屍者の帝国 みんなのレビュー
- 伊藤計劃, 円城塔
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電子書籍屍者の帝国
2016/02/13 22:12
亡き盟友の「魂」の在り処
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やきとり - この投稿者のレビュー一覧を見る
一旦、撤退宣言をした円城塔の作品を再び読んでみる気になったのは、2015年10月に「Project-Itoh」の第一弾として封切られた「屍者の帝国」劇場版アニメを観たからです。このアニメが非常に面白く、また作品の中で気になる事や何点かの謎が残ったのでそれらについての回答やヒントがあるのではとかなり邪道な考えで本作品を読んでみました。
まず最初に感じたのは今までの円城塔の作品とは違い非常に読みやすいエンターテイメント作品に仕上がっているということです。歴史上の人物を登場させ虚実入り乱れた世界観を構築したすごく豪華な作品に仕上がっています。さらりと流した一文の裏にある設定を想像させるだけの重厚な世界観が構築されており、ヘルシング教授から始まりMやQそしてスペクターや007などのイギリス諜報機関系の話やナイチンゲールのフランケンシュタイン三原則(笑)、カラマーゾフ兄弟やロシアの第三部、明治政府、PMC、ピンカートン、グラント元大統領、ハダリー、エジソン、解析機関(チャールズ・バベッジ)にノーチラス号等々、一体どんだけぶっ込むんだよというぐらいの盛り沢山な内容になってます。とにかく深読みすればする程、味か出る設定が満載で大変緻密に作られた作品。
ですが、私が一番知りたかった主人公ワトソンの思いや感情が原作からは残念ながら見えてこなかったというのが正直な感想。
劇場版「屍者の帝国」では、早世の天才技術者だった親友フライデーに「霊素」を書き込み蘇えらせ、「ヴィクターの手記」を追う冒険へと付き従えるという基本的なストーリーは変わらないのですが、この二人の関係性にかなりの重点を置いた作りになっており、「生命」とは、人を人たらしめている「魂」とは何かを問われるシーンが何度も劇中に出てきます。その度にワトソンが屍者フライデーの中に亡き親友の「魂」を見出そうとするのですが、この場面が非常に印象的で、まさにそこに「伊藤計劃」(フライデー)の魂を探し求める「円城塔」(ワトソン)の苦悩が透けて見えてくるのです。この点が原作ではどの様に描かれているのかが非常に気になって読んでみたのですが、うーん正直あのエモーショナルなワトソンは原作の内にはおりませんでした。
映像作品は原作を下敷きにしているとはいえ、全くの別物ですからそれはそれで良いのですが、センチメンタルとはいえその点に関しては物足りなかったです。
※エピローグ読むと原作ではワトソンとフライデーの関係性はむしろ逆?
紙の本屍者の帝国
2015/08/11 18:15
読めてよかった。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:papapage-no - この投稿者のレビュー一覧を見る
虐殺器官・ハーモニーとは違い、作品同士が続いているかのような感覚は薄いと感じたが、本書にも「人・意識」さらには魂がテーマとなっているように思えた。
電子書籍屍者の帝国
2021/08/24 23:06
生死をかける物語
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
夭折の友が残した原稿を、見事にまとめ上げています。死者の肉体を軍事利用するというテーマにも、運命的なものを感じました。
紙の本屍者の帝国
2017/01/21 14:03
不思議な読後感
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
屍を有効利用するというより 屍のほうが魂よりも利用価値があると言わんばかりの救われない世界の物語。ラストに希望を見ていいものか どうにも迷ってしまう。
紙の本屍者の帝国
2015/09/12 19:49
読み中
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投稿者:miina - この投稿者のレビュー一覧を見る
伊藤計劃の遺作?となるのかな、、
プロローグのみが伊藤計劃の文。
でも見分けつかなかった汗
いまいち世界観というか場面がつかめてない、、
じっくり読まないとだめだな、、
電子書籍屍者の帝国
2015/03/26 09:32
生と死、魂、意識とは何か
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投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る
伊藤計劃さんが書き遺したプロローグ。円城塔さんが受け継いだ本編は円城テイストが存分に織り込まれていた。生と死、魂、意識とは何かという問いが物語の根底にある。ここまでの大作を完成させてくれた円城さんには敬意を表したいが、叶わないと分かっていてもProjectItoをもっと読みたかった。
紙の本屍者の帝国
2015/03/23 12:32
葛藤と哀悼
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投稿者:ayasnowfrolic - この投稿者のレビュー一覧を見る
虐殺器官、ハーモニーという素晴らしい作品(彼の世界はSFというジャンル名に嵌め込んで縛り付けるのはあまりに勿体無いのでSFとは呼びたくない)をこの世に遺した伊藤計劃氏の構想を、これまた特異的世界観を持つ円城塔氏が書き継いだ合作。円城氏の文体は私達一般庶民に敢えて読み解かせないように構築されているのでは、と思うほどに難解複雑と感じてしまうが、伊藤氏の遺志を継ぎ、かつ自分の世界観で書かれており、また違う色合いで楽しめた。しかし、伊藤氏の創り上げた屍者の帝国を読んでみたかった…。
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