない、そのことを正視するがこわくて、『一億総活躍社会』なんて言葉が出てくるのだろう。
第2部の終わりの方に”「持たざる国」の将来のこと”という章で、宮崎さんが「健康で働く気があれば大丈夫。それしかないだろう」「不安がるのが流行っているけれど、流行に乗っても愚かなる大衆になるだけだからやめなさい」「不安なときは楽天的になって、みんなが楽天的なときは不安になれ」と言っているのが面白い。「「この生き方が正しい」なんて、そんなこと決めないで、いろいろでいい。困るときは、みんなで困るしかないんです。オタオタするなら、みんなで一緒にオタオタするしかない。」とにかく生きろ!と言われているようで、なんだかよくわからないけれど、ふっと笑ってしまう。そしてふっと肩の力が抜けたところで、さぁもう少し頑張ってみるか、と思える言葉だ。
ただ「今日本で着るものも食うものも自分ではつくっていませんね。そのことは、あんまり大丈夫じゃないなぁ」「しかもいまの日本人には、この国には資源がないという発想がない」ともいっている。「持たざる国」であるという発想がない。それではどうすればいいのか・・・?この後宮崎さん半藤さんなりの意見がもちろん書かれているが、それこそ「この生き方が正しい」なんて決めないで、それぞれがオタオタと生きればいい、そういうことなのだろう。

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いたって真面目対談

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:めも - この投稿者のレビュー一覧を見る

NHK対談をぬかりなく活字に収めてある。
そうか、戦前は、だってそう。鹿鳴館時代ですものね、潤ってるはずだわ。納得。

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偉大なる対談本

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wayway - この投稿者のレビュー一覧を見る

これは、絶対に読みたいと思う本は少なくなってしまったが、
このふたりの対談本となると別である。
宮崎氏が、半藤氏を敬愛しているということは知らなかったが、
実に嬉しいことである。半藤氏の著書は、ほぼ読んできており、
もっともっと長生きして著作を残して欲しいと思う作家であるからだ。

宮崎氏のことは、ここに私がとやかく書くまでもないが、
本書を読んで驚いたことといえば、実にふたりとも何事においても
明確であるということ。つまりは、現代においてなあなあですまそう
という風潮がはびこっているなかで、実に歯切れよくモノを言う人
たちだなあと思った次第である。

そりゃあ、おふたりとも、その道の第一人者なのだから当たり前
なのであろうが、自分の意見をしっかりと持つということと、
自分の意見をはっきりと表明するということのこのふたつを
改めて学ばせて貰った気がする。凄いおふたりである。
年を経てもこうありたいという良い日本人の見本でもある?

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