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筋(すじ)を通せば道は開ける みんなのレビュー

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時空を超えた教訓

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:想井兼人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ベンジャミン・フランクリンという名前から思い起こされるイメージは、人それぞれだろう。電気や稲妻の研究者やアメリカ独立宣言の起草委員から印刷工や印刷業の開業者、新聞の発行者、作家、郵便局長、軍隊の隊長、駐仏全権大使、対英講和会議代表などと様々な職を全うしてきた。さらに組合図書館や消防組合の創設まで手掛けている。84年という生涯を駆け抜けたフランクリンは、自身の人生と教訓を子孫に伝えるべく『自伝』を書き遺した。本書は『自伝』を読解して、現代の要素を織り交ぜながら噛み砕いた啓蒙書であり、ビジネス書である。

 多くの業績を残したフランクリンには独自の人生哲学があり、方法論がある。手帳の使い方もそうで、自身が立ち上げた「徳」のチェック表の記入にも使用しているところが興味深い。フランクリンの「徳」とは節制、沈黙、規律、決断、節約、勤勉、誠実、正義、中庸、清潔、平静、純潔、謙譲で、1週間での達成度を表に示した。フランクリンの「徳」はビジネスという直近の目標達成のためではなく、人間形成への道と言えよう。手帳への書き込みが現代の常識とはまったく異なることに注目しなければならない。

 「徳」達成は、全てに対して一度に強いるのではなく、1項目ごとにクリアすることで習慣化できることも示している。事業達成の方法論として、当然過ぎることかもしれないが改めて感じ入るところがあった。

 様々な功績を残したフランクリンだからこそ実感を持って伝えていることとして、職業への取り組み方があげられる。とりあえずより好みをせずに目の前の職務を遂行するべきと彼は主張する。それが自身の目を鍛え、新天地での活動を後押しする。「自分らしく」というメディアの主張と相反するフランクリンの考えは、就職難にあえぐ現代社会でこそ大きな意味を持つのではないだろうか。

 仕事のスタイルが一貫していれば、大きな仕事を躊躇しなくなるという。職種選びに奔走するのではなく、職に奔走することが後の大きな功績へとつながるということだろう。とりあえずの就職は、人生において重要な選択なのかもしれない。

 さらに自身や自身が関わる職の成長のため、公平性を貫きとおすことが信頼を獲得することに繋がることを説いている。しかし、「見込みのあるヤツと思わせる」3条件として、「スピード」「勤勉な技術屋」とともに「えげつないまでの戦略性」をあげている点は面白い。「えげつないまでの戦略性」として本書にはライバル新聞社を蹴落とす様を紹介している。筋をどこに見出すかにより方向性は大きく異なる可能性はあるが、「えげつないまでの戦略性」をよしとするところをどう受け取るかが本書への印象を大きく変えることになるだろう。

 フランクリンは様々な功績を残したが、それは本人の中にある筋を貫く姿勢が一貫していたからだ。ある職種は独自のものかもしれないが、働くスタイルを確立することであらゆる職に対応でき、功績を残すことができる。フランクリン自身がそれを証明し、「自伝」という形で今に伝えてくれたことは、現代人にとって大きな恵みであろう。アメリカ独立宣言の起草委員でもあるフランクリンは、あらゆる起案は全体像、将来像を俯瞰することが重要であることも説いている。全体像を掴み、将来への展望が描けているからこそ何事にも一心に取り組む姿勢が自然と生じるのかも知れない。政治にもビジネスにもそして日常生活にも全体像の掌握と将来への展望は不可欠である。本書は誰もが自身と照らし合わせて読み進めることができる良書である。『フランクリン自伝』(岩波文庫)とともにお薦めしたい。

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