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マクロ経営学から見た太平洋戦争 みんなのレビュー

  • 森本忠夫
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みんなのレビュー2件

みんなの評価2.5

評価内訳

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矛盾に満ちた狂気の『魔性の歴史』を再照射する

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:未来自由 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 第二次世界大戦をマクロ経営学の視点から分析し、何から何まで狂気の戦争であったことを明らかにする。
 著者は「はじめに」で、「自給可な物的資源、効率的経済制度、高度に発達した基礎技術と生産技術」などを「決定的に欠いていた日本は『八紘一宇』という蜃気楼の旗印の下で東南アジアの諸国から物的資源を掠奪し、これらの諸国を敵に追いやる撞着を増幅した」そして「崩壊への道を必然的に歩むこととなった」と指摘する。
 また「敗北から、六十年の歳月が閲した。だが、今もなお戦争のあまたの傷痕が」「外交関係に暗い翳を落としている」
 「自分の尺度でしかものを考えないといわれる日本人の思考様式は今も変わっていない」と警告する。
 この「はじめに」で書かれた、物的資源に不足し戦争を遂行する経済力もなかった日本の実態を、これでもか、これでもかと分析している。
 経済的な分析だけではなく、兵力の分散、戦争責任者の無能ぶり、戦争戦略の無計画性、そのすべてがデタラメであったことを綿密に分析している。
 極めつけは「開戦間際になって、戦備や作戦に関する見通しの研究よりも、開戦決意が先走ったという」「驚くべき」実態である。「つまり」「一握りの戦争推進者たちが国民を扇動して、”時の勢い”をつくり、それが国家的破滅へとつながっていったという」内実は、今日を考えるうえで重要な教訓といえるかもしれない。
 小泉首相の「改革なくして前進なし」という決意論など、その典型かもしれない。「痛みの先に」との幻想をふりまかれて激痛続きの昨今。いつまで経っても、明るい未来は見えてこない。
 小泉首相のフィクションに始まりフィクションしかない「決意」の幻想に振り回される国民の姿がダブって見える。
 著者の視点が、勝てる戦争ではなかった、という視点だけならばこの本を読むことはなかっただろう。
著者は、戦争そのものに対する怒りをもっている。だからこそ、日本の起こした戦争の幻想と狂気の沙汰を徹底的に分析している。
 「かけがえのない青春の命を人身御供として人類史上類例なき、人間を一個の爆弾として省みることのない、特攻と呼ばれる非道の策」を「広島や長崎の原爆とともに、我々はこのことを決して忘れない」、と締めくくられている。
 私は言いたい!「私たちも決して忘れてはならない!」と。心の底から叫びたい!

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「マクロ経営学」的な観点はみじんも感じられなかった

8人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BCKT - この投稿者のレビュー一覧を見る



第1章 刺すべき心臓のない国―泥沼の日中戦争
第2章 資源と輸送と海上護衛と―戦略的条件の欠如
第3章 幻の不沈空母―航空戦略の失敗
第4章 胡蝶の夢―軍拡の破綻
第5章 侏儒とアトラスと―日米戦力の比較検証

1926年(京都)生まれ。京都大学経済学部卒業(52年)と同時に東洋レーヨン(現東レ)に入社。東レ取締役、東レ経営研究所社長を経て,熊谷大学経済学部教授(99年,73歳まで)。戦時中は海軍航空隊員として太平洋戦争に従軍。著作からうかがえる研究テーマとしては,『さまよえるロシア―破局の経済改革の中で』『ゴルバチョフの経済ジレンマ』『最新 ソ連経済の読み方―連邦崩壊と日本の対応』など社会主義国家=ソ連と,『ガダルカナル勝者と敗者の研究』『特攻―外道の統率と人間の条件』『破局への戦略―日本海軍とミッドウェー』など第二次世界大戦。本書は,初出題名が『魔性の歴史』(85年,著者59歳)で,その後,文芸春秋社文庫(91年),光文社文庫(98年)を経て,新書に組み直された。

拙評読者には夏休みはありましたか? 夏はどうすごされましたか? 私事ですが,私は夏休みには戦争ものを必ず一冊読むと決めており,本書題名の「マクロ経営学から見た」に惹かれて本書を購入。当時の国家経済的な基礎的条件や国家財政から見た戦争経済のありさまを検証しているのかと感じたからだ。東レという民間企業勤務の経歴は,冷静な経済分析を予想させた。しかし,本書ははやり初出題名『魔性の歴史』の題名が相応しい。なぜなら,「マクロ経営学」的な観点はみじんも感じられなかったからだ。


形式的な特徴(の欠落)として,本書には社会科学的分析に必須の表なりグラフなりがほぼまったくない。文字だけ。しかもパーセント表示が漢数字(たとえば,「六十%」(123頁))。読みにくい。そもそも戦争の原因を解明するのなら,関係諸国の国力比較なり当時の世界経済情勢を分析の劈頭に掲げるのが常道だが,それはない。編集上の問題だろうが,世界地図さえ掲載されていない。つぎに,敗戦国の軍関係者(つまり日本の大本営から兵士に至るまで)の特徴づけが,「日本陸軍の宿亜とも言うべき分裂症」(35頁),「あまりにも馬鹿馬鹿しい観念論」(67頁)などで終わっている。著者が戦争当事者を擁護する意図がまったくないのは,こうした形式的な事実からわかるだろう。公平に見るという姿勢はみじんもない。「大チョンボ」(23頁)という言葉遣い(麻雀用語)は,著者の世代が世代だから許してあげよう。第三に,一次資料に基づこうと努力しているの参考文献のページをみればわかるが,二次資料というべき類書に,自説と同一だという確認もなく,反論もまたないというのも寂しい。最後に,索引があると使い勝手があがったと思う。事典的に使えるからだ。


私だって,戦争に駆り出され,滅茶苦茶な作戦に参加させられたら怒る。当たり前だ。日常的に,会社で馬鹿上司が滅茶苦茶な命令を出しているのでさえ怒っているのだ。しかし,その滅茶苦茶さに我々は上司の身の保全の欲望を読み取っている。身の保全は組織に属する以上,上司であろうと部下であろうと誰にだって否定しえないからだ。戦争当時,大本営が,まさに怒りに打ち震えて,挙句の果てに特攻隊を繰り出してしまった「分裂症」的「観念論」を,著者もまた共有し,これに基づいて本書を書きすすめたことがわかる。悲しいのは,こうした大人の問題は,怒りでは解決しない現実に著者が気づいていないということである。しかも,日本軍の悪口を言いながら歴史をなぞることしかやってない。思考力に疑問符が付く以上,取りあえず京大卒を称する資格はないよ。

(1528字)

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