サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

全品ポイント最大50倍(0901-30)

【ポイント】ダイヤモンド社 ポイント30倍フェア(~9/30)

電子書籍

幼年期の終り みんなのレビュー

  • アーサー・C・クラーク (著), 福島正実 (訳)
予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー4件

みんなの評価4.5

評価内訳

  • 星 5 (3件)
  • 星 4 (1件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
4 件中 1 件~ 4 件を表示

電子書籍

幼年期の終り

電子書籍幼年期の終り

2015/10/19 12:21

想像を超えたスケール

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:honto.com.sg - この投稿者のレビュー一覧を見る

今から60年以上も前に書かれたとは、とても信じられないほどのスケール。オーバーロード、そして、オーバーマインドの意思への期待と疑念の入り混じった感覚で、引き込まれるストーリー展開。宇宙の旅シリーズに匹敵する作品だと思う。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

幼年期の終り

紙の本幼年期の終り

2004/01/24 00:45

今までそこにいたものは?

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:グリーンアイ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 アーサー・C・クラークの作り出した異星人の中で最も冷静で尊厳にあふれた異星人がカレルレンだ。地球上空を覆う幻の宇宙船団の総督。完璧な言語を話し、地球の全面的統治を告げる。あらゆる攻撃を受け付けず、示威活動も完璧だ。カレルレンは慎重だ。必要なときまで決して姿を見せない。彼の声だけを人類は知っている。他は何も知らない。このカレルレンの謎をめぐって話が進行する。彼は、人類が「オーバーロード」を信頼する時間を計っているのだ。
 
 そして、ついに姿を現した彼はとてもすてきな恰好をしていた。そう、古の昔から人々が民間伝承や絵画でよく知っている姿だった。短い角、強靭な翼と逆とげのある尻尾をもつ姿。しかし、誰も怯えない。子供たちが彼を受け入れていたからだ。彼は、オーバーロードの命に従って、人類の統治を慎重に進める。長い長い秘密の計画が成就するまで。数世紀をかけて静かに見守っていくのだ。

 カレルレンたちは、コリン・ウィルソンが提出した人類の課題である「退屈さ」を超越した存在である。この世界では、人類さえも退屈しない。不思議で誠実な世界の物語なのだ。遥かな未来の予兆におびえながらも、ゆるやかに時は流れていく。そして、新世代の人類は自らに目覚め、約束の地を目指し、地球ごと旅立っていく。うらやましくもゾッとする物語である。

 数世紀もの時を退屈せずに過ごせる超知性というのはどのようなものなのだろう。あなたや私であれば、あっという間にこんな仕事に飽きてしまうだろう。気の遠くなるほどの時間が、ただ流れていくのだ。もっとも、カレルレンたちの科学力は、生体時間を自由に伸縮させることができるようなので、生体時間を調整することができるのかもしれない。しかし、それによって超知性は強烈な生を生きることができるのだろうか?

 そして、統一世界を実現し、黙って運命を受け入れていく人類は、我々とは違った人類なのだろうか。それとも現実の我々人類もこのような進化が可能なのだろうか?
 この物語の魅力は、そんな一縷の希望を抱かせるところにあるのかもしれない。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

幼年期の終り

紙の本幼年期の終り

2001/03/02 22:44

古典SF中の古典。やはり、それだけの力があるということだ。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:FAT - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『幼年期の終り』は1953年と半世紀も前の出版であり、いわば古典SF中の古典だ。「古典とは、名前は知られているが、もう読まれる事のない作品のことをいう」なんていう皮肉を誰かが言っていたけれど、『2001年宇宙の旅』と比較すると派手さがないので、『幼年期の終り』は、こういう意味での古典に過ぎないと思われる方もいよう。しかし、そこはやはり古典SF中の古典、読んでみさえすれば、現在でも十分堪能出来る傑作なのである。

 「成層圏の希薄な大気の中を通過するかすかな悲鳴のような音」と共に巨大な宇宙船がしずしずと降りてくる。しかし、地球に訪れた上帝(オーバーロード)達は、一向に姿を現すこともなく、国連事務総長を通して最低限の接触しかしてこない。彼らが地球に訪れた目的もハッキリせず、時間ばかりが過ぎて行き…。

 派手なドンパチもなく淡々としてした展開の中で追求される本作のモチーフは、「知性の進化の行く末」である。「存在の大いなる連鎖」がダーウィンによって破壊されて以降、人間の進化の行く末という問題は、新たに人類に突きつけられた神学的問題として浮上してきた訳である。この極めて不安感を煽る問題への回答として、本作が描いているのが、認識能力が爆発的に増大し、物質的肉体を跳躍してしまうという「幼年期を終える人類」の姿だ。
 こういった答えに対して、「古典的」という評価もできるのであろうが、翻ってみると、この姿はサイバーパンクが描く電脳世界における意識共有(ジャック−イン)という別の形で、現在でも繰り返し具象化されつつあるのであり、結局、「意識の共有と肉体の超克」というモチーフは、SFの尽きることのない着想の源であると言うことが出来るのであろう。

 しかし、ドンパチも全く起きることなく淡々とした筆致でストーリーが進んで行くもにもかかわらず、ぐいぐいと作品中に引き込まれていく処は、「やはり永く生き残る作品には、それだけの力があるのだ」ということを実感させてくれる。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

幼年期の終り

紙の本幼年期の終り

2002/04/21 03:02

不安の時代に訪れた、ある一つの終焉

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キイスミアキ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 
 世界の主要な都市の上空に突如として現れた巨大な銀色の船。その船には、乗員であり、地球に存在するすべての国家を統一すべく統治を行う、オーバーロード(上帝)呼ばれる一人の存在があった。彼は国連事務総長を通して、地球に暮す人類に多大な影響を与え、世界は戦争や犯罪行為などが一掃された理想的な姿を手に入れた。だが、オーバーロードの真意を知るものは、地球上に一人として存在しえなかったのである……。
 
 
 この作品が出版されたこの年、アメリカは社会不安に満ちていた。1953年当時、アイゼンハウアー大統領が率いるアメリカ合衆国政府は、公務員に対する大々的な思想調査──俗に言う赤狩り──を行っていた。この年の7月には、米軍から3万3千人もの戦死者を出した朝鮮戦争が漸く終結した。そんな不安の時代に、『幼年期の終り』は書かれていることは興味深い。
 
 作中のアメリカ、他の国々と地域を含めた全世界は、宇宙からの来訪者《オーバーロード》という超現実的な存在によって、超然としたこれまでにない形の平和を手に入れる。戦争がなく、争いがなく、軍事費の支出が必要とされなくなった社会は、貧富の格差をも過去の物とした。そして、圧倒的なまでの平穏が永遠に続くものと思われていた。
 
 だが、永遠に続く存在などはこの世にない。表紙に描かれた、細胞の一つ一つが離れて行くかのように身体を失っていく子どものイラストや、タイトルの『幼年期の終り』という言葉が象徴しているように、地球と人類も変化していく、成長していく存在なのだから。
 
 この《だが》が存在するからこそ、SFなのだ。永遠に続くかに思われた一瞬が、どのように終りを告げるのか、本作の興味は章を重ねるごとにこの一点に収束されていく。
 
 この作品でアーサー・C・クラークは、大きな不安を抱えながら構成されている地球人たちが、全知全能とも思われる存在、オーバーロードによって飼育されていく姿を描いている。この飼育こそは、不安を取り除く決定的な手法によってなされた現状の打破であり、本作が上梓された当時の社会不安に対する一つの逆説的な解決法の提案となっている。我ながらくだらない邪推に過ぎないと思ってしまうが、貧富の格差を克服した平等な社会は共産主義の理想が、軍事力を必要としなくなった平和な社会の想像に絶大な力を持ったオーバーロードという抑止力が働いているという事柄からは核の抑止が、それぞれ想像させられる。現代社会の批判を行うことも、SFがSFたる所以だ。
 
 
 クラークのSF作品は、豊富な科学知識や明晰な論理によって書かれていることが魅力というよりは、詩情豊かでファンタジーとも理解できるような高い物語性を持ちえているという点にあると思われる。SF作品に対して、SFの巨匠に対して、ファンタジーという言葉を使ってしまっては適当でないかもしれないけれど、物語の展開や個々のエピソードには、確かにファンタジーが存在している。
 
 本作では、宇宙からの来訪者が謎となり、彼の姿が明らかとなってからはその来訪と人類の統治が持つ目的が謎となり、一人の人間が生きるには長すぎる時間をかけてゆったりと謎が解かれていく。それこそまるで、親子三代の一生を綴った文芸作品のように。
 
 
 人類の行く末というシンプルだが力強い謎を魅力の根幹として、クラークならではのファンタジー性が枝葉のエピソードに醸しだされている、素晴らしい作品。
 
 

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

4 件中 1 件~ 4 件を表示