サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

①11月度:全品ポイント最大50倍(~11/30)

KADOKAWA コミック・ライトノベル最大50倍(~11/22)

電子書籍

旧暦はくらしの羅針盤 生活人新書セレクション みんなのレビュー

  • 小林弦彦 (著)
予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー1件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (0件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本

旧暦はくらしの羅針盤

紙の本旧暦はくらしの羅針盤

2003/01/19 20:32

カレンダーを旧暦に替えて金持ち父さんに?

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐藤哲朗 - この投稿者のレビュー一覧を見る

繊維業界で40年勤めた著者は、タイの合弁企業で華僑と交流を持つうち、東アジアの風土に根ざした農暦(旧暦 太陰太陽暦)の魅力に注目するようになったそうです。ここまでは良くある話。

本書のユニークな点は、単なる古典教養や、健康志向の「癒し」趣味に留まらず、旧暦を使って気候予測をしてビジネスに役立てよう!という現実的な提案をしているところです。

季節に左右されるモノを売るとき、「前年同期比較」に尺度を求めて、売上不振だと「天候不順」のせいにする。そんな慣行が、旧暦(農暦)の視点から見ていかに「非合理」なものか、著者は力説します。旧暦の知識を駆使した気候予測によってマーケティングを行えば、ライバル企業に差をつけて金儲けができるのだと。

実際に、業界紙で著者が行っている気候予測は好評で、旧暦カレンダーもけっこうな勢いで売れているとか。僕も欲しくなりました。

第一章はそんな具合で、楽しい金儲けの話に終始しますが、第二章以降は日本人の豊かな季節感を支えてきた、旧暦の基礎知識を丁寧に解説してくれます。

明治五年十一月に突如行われた明治の改暦(太陰太陽暦から太陽暦へ)は、日本を近代国家として成り立たせるための施策(ほんとは公務員の給与対策)でした。しかし改暦を命じる太政官布告に、「諸祭典等旧暦月日を新暦月日に相当(つりあわせること、あてはめること)し施行致すべき事。」との項目が挟み込まれたことで、日本人の季節感は大きく狂わされました。後遺症はいまも引き続いています。

上記の布告により、日本人は年中行事に以下の三つの基準を使い分ける羽目になりました。

1)旧暦を尊重する行事 
例:中秋の名月。これを新暦の8月15日に合わせて執り行うと、お月様が満月になるのは30年に一度程度になってしまうそうです。
2)季節に合わせるために、旧暦の日付を一ヶ月遅くした行事
例:修二会(奈良東大寺のお水とり)、祇園会、盂蘭盆(新暦で行う地域もあり)など。
3)旧暦の日付をそのまま新暦の日付とした行事
例:」お正月、五節供、両国の花火、べったら市、山王祭etc 。

これは意識されていない事ですが、明治維新以降、日本人はものすごくグチャグチャで分裂した暦の無秩序を行き来しながら生きてきたのです。よくもまぁ頑張ったものだと思います。

また、よく「(旧暦にもとづく)迷信」として槍玉にあがる六曜(仏滅・大安など)ですが、この六曜が「迷信」として神秘的に扱われるようになったのは、旧暦の知識が失われた近代以降であり、旧暦の知識を持っていれば六曜は不思議でもなんでもないのだと著者は指摘します。

要するに国家の近代化、迷信の追放、合理的な社会の構築、といったスローガンを掲げた明治の近代化が、単なる暦の約束事に過ぎなかった六曜を再解釈して「新しい迷信」に祭り上げてしまった。現在の日本政府もまた、明治維新が作り出した六曜の迷信に左右されている(六曜の吉日を選んで政策を行っている)という笑えない事実も明らかにされます。

そんなこんなで、お金儲けのヒントを得る本として手軽に読めて、なおかつ僕たちが日常疑うことなく受け入れている暦やカレンダーの正統性を問い直すところまで思索の幅を拡げられる、おトクな一冊なのです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

1 件中 1 件~ 1 件を表示