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電子書籍

ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー みんなのレビュー

  • 山田詠美 (著)
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みんなのレビュー3件

みんなの評価3.9

評価内訳

  • 星 5 (1件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (2件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本

ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー

日本語を綺麗に扱える黒人女(シスター)は山田詠美だけ

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yama-a - この投稿者のレビュー一覧を見る

 初めて読んだ『風味絶佳』があまりに素晴らしかったので、遡ってこの作品を読んでみた。うむ、少し薄い。あるいは逆に濃すぎるという表現も可能か。でも、ちょっと安心した。だって20年近く前の作品だもんねえ。ここからどんどん巧くなってとうとうあの『風味絶佳』の域に達したのかと思うと、あれよりは少し単調なこの直木賞受賞作に余計に愛着が湧いてきた。
 僕の趣味から言えばちょっとセックスに寄り過ぎ。セックス一色になってしまっている──それが「濃すぎる」という表現に繋がり、描かれなかったシーンのことを考えると「少し薄い」という表現にもなる。もちろん、このセックスをテーマにしたモノトーンの絵は溜息が出るほど見事に描かれている。ただ、そんな中で唯一セックスには至らずに終わっている「PRECIOUS PRECIOUS」、漸くセックスにこぎつけたところで終わる「FEEL THE FIRE」、最初のセックスに及んだ後いくら求めてもしてもらえない「男が女を愛する時」あたりが非常に深みのある作品になっているのは、そもそもこの作家はセックスそのものに留まることなく、もう少しその周辺にまで広げて、セックスを中心とする日常生活を描くのが巧いということに尽きるのではないか?
 それにしても、作家名を見なければ、読んでいて何の疑問もなく米国文学の翻訳だと思ってしまう。これはアメリカかぶれなどということではなく間違いなく作者の筆致の確かさによるものである。
 ソウル・ミュージックのタイトルがついた8つの作品──聞いたこともない歌もあれば、タイトルは知っているが俄かに思い出せない曲もあり、そして「ME AND MRS. JONES」みたいな大好きな曲もある(この作品もかなり切ない)。ひとつひとつが、男と女のとてもいとおしい関係を、精緻に、エロティックに、そして意外に客観的に描いてあって、こんなことができる作家は恐らく山田詠美以外にはいないのだろう。
 彼女自身があとがきに書いている「そして、今ではただの男好きである」「日本語を綺麗に扱える黒人女(シスター)は世の中で私だけなんだ」という表現に作家の矜持を感じる。そして、その言葉には全く異論をさしはさむ余地がないのである。
by yama-a 賢い言葉のWeb

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紙の本

ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー

うまいとは思うが、作り物めいた感じを否めない

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:悠々楽園 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 あとがき(角川文庫版)で本人が言うとおり、今のところ「日本語を綺麗に扱える黒人女は世の中で私だけ」であるに違いない、それは納得できる。しかしそのこと自体にどんな価値があるのかというと私にはよくわからない。世界で彼女一人にしかできないなら希少価値という価値があるとは言えるのかもしれない。
 山田詠美がいかに魅力的な女であるかを語る、やや自慢めいた村上龍の解説(角川文庫版)も、きっとその通りだろうと納得してしまう。「ゾクゾクするほど」魅力的な女なのだと思う。しかしそれと小説の出来とどう関係があるのだろうか? 魅力的な人間が書く小説は必ず魅力にあふれた小説になるということだろうか? 直木賞をもらえるくらい文章がうまい、ということ。さらに女として魅力があるということ。事実はそれ以上でもそれ以下でもないという気がする。こう書きながら、少々やっかみが入っている気が自分でもしてしまうのがなんだか悔しい。
 ここに描かれた男と女はみな美しい、と村上龍は書いている。確かに私も美しいと思わないではないが、その美しさがそれほど特別だという印象をもてなかった。また私には8つの短編のどれもが基本的にあまり違いがないように思えてしまう。中では最後の「男が女を愛する時」が一番良かった。

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紙の本

ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー

様々な別れ、残る想い。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書に匂いがあるとしたら、それはとても甘ったるい匂いだと思う。深夜のベッドルームに漂うような、咽るような…。詠美さんは結構、色っぽいというか本格的な大人の恋愛を描く。主人公が高校生でも、詠美さんが描くと大人っぽくなるのだ。そしてなぜか、詠美さんの名を思い浮かべると、黒人が過る。汚い英語を詠美さんが用いると、どうしてか汚い言葉に思えない。詠美さんの魔法、だろうか。
 そしてこれは恥というものだろうが、私は本書を手に取るまで詠美さんが直木賞作家だということを知らなかったのだ…。そして本書を読み終えて、詠美さんへの憧憬は不動のものとなった。

 本書の登場人物は、色々な別れを体験している。喧嘩別れだったり、死別だったり、旅立ちだったり…。異性を愛しいと想う心が、とても激しく表現されている。肉体関係を、意味の在るものとして描いている。無意味なものが何もない。海外特有の匂いをとても有効に使っている(バーでの出来事など)。女が魅力的なために病的に嫉妬するし、良い男というのが中身や外見でなくて雰囲気によるものだったりする。
 心から愛する者を亡くした喪失感は、きっと想像を絶するのだろう。恋人の死が与えた衝撃は、凄まじい。そして残された者の想い。身を裂かれるように痛いのだ。

 詠美さんの作品には(私は触れたことがないが)懐かしい洋楽が登場する。名も知らない歌手や楽曲、接したことがなくても薄々イメージになる。だから古い洋楽に詳しい人がその楽曲をイメージして(あるいは実際に聴きながら)読んだらとても満足できるのではないでしょうか。
 詠美さんが描くと、全てが意味の深いものとなる。本書は短編で成り立っているが、一編一編心が行き届いていて、深く濃い匂いが漂っている。哀しい匂い、愛しい匂い、嬉しい匂いがたち込めている。匂いに酔い、本を閉じた。

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