興奮 みんなのレビュー
- ディック・フランシス (著), 菊池光 (訳)
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紙の本興奮
2017/07/11 04:36
興奮したい人に贈りたい
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投稿者:けい - この投稿者のレビュー一覧を見る
競馬。
「ギャンブルでしょ?」
「楽してお金儲けしたいバカなオッサンの集まりでしょ?」
あまりよいイメージを持っていない方も多いのではないでしょうか。
正直に云えば、私もギャンブルは近づけないようにしている派です。
ただ天皇賞だけは馬券買って、当たれば友達との飲み代にします。
なにより、馬は、とりわけ、競走馬は美しいと感じるのです。
本物の騎手だったディック・フランシスの作品は「競馬シリーズ」と称されます。
ミステリ好きとして、あえて、このネーミングに異議申し立てしたい。
「競馬」というワードで逃げてしまうミステリ好きもいるのではないか?
競馬界が舞台ではありますが、ギャンブルというより誇り高きホースマンの物語なのです。
新たにフランシスの「ホースマンシリーズ」という名称を提案します。
外れなしの粒揃いの良作だらけのフランシス作品のなかでもイチオシが本作。
どう見ても不正に興奮剤を与えられたとしか思えない馬が勝利したレースの謎がメインです。
競馬界の重鎮から密命を受けて潜入捜査するはめになった主人公ローク。
ロークが感情移入しにくいぐらいに、めちゃくちゃカッコいい。
フィリップ・マーロウばりにカッコいいのです。
ハードボイルド好きにも自信をもってオススメします。
それでいて、検出不能の謎の興奮剤の正体、トリックは本格的で、暗躍する悪党どもも魅力的。
「え、そんなまさか」という展開が何度もあり、サスペンスとしても一級品。
これだけ書いてもまだ褒めすぎとは思えない傑作です。
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