天使シリーズみんなのレビュー

高岡ミズミ (著)

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みんなのレビュー（8件）

みんなの評価3.7

評価内訳

星 5 (2件)
星 4 (2件)
星 3 (4件)
星 2 (0件)
星 1 (0件)

8 件中 1 件～ 8 件を表示

紙の本

紙の本天使の片羽

2021/04/15 07:30

花開くように

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

天使シリーズの３作目（最終）です。
前２作読んでから読むことをオススメします。
というか、前2作読んでないと話が見えないと思うので。

ずっと脇で出ていた志水と
前作で加治の息子の話
この二人は、ずっと前に出会っていたのですね。
両親の死の原因を作った男の息子
知らずに心を通わせていく。
志水が消えてしまわざるを得ないくらいにね。
1作目から志水の「親の敵」と言いながら
一歩引いていた感じの理由もわかります。
田宮みたいに復讐心に焦がれるわけでもなく
桐嶋みたいに守ろうとするわけでもなく・・・
見ている・・・

このシリーズの登場人物、皆硬い蕾なのですが
ぽんと花開くように感情が開くようなお話です。
わたし的には伊佐の花の開き方が好きでしたけど。
（あくまでも好みです）

後書きで作者さんが3作のテーマは志水の言葉って言ってましたが
あああれかってすぐ思い当たる台詞がありました。
印象的だったので。
後、桐嶋の陽一に言った言葉が印象的でした
「生きている人間の方が大切だ」
この時の桐嶋の状態を考えると感慨深いです。

それにしても桐嶋は「泡のようにきえたまま」って・・・
すごいなぁって思いつつ
田宮と伊佐が現実の中ですりあわせをおこなって
関係を築いていっていることに救いがあるなぁって思いました。
（伊佐がきちんと現場仕事を続けていることにも）

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紙の本

紙の本天使の爪痕

2021/04/15 06:44

天使の啼く夜を読んだ後で読んでください。

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり

天使の啼く夜のスピンオフ作品とのことですが
シリーズとして読んだ方が良いと思います。
なので、天使の啼く夜を読んでから読んでください。

前作の田宮のお兄さんの桐嶋と
高校時代からの友人の瀬ノ尾のストーリー

前作のラストシーンでのやくざはなんとなく桐嶋ならとは思っていたけれど
そこらへんのあたりが補完されていましたね。

とはいえ・・・今回は瀬ノ尾さんがあまりにも切なすぎて。
やくざの息子として生まれたけれど・・・
やくざにもなれないし、一般人にもなれない
で桐嶋がずっと好きで、
その気持ちに鬱々としているのですよね。
あのラストはちょっとびっくりものでしたけど。
（ブラコン桐嶋がよく思い切ったと思います）

允也も最初はちょっと出来すぎと思っていたけど
最後は・・・可哀想に思ってしまいました。
（情がうつる感じわかるし・・・
瀬ノ尾さんの責任もあるけれどね）

桐嶋がお店をたくさん出していた理由が
最後に田宮によって明かされて・・・ちょっと驚いた。
まあ、長い両片思いの話だったのですね。

それと田宮と伊佐が関係を築いているのを見てにやにや。
ハッピーエンドで終わりでなく、
こうして関係を築いていくんだなぁっていうのがわかって
嬉しかったです。

加治の息子も出てきたー
次の作品は彼が主役のようですね。

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紙の本

紙の本天使の爪痕

2012/10/12 22:05

シリーズその２

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投稿者：はにーとーすと　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

手広く事業を展開している桐嶋（攻め）と、とある組長の息子、瀬ノ尾（受け）のお話です。
二人は高校時代の元同級生。
現在二人とも30歳の設定なので15年も瀬ノ尾は桐嶋に恋心を抱いています。
でも好きだと打ち明けることが出来ず、瀬ノ尾は恋人と同棲中。
瀬ノ尾って一人でぐるぐる悩み続ける人でした。
桐嶋の気持ちも途中までよく分からなくて、どうオチがつくのかなぁと思ったくらいです。
まぁ、微妙なハッピーエンドでしたがこれはこれでいいのかな。
前作の田宮と伊佐も少し出ています。桐嶋の尻拭いは結構大変そうです。
その後の桐嶋と瀬ノ尾が気になるなぁ。
次はラスト「天使の片羽」です。

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紙の本

紙の本天使の啼く夜

2012/10/09 18:47

シリーズその１

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投稿者：はにーとーすと　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

人材派遣会社経営の田宮（受け）とその田宮に拾われる伊佐（攻め）のお話です。
田宮には固く決意したことがあります。その決意したことを決行するために田宮は拾われるのです。
伊佐視点でお話が進むので田宮のことや、田宮の思惑などがなかなか分かりません。
とてもじれったいのです。
で、田宮がなぜ、ただ拾っただけの伊佐のことを好きになったのか？も最後まで分かりませんでした。
なんだかとても、もやもやーっとした感じが残るお話なのです。
全体的に物足りなさを感じてしまった作品でした。ちょっと残念感が残ります。
心に残ったのは奈良さんのイラストかなぁ。この頃はとても秀麗でしたね。
このお話にはスピンオフがあります。
次は「天使の爪痕」です。

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紙の本

紙の本天使の片羽

2012/10/12 23:44

シリーズその３

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投稿者：はにーとーすと　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

シリーズ最終巻です。
会社社長の息子、陽一（攻め）と陽一の家庭教師、志水（受け）のお話です。
このシリーズは３作共にリンクしています。
なので今作は一作目から出ている志水がメインのお話になります。
志水の過去と、そこに絡んでくる陽一や陽一の父親。
陽一は最初の頃はとても荒んだ印象だったのが志水に出会ってからはたくさん努力します。
根は良い子だったんですねぇ。
でも志水は陽一の父親が過去にした事を知り、それを許せずに陽一の元を突然去ります。
その後陽一は自分の父親がやってきた所業を知ることになります。
数年後の再会、さらなる別離、そしてラストへ向けて・・・と展開していきます。
このお話はとても切なかったですね。ちょっとホロリとしてしまいました。
読み終えてみて思ったのがこのシリーズはすべてお話の最後はぼかして終わり、ということでしょうか。
だからちょっとばかり物足りなさを感じてしまうのかなぁ。
登場人物たちのその後が気になるシリーズでした。

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紙の本

紙の本天使の啼く夜

2021/04/15 06:11

花開く感情

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投稿者：やじやじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレあり

読み始めた時は
根からのヒモ男の伊佐にちょっと引いたのですが
田宮も少し（かなり）壊れた感じですので・・・
どうなのこれって感じでした。

自分のも含めて人の感情とか愛情とかを分からない伊佐が
田宮と出会って少しずつそういうものを知っていく。
生まれて初めて「心配」してくれる田宮のために命をかけられると思うくらいに
彼はそういうことを知らなかったということですし。
この気持ちを感じるところが花開くような感じで切なく胸にきました。

ヒモ男の伊佐にちょっと引いてしまったのですが
最後には伊佐の心がきらきらとしているような感じに見えてしまうという。
田宮の心持ちが見えにくいのがちょっと物足りない気もしますけど
(田宮も同じく花開くように感情が噴出しているようなのですけど）
まあ、後書きで「主人公の心の変化以外はタイトに描いた」と
書かれているとおりではあったのですけどね。
色々と？？？もあったのですが、そこは片目をつむってというところでしょう。
伊佐の心の開き方があまりに鮮烈だったので、
私はそちらに気を取られた感じですけどね。
（伊佐が田宮を思うシーンは本当に切なくてたまりません）

桐嶋のブラコンぶりも気になるところですが
これはどうやら２作目に続くようです。

☆3.5評価の4です。