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暗い抱擁 みんなのレビュー

  • アガサ・クリスティー (著), 中村妙子 (訳)
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紙の本

暗い抱擁

紙の本暗い抱擁

2004/07/25 18:48

人の心はミステリ

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:風(kaze) - この投稿者のレビュー一覧を見る

人の心の何と計りがたいことか。そして、人の心の真相が、見る人によって様々に違って見えることの不思議さ、不可解さ。本書を読み終えて、まずそう思いました。
殺人事件などが起きる訳ではありませんが、人の心はミステリといった意味合いで言えば、『春にして君を離れ』同様、何とも味わい深く、強烈なミステリです。

事故によって、身動きがままならなくなった男性、ヒュー・ノリーズ。彼が、コーンウォールの町で過ごした時に出会った人たちの行動や言動を、傍観者の立場から書き記していった第二次大戦下での記録。その記録の中から、ジョン・ゲイブリエルという男と、ファム・ファタル(運命の女)の役割を担うひとりの女性の姿が、生き生きと眼前に描き出されていきます。
なぜ、その時、そういう行動をとったのか?
本人にも定かでない、しかし、そうせざるを得なかった心の不可解さ、計りがたさが、ヒュー・ノリーズの記録を通して、読者の前に提示されます。この辺のクリスティーの筆致の精妙さ、おぼろげだったものが徐々に形を整えてくるプロットの力強さは、実に読みごたえがあるなあと唸らされました。

また、本書では、登場人物の言葉を借りる形で、クリスティーがシェイクスピアの作品、『ハムレット』と『オセロ』をどう捉えていたか、かなりはっきりと分かる件りがあるんですね。特に、後者の『オセロ』に出てくる最重要人物と言ってもいいだろうイアーゴー。彼のことを、本書の登場人物が自分と重ね合わせて語る台詞に、とても興趣をそそられました。
「そうか。クリスティーは、シェイクスピアのこの作品をそう捉えていたのか。鋭い指摘をしているよなあ。流石だね>クリスティー」と、そう思いましたよ。

ラスト一行に込められた意味深さ、その衝撃も、かなりのものがありました。結構くるものがありましたね、このラスト一行は。
心にずしんとくるラストの衝撃については、巻末解説で宇田川拓也さんが書いておられるとおり。本書の味わいを捉えた解説文は、見事。クリスティーの作品を読む前に目を通したのですが、本書を読む気が一層募った解説文でありました。

クリスティーが、メアリ・ウェストマコット名義で発表した1947年の小説。
原題は、The Rose and the Yew Tree 「薔薇とイチイの木」。
冒頭に提示されたT・S・エリオットの詩句 > から取られています。

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