恋より甘美な初夜にして【イラスト付】 みんなのレビュー
- 如月, 城之内寧々
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2016/11/18 13:50
殺し文句にずっきゅん。
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:tohoko - この投稿者のレビュー一覧を見る
如月さんの描く甘辛いヒーローは、いつもとっても魅力的。
そしてヒロインも生き生きしていて、可愛いんです。
骨董商を営むメイベルの店に、伯父の老伯爵のために首飾りを探しに来た嫌な客がローレンス。
成り行きで、ローレンスと、パーティでメイベルが貴族令嬢として通るかどうかの賭けをすることになってしまう。
ああ言えばこう言う女の子ってとっても可愛いのだけれど、ああ言う殿方のほうも素敵なのがなかなか良いです。
強気で賢いメイベルと、その小賢しさに嫌味をたっぷり含ませながらも、彼女の魅力に抗えず、落ちてしまうローレンス。
二人の掛け合いもとっても楽しかったです。
メイベルは気が付かずスルーしてしまいましたが、ローレンスの殺し文句にはずっきゅんと来ました。
17世紀後半くらいのイギリスがモデルかな?
いつも如月さんのヒストリカル作品は、なんちゃってとは言いつつ、時代的な背景の考証はしっかりしてるので、作品世界に矛盾なく、それから来るおかしなストレスは皆無。
ちょっぴり謎解き絡みに、巧みに進行していくストーリー。
エロは分量的にはやや控えめだけれど、きゅんと甘さはたっぷり。
実は3回読み返してしまったのですが、3回それぞれ泣けたポイントが変わりました。
最初は、恋を諦めようとするメイベルの気持ちに切なく泣かされて、次は娘を思う生死の瀬戸際でのメイベルのお父さんの気持ちにほろりときて、その次は、若き日の伯爵様と奥様の気持ちにうるっときました。
いつも思うのですが、良作は、主人公を取り巻く人たちの人生もさりげなく想像させるものを、ちゃんと隠しています。
そこを掘り下げるのは、読み手の楽しみ。
けれどもそこを作れるのは、優れた書き手だけですね。
素敵な人達がたくさん出てくる、読後感の良い作品でした。
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