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乱戦!相横歩取り みんなのレビュー

  • 北島忠雄
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紙の本

紙の本乱戦!相横歩取り

2011/03/23 23:05

まさかの相横歩取り

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ココちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

囲碁将棋ジャーナルでの丁寧な解説が印象的な北島六段による「相横歩取り」専門の定跡書が出ました。

相横歩取りの定跡書は、「羽生の頭脳9 激戦!横歩取り」(現在は9・10合本の文庫が出ています)と、
東大将棋シリーズの「横歩取り道場 第二巻 相横歩取り」があり、両方とも良書として知られています。
しかし「羽生の頭脳9」は1994年発行と古く、結論が変わってしまった手順もありますし、
「横歩取り道場 第二巻」はアマ初段レベルでも難解であり、そもそも絶版になっています。
本書は「羽生の頭脳」のように級位者にもわかりやすい解説で、
かつ「横歩取り道場」のようにたくさんの変化を載せる事に挑戦した意欲作と言えるでしょう。
また本書での良い工夫の一つに、盤面図を通常のマイコミの定跡書のように1ページ2図のページと、
東大将棋シリーズのように1ページ3図のページとの使い分けがあり、
参考図を多く載せることができており、膨大な変化をわかりやすくしてくれています。

相横歩取りは通常の横歩取り(後手は歩損するかわりに手得を活かす)とは全く違い、
後手のうえに角交換で手損し、しかも先手に急戦定跡か持久戦かの選択の余地があるという戦法です。
もちろん結論は出ていませんし、プロのタイトル戦でもまれに登場するぐらいの戦法なのですが、
通常の主張のある8五飛戦法や一発狙いに向いている4五角戦法に比べると、
正直アマ有段者レベルでは後手を持って選択しづらい戦法な気がします(笑)。

第1章は先手が横歩を取らない変化について簡単に説明されています。
後手としては避けられない変化ですが先手としても妥協の作戦であるため、
本書で紹介されている指し方で後手面白く戦えると思います。
この章は相横歩取りでなく通常の横歩取りが好きな方にもオススメです。

第2章は相横歩取り▲7七銀型です。
「壁銀を立て直す本筋の一手」とあり、タイトル戦でもこの形がみられました。
後手が角交換から△7六飛と横歩を取りつつ金取りに出るのが相横歩取りのスタートであり、
▲7七銀と飛車に当て△7四飛と引いて3四にいる先手の飛車にぶつけるという、
序盤早々華々しい展開です。
先手は▲7四同飛と飛車交換する急戦定跡と▲3六飛として手得を主張する持久戦があります。
▲7四同飛の急戦では△同歩に▲4六角がプロ流行の手で最善手なのでしょう、
本書でも一番力を入れて解説されており、▲4六角に対する応手だけで6つもの変化が載っています。
さらにそこから枝分かれしていきますから本当に膨大な変化量です。
先後とも飛角を持ち合っているため攻撃力があり即終盤戦に突入するため、
詰む詰まないの結論まで解説されている変化もあります。
なお▲4六角以外の「先手面白くない」結論が出ている手についてもきちんと解説されています。
最後に飛車交換拒否の▲3六飛からの持久戦を後手視点で駒組みや狙いが紹介されています。

第3章は相横歩取り▲7七桂型です。
長所は好機の▲6五桂が狙える事、短所は▲8八銀が使いにくい事だそうです。
▲7七銀型では面白い狙いだった後手の手が今度は通じなくなっていたり等、
第2章との違いを明快に解説が上手くされています。
しかし第2章同様に変化手順が多くあるのですが、第2章の目次にはあった「▲4六角に△8六歩…28」という、
変化を探すのに便利な項目が無くなっているのが少し残念です。

第4章は相横歩取り▲7七歩型です。
銀や桂が行ける所に歩を打つわけですから、いかにも感触が悪いのですが、
この指し方にもそれなりに主張があるようです。
後手を持つ方はもちろん必読ですが、先手で対相横歩取りに対策を決め打ちするのにも使えるかもしれません。

第5章はその他の横歩取りです。
いわゆる3八歩戦法と言われる戦法で、相横歩取りとの関連は薄く、
4五角戦法のようにすぐに激しい終盤戦になります。
いろいろな戦法をまとめた定跡書で見たことがありますが、本書の解説が一番詳しいです。
面白い戦法に目をつけられたなーという印象です。

本の出来自体は素晴らしく、しかも類書は無いようなものですから、
相横歩取りを指す方には当然オススメなのですが、そうでない方にはどうなんでしょう(笑)。
ただ、若干マイナーな戦法であっても積極的に定跡書を出してくれる姿勢に、
感謝し応援したいと思います。

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