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謎のクィン氏 みんなのレビュー

  • アガサ・クリスティー (著), 嵯峨静江 (訳)
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みんなのレビュー8件

みんなの評価4.2

評価内訳

  • 星 5 (2件)
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9 件中 1 件~ 9 件を表示

紙の本

紙の本謎のクィン氏

2009/02/13 11:20

怪奇・幻想の羽ばたき

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 突然やって来たかと思うと、ふっといなくなってしまう不思議な人物ハーリ・クィンと、眼前で演じられる人間ドラマのよき観察者、60代の英国紳士サタースウェイトがコンビを組んで、事件の謎を解き明かしていく連作短篇集。話を覆っている幻想的な雰囲気が何とも言えず、独特の妙味がありました。

 「クィン氏登場」「窓ガラスに映る影」「<鈴と道化服>亭奇聞」「空のしるし」「クルピエの真情」「海から来た男」「闇の声」「ヘレンの顔」「死んだ道化役者(ハーリクイン)」「翼の折れた鳥」「世界の果て」「道化師の小径」の12篇。
 なかでも印象に残ったのは、「空のしるし」「海から来た男」「闇の声」の三篇。「空のしるし」は、あるシーンの風景が幻想的で忘れがたいものだったこと。「海から来た男」は、O・ヘンリ風のふたつの人生の交差に味わいがあったこと。「闇の声」は、ラスト三頁の真相がとても恐いものであったこと。それぞれに魅了されました。

 意表を衝かれたのは、ある作品の中で、「二〇二五年の現在から、過去をふりかえりましょう」と記されていたところ。てっきり、作者が執筆した1930年頃をイメージして読んでいたので、「えっ? これって未来の話だったのか!」となりまして。話の中の「いま」が、2025年と受け取れる訳文になっているのです。たぶん、私が誤読したのだろうと思うのですが。でも、そうした、時間とか生死を超越した味わいも、本作品には確かにあったような気がします。

 アガサ・クリスティの作品のなかでも、怪奇・幻想色の濃い、不思議な魅力にあふれた逸品ですね。

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紙の本

紙の本謎のクィン氏

2023/08/05 15:15

一番好きなクリスティ作品

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kisuke - この投稿者のレビュー一覧を見る

富豪のサタースウェイト氏が、正体不明のグィン氏の言葉をヒントに、昔起きた事件を解明していく短篇集。若い頃に読んで、ものの見方や考え方に影響を受けました。 この境地に至った作者のすごさをあらためて思います。
特に「海から来た男」は折にふれて読み返しています。
残念なのは、これらクリスティの作品が数年前に改訳されてしまったことです。現代の読者に合わせようという気持ちは分からなくもありませんが、書かれた時代を思えば、少し古めかしい日本語の方が相応しく思えます。

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紙の本

紙の本謎のクィン氏

2022/04/04 19:41

ミステリアス

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

クリスティーの他の探偵達、ポワロやミス・マープルに比べてとてもミステリアスなハーリー・クィン氏。何とも言えない不思議な味わいがあり、もっと知られても良いのではと思いました。

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電子書籍

電子書籍謎のクィン氏

2021/05/04 16:28

幻想的な安楽椅子探偵

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:えぬ - この投稿者のレビュー一覧を見る

褒めて伸ばすタイプの探偵と、人間関係が広くて観察眼を持つお金持ちによるミステリー。探偵とワトソンといえば、探偵が喋りまくって半歩先を見据えている雰囲気でワトソンがちょっと外れた推理をするという流れを読み慣れているせいで、すごく意外な感じ。クィン氏ちょっと人間離れした謎めいた雰囲気も面白い。

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紙の本

紙の本謎のクィン氏

2021/04/30 07:24

Mysteriousな短編集

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

アガサ・クリスティーが1930年に発表した、短編集として三作目となる作品。
 不思議なタイトルがついているが、原題の「The Mysterious Mr.Quin」の方が作品の雰囲気を伝えているように思える。
 ここには12篇の短篇が収められていて、殺人事件を解く作品だけでなく、恋愛ものと呼んでいい作品もあって、単にミステリーというジャンルでくくられない。
 どの作品にも、「黒髪で、陰気で、微笑んでいながら、悲しげ」に見えるハーリ・クィン氏が登場するが、彼は「探偵」ではないし、この短編集の主人公とも言い難い。
 どちらかといえば、社交界の通じた69歳の紳士サタースウェイト氏が主人公といえる。
 彼は「人生という名のドラマの熱心な研究者」で、「人間たちがくりひろげる悲喜劇に、なみはずれた興味」を抱いている。
 だから、ここで描かれる12の事件は、サタースウェイト氏が自ら呼び寄せたものともいえる。

 さらに、クィン氏もまたサタースウェイト氏が呼びだした不可思議な存在といえる。
 クィン氏は自ら謎を解かない。彼は「印象というものに重き」をおき、それをサタースウェイト氏に伝えるだけだ。
 サタースウェイト氏も次第にクィン氏が現れたら、何か事件性があることに気がついてくるのだが、クィン氏が何者なのかはわかっていない。
 いや、サタースウェイト氏も次第にクィン氏がこの世に存在しないものであることに気がついてくる。
 短篇を読み進むうちに、読者もそのことに気がつくだろうが、ではクィン氏は何者なのか、わからない。
 なんともMysteriousな短編集だ。

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紙の本

紙の本謎のクィン氏

2017/05/17 21:36

見守る探偵、クィン氏

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る

人の内面まで観察できるサタースウェイト氏と、彼の前に霧のように現れては消える謎のクィン氏が活躍する短編集。クィン氏は探偵役としてはきわめて異質です。クィン氏は謎を解くのではなく、事件の事情をすべて理解しているサタースウェイト氏に事件の真相を"気づかせる"ことによって謎を解明していきます。また、ただ事件を解決するのではなく、事件の関係者を救済していくのも特色の一つです。サタースウェイト氏が2人の自殺志願者を救う「海から来た男」が一番好きな話でした。

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紙の本

紙の本謎のクィン氏

2017/04/29 10:37

他のシリーズにはない味わい深さのある作品

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る

サタースウェイト氏は、ポアロやホームズなどの名探偵ほど推理力にたけている人物ではありません。しかし、人間観察には非常に長けています。そんな彼に、クィン氏は暗示を与えることで、事件を解決するように導きます。
名探偵ものや、トミー&タペンスのシリーズにあるような派手さはありませんが、他の作品にはない味わい深さがあります。

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紙の本

紙の本謎のクィン氏

2022/03/23 11:18

幻想的な連作短編集

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:藍花 - この投稿者のレビュー一覧を見る

老紳士サタースウェイトが謎めいた男ハーリ・クィンと出会い、数々の事件を解決していく連作短編集。

霧のように現れては消えるクィン。その神秘性と仄暗く幻想的な物語がとてもよかった。
「海から来た男」と「道化師の小径」が印象的。

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電子書籍

電子書籍謎のクィン氏

2020/05/17 12:53

クリスティーのジョーク?

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:uruuduki - この投稿者のレビュー一覧を見る

人の名前が「ハーリ・クィン」と出て来たのを見て、初めて読んだ時に、これはイギリス流のブラックジョークなのか?と思った。イギリス流のジョークは解り難くて、笑っていいのかいけないのか、なかなか判断がつかない。だから、ジョークなのかな?と。
 何しろ、ハーリ・クィンは道化師のことだから、この話は「ジョークよ」という意味なのかなと思ったのだが、道化師としても、オペラの「道化師」や、「ドン・ジョヴァンニ」のような重く暗い面も考えていた。
 実際どうかは、読んでみて判断をと申し上げるとして、多作であるアガサ・クリスティーの本の中でも一風変わった作品の一つだ。シリーズらしいシリーズになっていない作品は、他にもあるが、おそらく、シリーズには向かなかったのではないかと思う。
 それでも、書店に行って、アガサ・クリスティーの本の背表紙がずらり並んでいる様は壮観だ。それだけ多作なのだ。
 だが、書店で半日でも居座るのが居座るわけにはいかなくなり、電子書籍で購入するとなった時に、選んだのは、ポワロでもマープルでもなく「クィン氏」だった。他の華々しい作品群の中で、聊か影が薄いように感じられるとしても、「そうだ。あれが有った」と思い出したからだ。まるで、笑いの陰に佇む道化師の素の顔のように。

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