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紙の本

「長生き」が地球を滅ぼす 現代人の時間とエネルギー

「生物学的な規準」から考えると、ヒトはどうなのか。

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ちょっと物議をかもしそうなタイトルです。10年前「時間」というタイトルで出版された本の改版で、内容は「生きる時間」「生き方」を生物学の視点から考えた本。平凡なタイトルだから売れなかったのだろう、という反省で、こんなタイトルになったのでしょうか。

 前半部分は著者がこれまで主張してきたことのまとめです。「ゾウの時間ネズミの時間」あたりから著者が書き続けていること、「動物の時間は体重の1/4乗に比例」とか「一体あたりの哺乳類のエネルギー消費は30億ジュール」などが、データや数式を使って説明されています。前掲著などを読んだ人にはかなり重複する部分でしょう。
 ここから導き出された、第3,4章に書かれるエネルギーの捉え方、時間の考え方は一つの認識論とも言えるかもしれません。普遍的な物理的時間に対して生物的な時間、エネルギーも生物的な時間との関係で捉えるとこうなる、というところは新鮮です。例えば情報や移動速度の増加を、著者は「エネルギーを使って時間を獲得している」と説明します。こういう考え方を使うと確かにいろいろなことが見えてくる気がします。

 後半部につながる問題提起は、現在のヒトの寿命やエネルギー消費は「生物学的な数値」のラインからかけ離れている、ということからはじまります。ヒト(という生物種)はどのぐらいのエネルギーを消費し、どのぐらいの時間速度で生活するものなのか。「生物学的な規準」から適正な条件を考える、という著者の主張は確かにもう少し活かされてもよいところではないでしょうか。「数値がかけ離れている」こと自体については、当然ヒトが文化としての知識・技術で条件に変化を加えていることも考慮に入れねばならないでしょう。それでも現在の状況に「自分の体がついていっていない」というような感覚を感じる人もいると思います。私自身、実感として現代の先進国の時間はヒトの感じる「心地好い」時間速度よりも速すぎるのではないか、と思うことがあります。(例えば電車の数分の遅れ、メールの返信の数分の遅れが我慢できない人たちがなんと増えたこと!)その理由を著者の説明は実にすっきりまとめてくれた気がします。

 「一体あたりの哺乳類のエネルギー消費は30億ジュール(で一定)」というところからでてくるのは、「ヒトの寿命は40歳ぐらい。それ以降は「おまけの人生」という、近年の著書のタイトルにもなった考えです。第5,6章に著者が展開した「おまけの人生の生き方」は発想の転換、ともいえます。人生を「引き伸ばす」だけでなく、違った生き方をしてみよう、と。
 これは一歩間違えば問題となっている新しい保険制度と同様に、老人差別と受けとられるかもしれません。しかし、「生物としての人間」がここ何世代かで初めて経験する状況であることは確かです。いろいろな方法を探ってみるしかないのでしょう。著者の意見もその一つ、さらに考えるきっかけ、と考えればよいと思います。

 旧版を読んで「この本は名著だが非国民の書だから売れない」と友人が言った、などと書いてあるあとがきに、その10年の社会の変遷も感じました。

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