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電子書籍

檸檬のころ みんなのレビュー

  • 豊島ミホ (著)
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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.8

評価内訳

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3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本

檸檬のころ

紙の本檸檬のころ

2010/01/05 05:57

忘れられない瞬間がある、高校時代。痛くてせつない、連作短編集。

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:月乃春水 - この投稿者のレビュー一覧を見る

豊島ミホさんの痛くてせつない連作短編集。
県立の北高が舞台となり、語り手は7つの短編それぞれに違っています。語り手は高校生だけではありません。
 
北高出身、28歳の金子晋平は司法試験に落ちること5回。北高グラウンドの傍にある、50年の歴史ある金子商店の孫。

高校生専門の下宿屋の娘、理可は24歳。北高3年の林くんと、南高2年の水野珠紀。ふたりの下宿生の恋愛をどうするか、悩むところ…

数学教師の丹波は、進路指導に頭が痛い。期末試験の問題も明日までに作らなければ。「上」に出す書類の多いこと、多いこと。教師なんて本当にむくわれない。これだけやった結果が「ハゲ」「ムカツク」だなんて…
北高にいた頃は、坂口安吾を数学の授業中に読んだものだった…

なんともせつないのは『ルパンとレモン』、そして最後の『雪の降る街、春に散る花』。
 
『ルパンとレモン』の語り手は野球部の西。
野球部のエースでムードメーカー、佐々木富蔵は秋元加代子に夢中。加代子は西と同じ中学出身。富蔵と話している時に西と目があうと、申し訳なさそうな顔をする…
遡って中学時代。同じ中学から北高を受けるのはふたりだけ。「一緒に勉強しない?」と言って頬を赤くし、放課後の図書館通いがはじまった。
「ルパン」のテーマソング、リップスティックのレモンの香り…
 
『雪の降る街、春に散る花』の語り手は加代子。
東京の第一希望の私立大学に合格。つきあっている佐々木くんは、第一希望は神奈川の国立大。「悪あがきだろうけど、受けてみる。」
「なあ加代ちゃん。もし落ちてたら、キスしてくれる?」
加代子が上京の日。駅のホームでふたり…

この2編の間に挟まれた『ラブソング』もとてもいい!
音楽少女の白田恵。音楽ライターになるのが夢。同じクラスで軽音楽部の辻本くん。ある日気づく。この人は音楽を知っている…
さりげなく登場するのは「林くん」、「加代子さん」、語り手にはなっていないけれど、何回も姿を現す藤山剛史(いるいる、こういうヤツって)。こんな工夫もたのしめます。

この本を手に取ったのは、単行本が発行になったばかりの2005年春のこと。
子どもが小さく、毎日の暮らしに手いっぱいで、過去を振り返る暇なんてない頃でしたが、読んでみたら、いやぁ…痛い…そしてせつない…
高校時代のことを久しぶりに思い出しました。
地味で、情けなくて、かっこ悪くて、自意識過剰で。
あの頃のわたしに出会ったら、よしよしと頭をなでると同時に、どうどうと鼻息荒いのをおさえてやりたい。
だけどそんな高校時代に、忘れられない瞬間がある…

とても好きな、大切な一冊です。


個人ブログ□□本のこと あれこれ□□

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紙の本

檸檬のころ

紙の本檸檬のころ

2017/12/25 23:50

屈折した青春は、きっとみんなのものです。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

豊島ミホさんに初挑戦した。七編の短編集である。
裏表紙の紹介文を抜粋する。

>保健室登校の女友達とのぎこちない友情。同級生と
>馴染めない、音楽ライター志望の偏屈な女子に
>突然訪れた恋。・・・(中略)
>「あの頃」のかっこ悪くて、情けなくて、でもかけがえのない
>瞬間を切ないまでに瑞々しく綴る、傑作青春小説」

率直に言って、読んでいて照れてしまう小説である。
私の頭に浮かんだ感想を直接書くと、「わー、やめてー、きゃー」
などという、年甲斐も何もなく、全部吹っ飛ばされてしまう
破壊力がある。青くさいの一言ではとうてい片付けられない。

高校生の話だが、ドロップアウト気味の子などが頻繁に出てきて、
コンプレックスの強さを感じる。七編の短編は微妙に
つながっていて、でもそれだけで、びっくりするような仕掛けはない。
高校生の気持ちをストレートに描いている。
少女漫画にありそうな、ウエットな文章がところどころにあるのも
印象的である。

たまには、照れまくるのもいいかもしれない。

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紙の本

檸檬のころ

紙の本檸檬のころ

2010/02/15 21:34

何気ない高校生活に当たる、一条のスポットライト

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よし - この投稿者のレビュー一覧を見る

決してスポットの当たることのない、地方の女子高校の生活。普通の生活の中に宿る、高校生の悩みや不安を切り取る連作短編集。

痛すぎて涙が出るんじゃなくて、なぜか胸がチクチク痛むという感じ。
どの作品も、とってもいいですねー。
といいつつ、最後の話「雪の降る町、春に散る花」は泣きました。
東京の大学に入学も決まり、付き合っていた彼と離れ離れになることの主人公の辛さ。そして、別れの時を切なき描きます。
自分も田舎を離れ、一人暮らしを始めたときの不安と寂しさがオーバーラップしてくるんですね。大切な人と離れ離れになる、寂しさが切々と伝わってきます。

唯一、この作品の中で系統が違っていたのが「金子商店の夏」。
司法試験に何回も落ちている和弥は祖父が、危ないという知らせに慌てて帰郷します。実家の学校の側の、小さな小さな金子商店。そこで懐かしい友だちと合って、幼い頃の記憶が蘇ってきます。
そして、まんざら「金子商店」も捨てたものでないと思い始めます。ラストで和弥が、ホースで水を撒くシーンがとってもいいんですね。
そこには、希望が溢れています。

何気ない生活の中に、光を当てる豊島さんの手腕は、すごさを感じますねー。
胸がチクチクと痛む作品でした。
でも、この痛さが癖になるんです。

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