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イスラム金融入門 世界マネーの新潮流 みんなのレビュー

  • 門倉貴史 (著)
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紙の本

イスラム金融入門 世界マネーの新潮流

イスラム金融はアメリカ型グローバル資本主義の対抗軸となれるか?

4人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:MtVictory - この投稿者のレビュー一覧を見る

 最近「イスラム金融」や産油国の「政府系ファンド」という言葉をよく聞くようになった。原油価格が高騰して中東の産油国が潤ってオイルマネーが世界に逆流していく。それらの多くがイスラム教国だが、マネーの力で存在感を強めている。
 イスラム教では利子を伴う金融取引をしてはいけない、とコーランには書かれているそうだ。利子は不労所得であるため、よくないものとされ、イスラム教徒(ムスリム)の行動規範「シャーリア」(イスラム法)に規定されている。しかし、そのシャーリアも国際標準がなく、各イスラム教国によって解釈に差があるらしい。ではイスラム教国では金融ビジネスは成立しないかというとそうではない。共産国じゃないからビジネスはしっかりやっている。利益も上げている。お金が嫌いな人々というわけではない。
 イスラム金融が急速に発展するようになったのはつい最近で、2000年代に入ってからのこと。それまで欧米の金融市場へ流れていた「オイルマネーがイスラム金融を振興する国々に向かうようになってきたのである」。原油産出国でないイスラム教国もイスラム金融を整備してインフラ整備などにオイルマネーを投資してもらうよう努力している。
 イスラム金融での取引形態には大きく分けて次の4つがある。ムラーバハ、イジャーラ、ムダーラバ、ムシャーラカ。詳細は本を読んで欲しいが簡単に言えば、イスラム金融にも銀行は存在するが、金融機関というより小売・問屋のような役割で、利子の代わりにマージン(利益)を上乗せして販売し利益を上げている(これが7割)。またリースの仕組みを利用してリース料で利益を生み出したり、投資家から集めた金を事業に投資したり、投資家と事業を共同経営することで収益を分配する、という仕組みもある。
 主なイスラム金融商品として以下の二つが紹介されている。
・スクーク:金融債権
・タカフル:保険
 本書では著者の主宰するBRICs経済研究所が提唱した「MEDUSA」4ヶ国(M:マレーシア、E:エジプト、DU:ドバイ首長国、SA:サウジアラビア)をイスラム金融の有力グループとして第二章で取り上げている(なぜイスラムにギリシャ神話の怪物の名前なのかは知らない)。各国の取り組みや経済状況、将来展望などが解説されている。投資する側も投資されたい側も参考になるのではないか。第三章はMEDUSA以外の国々にも触れている。イスラム教国ではない英国や香港などもイスラム金融に注目していることが分かる。第四章はイスラム教国以外の有力新興国で活発化しているインフラ投資にイスラム金融が活用される可能性について迫っている。ブラジル、ロシア、ASEAN地域などイスラム金融とは関係なさそうな話もあって、紙面稼ぎにも受け取れた。
 世界金融危機の影響で原油価格は急落し、原油輸出でボロ儲けし続けることは出来なくなった。中東地域でも経済が急成長し、インフラ整備などに向けて海外から投資マネーが流入してきたが、ここのところの世界経済の変調で雲行きが怪しくなってきたと聞く。世界が互いに強く結び付き依存していることを象徴している。
 エピローグにはイスラム金融が「アメリカ型のグローバル資本主義の対抗軸」になると言っている。サブプライム問題によって「グローバル資本主義の限界やリスク」が浮き彫りになり、そのもとでは「マネーが現実の経済活動を離れて暴走してしまうおそれがある」ことが分かってきたからだ。マネーの暴走が「バブルの発生と崩壊」、「物価の高騰」など「現実の経済活動に悪影響を及ぼす凶器」になった。
 しかし私にはグローバル資本主義が悪なのではなく、レバレッジを利かせて大儲けしよう、とかいった欲望をコントロールできない人々の問題だと思うのだが。イスラム教には厳しい戒律がある。確かに利子を取らないのは解釈の違いだけで、イスラム金融でも資本主義国と似た手法で何らかの収益を上げていることは本書で理解した。しかしムスリムの人たちにはイスラム教の法律による規制と、信仰に基づいた欲望の制御が機能しているように見え、今後の資本主義のあり方を見つめ直すための手本になるような気がした。欧米のキリスト教国にもまだ信仰はあるはずだと思うのだが、現在の状況を見るとタガが外れてしまったとしか思えない。

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