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電子書籍

不動産絶望未来 みんなのレビュー

  • 山下努 (著)
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おーい、藤巻健史。本書を読んでふかーく反省しなさい!!

16人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「これからは超円安になる。日本財政は破たんしてハイパーインフレが日本を襲う。悪いことは言わない。いまから借金しまくって不動産を買え、不動産を」と15年くらい前から言い続けてきた男がいる。ご存じ、藤巻健史である。藤巻のご託宣をあざ笑うかのように、現在、日本では不動産は大暴落中である。本書によれば日本の不動産はこれからいよいよ本格的な値下げ局面に入るという。本書は「バブルの夢よ、もう一度」などと完全に間違った妄想に取りつかれた土地真理教信者にこそ読んでいただきたい。

のっけから本書はかましてくれる。「不動産価格を左右する経済知識も知らずに、男の甲斐性とかスイートホームのじつげんという言葉に動かされて家を買うと、5年後、10年後には大変なことになるのをご存知ですか」「買った家は、あなたを縛る生涯監獄に化けてしまう」「1990年代に安いと錯覚して家を買い急いだ人はどうなったでしょうか。マイホームを競売にかけられた人もいます。消費者金融に駆け込んだ人もいます。自殺でローンを片づけた人もいます。そんな悲惨な目に遭わなかった人も、自宅の価値が暴落していくのを目の当たりにしています」

著者は自信たっぷりに「日本の不動産価格は暴落する」と断言する。この自信の根拠は何かというと、単純明快。日本では既に総人口も総世帯数も減少期に入り、土地需要もマンション需要も減少することはあっても増えることはない状態になっているからだ。この現象は向こう数十年続くことが既に確定している。これを「人口オーナス」という。その証拠に家は既に余り始めている。本書によれば、全国で既に760万戸の空き家があって、これは今後ともどんどん増えるという。760万戸というのは全国の新築住宅着工数の10年分の数字に当たるというから驚きだ。「住宅もダムや道路と同じように、もはやつくりすぎた不良資産にすぎない」という本書の指摘は重い。重すぎる。


つい最近まで(いや、今でも)「節税対策のためにワンルームマンション投資をしませんか」という電話がしつこいくらいかかってきた。このワンルームマンション投資がビジネスとして大々的に展開されたのは1980年代半ばからだが、それが今、大変悲惨なことになっている。ウソだと思うなら渋谷駅から明治通りを恵比寿方面に歩いて見るがよい。君は道路わきに立てかけられた膨大なワンルームマンションの広告立て看板(いわゆる「空き部屋あります」という広告)を発見するであろう。既に借り手の無い莫大な空き部屋が東京都内に存在し、その数は今も増え続けているのだ。本書で著者は「不動産1人ベンチャーとして持ち家(自宅)で失敗しているのに、どうしてもう一軒買って(更に)失敗して傷口を広げようとするのか」と手厳しい。不動産は文字通り動かし難い流動性の低い資産で、株のように何時でも損切りし換金できるものと違い、損切りしようにも売るに売れなくなることがままある不便な資産である。株なら配当がもらえることもあるが空き家に配当は無い。収入がないくせに固定資産税や修繕費などの費用はしっかりかかってくる。テナントが入ったとしても家賃をきちんと払ってくれるとは限らない。不動産とは実に扱いの難しいやっかいな資産なのだ。これをわざわざ借金までして買うなんて、馬鹿も休み休みやれと言われても反論できまい。

そんな状況にあるのに、不動産業者はマンションの値段を下げようとしない。「マンション価格は年収の10倍=6000万円」という相場が出来上がっているからだ。でもこれも早晩終わると著者は断言する。なぜなら津波のような供給圧力に負けて需給の均衡は崩壊し、マンション価格は今後暴落の一途をたどるからだという。

「インフレになれば不動産は上がる」と言う、見てきたようなウソを言う人がいる。確かにインフレになれば一般論としては不動産の価格は上がるだろう。これは間違いない。しかし老朽化し建て替えが困難なスラム化したマンションや、駅からバス便で坂が多い郊外に建つ戸建は、これからは「クズ不動産」扱いされて買い手がつかなくなるだろうと著者はいう。俗に「埼玉大変、千葉心配」というのだそうだ。総人口が減少に向かい、不動産価格が下がるにつれて、何も片道1時間以上かかる大宮だの上尾だの飯能だのの不動産を買おうなんていう酔狂な人はもういない。土気、佐倉、印西などの僻地から通勤しようなどと考える人はいない。みんな都心回帰の「逆ドーナツ現象」がこれから起きるのだ。以前は「住むなら丘、台、野」がつく場所に限ると言われたことがあるそうだ。青葉台、あざみ野、美しが丘などを意識してのことだろう。いま、こうした「金妻ゾーン」からも続々と老人が逃げ出し始めている。郊外の一戸建ては老人にはキツイのである。坂はしんどいのである。これを「坂の上の苦悶」というそうだ。

悲惨だなあと同情を禁じ得ないのが、北総鉄道、TX、東葉高速鉄道沿線に住んでいる住民である。これら最近開通した鉄道はどこもかしこもごね得の塊と化したゴーツク地主の立ち退き拒否にあって開発費が跳ね上がり運賃が高い。千葉ニュータウンの端の印旛沼から銀座に出るには片道950円、往復で2000円近くもかかるという。千葉ニュータウンでは「財布落としても定期券落とすな」が合言葉にまでなっているそうで、実際、千葉ニュータウンに住んでいると、たとえ公立高校に通っていても私立並みのコストがかかるんだそうだ。こんなバカ高い鉄道沿線は、長い目で見れば国民から見捨てられ、やがて廃墟と化すに違いない。

実は私は長谷川徳之輔という素晴らしい人の著作を読んでいたおかげで、藤巻健史が垂れ流した妄説に対し、しっかりと免疫が出来ていたが、なかには免疫が出来ていない人がいたようで、このご時世に借金して不動産投資を繰り返している人を見ると、著者ではないが「まだ、そんなやつがいたのか」と叫びたくなってしまう。悪いことは言いません。本書を熟読し、絶望的な日本の不動産の未来について一緒に考えましょう。

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