オリンピックの身代金 みんなのレビュー
- 奥田英朗
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紙の本オリンピックの身代金 上
2019/12/08 03:18
切ない
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投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京オリンピックの頃(というか正確に昭和39年)の東京が詳しく描写されている。「そうそう」と楽しく読んでいたが,下層の人々の暮らしに胸を打たれた。そんなに悲惨だったのか…と。子どもの頃工事現場が好きでよく見物に行っていた。土方のおじさんたちは,陽気でやさしかった。それでもこんな境遇だったのか。たぶん著者は反政府主義者だから(サウスバウンドは楽しかった),多少の誇張はあるかもしれないが,こんなものだったのだろう。次の展開が待ちきれなくて,いい歳して徹夜してしまいました。
紙の本オリンピックの身代金 下
2016/06/20 09:01
30年代の高度経済成長時代に生きる人々と社会の矛盾をえぐる傑作!
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、吉川栄治文学賞を受賞した奥田英朗の代表作です。文庫本下巻ではいよいよ主人公島崎国男と警察及び公安の対決ともいうべき、はらはらドキドキの展開が続きます。結局、島崎国男は昭和39年10月10日の東京オリンピック開会式まで身を隠すことに成功し、いよいよ開会式の当日に最後通牒を行います。果たして、島崎国男が自分の使命を果たすのか!それとも国家を救うために警察が島崎国男をとらえるのか!この下巻は読者にみなさんも物語に一気に飲み込まれてしまう迫力です。
紙の本オリンピックの身代金 上
2016/06/20 08:54
30年代後半の高度経済背長期における格差社会を描く傑作!
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、昭和39年のアジア初の東京オリンピックを目指した日本の高度経済成長時代の格差社会を一人の主人公の目から描いた傑作中の傑作です。吉川栄治文学賞を受賞したの当然という気がします。主人公島崎国男は秋田の小作農の息子として生まれましたが、高校の教師から「この子はできがいいから大学にいかせてやりなさい」という一言がきっかけで奨学金をもらい、東京大学経済学部に入学します。ある日、東京の工事現場に出稼ぎにきていた兄が心臓発作で亡くなったという知らせを受け、彼の遺骨を受け取りに工事現場に出かけます。それから国男は兄がたどった道を自分も味わうことが兄の弔いであると考え、夏休みの1か月強の期間、建設現場で日雇いの仕事を行います。そこで、国男が見たものは!そこには高度経済成長を支える過酷な労働とそれを支える虫けらのような名もない人夫たちの存在があったです。国男はその矛盾に悩まされながら、自分の果たすべき使命を感じていきます!
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