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みんなのレビュー42件

みんなの評価4.3

評価内訳

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本魔法飛行

2004/07/20 18:33

ロマンス小説が好きで、ちょっとしたミステリーが好きな人向き。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:書子司 - この投稿者のレビュー一覧を見る

殺人事件も暴力も、セックスもありません。ちょっとした日常の謎が何となく解明されていきます。そして、今どき珍しい、本当は好きなのに、ちょっとイジワルしてしまう女性や、付きあいたいと思っているのに会うと必ずケンカ口をきいてしまう男女、絵に描いたようにとんがった女の子が主人公の女性のまわりにいて、日常生活の中の謎を提示して、そのなぞ解きに奔走します。
北村薫氏の円紫師匠シリーズと同じように、日常生活に隠された謎を若い女性が訊ね、それを年上の男性が解明するという構成になっています。
でも、ちょっと違うと思います。北村薫氏のなぞ解きはまさに、視点の変換によって、これまでポジと見えていた絵柄が実はネガであった、というものでした。例えば、「砂糖合戦」の砂糖を入れている行為が実は……(これ以上説明するとネタバレになるし、ミステリー好きの人には、今更説明することも無いストーリーですから)というようなアイデアあふれるものだと思います。しかし、この作品のなぞ解きは、どちらかという予定調和された推理というか、主人公が謎、と考えているだけでいろいろな解釈ができることの中からひとつの推定を解決として提示しているだけで、そこには驚きもアイデアもないと思われます。
そこで、はたと気づきました。この作品は謎が主というより、登場人物の心の動きや感情、恋愛感情が綴られた、どちらかというとミステリー風味のロマンス小説。ハーレクインロマンスになぞ解きのミステリーを絡めた小説だと。
例えば、2番目の短編、クロス・ロードの作中で、語り手である駒子が少年と出会うシーンなど、その好例ではないでしょうか。ちょっと長いのですが、引用してみます。
「──よお」ありがとうございましたの、声に見送られて美容院のドアを後にした私に、声をかけてきた人物がいた。女性に対する第一声として、あまり上等のエチケットとは言えない。真正面の歩道の低い手すりに、ひょっこりと腰を下ろしている声の主を見て、おやおやと思った。先刻〈シゲ〉と呼ばれていた、色の黒い少年だった。彼は相変わらず不機嫌この上ない顔で、ふたたび口を開いた。「よお、お前さあ……」「お前とは何よ、年上に向かって、失礼じゃない。ちゃんと名前で呼んで欲しいわ」知らないうちに、弟に対するような口調になってしまった。相手はちぇっと舌打ちした。「おかあみてえにうるせえや」とかなんとか口の中でつぶやき、それからぼそりと言った。「だって名前、しらねえもん」「入江駒子よ。いい名前でしょ?」「コマコねぇ」
という会話があって、主人公の駒子は幽霊がでるという交差点へ行くわけでなのですが、実際にこんな出会いと会話があるんでしょうか。舞台のセリフのように、ロマンス好きの女性が望むような会話、読んでいるとどうしても気恥ずかしくなってしまうような会話で、まさにロマンス小説。
トラベルミステリーと呼ぶジャンルがあるように、ロマンスミステリーというジャンルでくくるのが良いかな、と思います。

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