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「月見月理解の探偵殺人」シリーズ みんなのレビュー

  • 明月千里, mebae
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みんなのレビュー7件

みんなの評価3.9

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (3件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
7 件中 1 件~ 7 件を表示

紙の本月見月理解の探偵殺人

2018/11/30 17:45

探偵少女と父の自殺

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る

探偵を名乗る少女と父の自殺をめぐって推理ゲームをする物語。
戯言シリーズを思い出す強烈なキャラが暴れまわってなかなか楽しめた。
ネットのほうの推理ゲームは描写が少なくて残念かな。

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紙の本月見月理解の探偵殺人 2

2018/10/31 23:48

新キャラ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る

お約束の新キャラ登場、そして中盤からは監禁されて脱出ゲームへ。
キャラはいいんだけど肝心のゲームがイマイチ理解できなかった。
もうちょっと分かりやすいものにして欲しかったですね。

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紙の本月見月理解の探偵殺人 5

2015/08/17 13:10

嘘の果てに見つける確かなもの

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

自宅から拉致された都築初が目を覚ましたのは、月見月家の所有する豪華客船ナグルファル。彼の前に現れた果無連理は言う。ここが探偵殺人ゲーム・黒の箱庭の決勝戦の舞台だと。同様に招待された星霧交喙と共にゲームに臨む初の前に久しぶりに現れたのは、月見月理解だった。かくして最後の戦いの幕が開ける。

 月見月理解の能力であるフリズスキャルヴをコピーし、それを高めた上で理解を叩きのめそうとする果無連理と、彼女と組むグラウンド・ゼロの戦術の前に、一方的に押し込まれていく理解。彼女を支える唯一の柱であるフリズスキャルヴも破壊され、全てを諦めたようにボロボロになっていく。
 だがそれを決して受け入れることができない都築初は、理解を助けるために、助けたいものすら騙す大きな嘘をつく。

 そんなゲームの過程で、都築初が気にかけるもうひとりの存在、星霧交喙と、その姉の花鶏に関わる確執にもひとつの決着がつく。
 嘘つきたちがその果てに見つける確かなものを描く物語は、ここに完結した。

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紙の本月見月理解の探偵殺人 4

2011/02/13 13:42

状況を仕組む敵の影

3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 妹の遥香が探偵殺人ゲームに関わっているという話を星霧交喙から聞いた都築初は、宮越明里と一緒に、遥香の動向を探っていた。そんな彼らに近づいて来たのは、グラウンド・ゼロと名乗る、黒の箱庭というゲームコミュニティの創設者だった。遥香を実質的な人質にされ、探偵殺人ゲームへの参加を強制される初は、ゲーム会場で月見月理解と再会する。
 リアルな世界で繰り広げられる、探偵殺人ゲーム。そこでの失格は現実の参加者にも危害をもたらしかねない。そんなプレッシャーの中、妹を、仲間を護りつつ、理解と初を狙って来る何者かとの息詰まる神経戦が続くのだった。

 3巻までは初を嫌悪し恐怖して近づこうとしなかった遥香が、彼らの家族を襲った事件の真相をエサとして、舞台に引き込まれる。そしてその事実をエサに初が誘い出されるという構造がある。そんな、誰かに対する感情の結果として集められた人々が、騙して言いくるめてハメるという心理戦ゲームに参加して勝たなければならないという所に皮肉がある。
 いよいよ物語の中心は、月見月家の秘密に挑むことになりそうだ。

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紙の本月見月理解の探偵殺人 3

2010/08/14 14:01

理解がダウンすると交喙じゃちょっと弱い

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 星霧交喙と一緒に月見月の別荘に拉致された都築初。その別荘には、いつも初をイジる理解だけではなく、彼女の世話係のメイドさん水無月沙耶、月見月の情報屋にして別荘の主である久遠、同じく月見月の暗殺者である真理たちがいた。
 プライベートビーチで過ごす時間も束の間、別荘の地下に隔離されるもう一人の異常者、月見月悪夢が関わるとき、迷宮のような別荘を舞台とする事件が始まる。

 今回は、殺人衝動を引き起こすウィルスに感染しないようにするという名目で、登場人物たちがバラバラに隔離され行動しているうちに犠牲者が生まれる。そして、事件を一瞬で解決する能力があるキャラたちは、体調が優れなかったり、事前にばらされて対策を取られたりしていて、役に立たない。
 犯人の目的は何か、本当に殺人衝動ウィルスは存在するのか、裏切り者は誰なのか?そんな事件を解決した後には、次なる本物の異能者の存在が明らかになる。

 当初にあったゲーム的要素は薄れて、クローズドサークルでのミステリー的な展開になっている。しかも、理解の活躍する場はあまりなく、初くんが一人でうろちょろする感じ。
 こんな感じなので、ツッコミ役として初が生かされるシーンがあまりない。理解が出られないなら交喙が天然でボケ倒すとか、共演者がいた方が初くんは生きるのにと感じた。

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紙の本月見月理解の探偵殺人 2

2010/05/04 18:00

犯人探しの神経戦

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 都築初が所属する放送部に、遥香の友人である星霧交喙(いすか)が入部してくる。無口で無表情で対人アレルギーのイスカが入部した理由は、かつて放送部に所属していた彼女の姉である星霧花鶏(あとり)の痕跡を探すため。そしてアトリは、初の父が自殺した根本原因である産業スパイ事件に関係しているらしい。
 再び登場した月見月理解や、放送部部長である上坂京と共に、アトリの足跡をたどっているうちに行きついたのが、ノアズ・アークと呼ばれる、8つの部屋と8つのカードキーを持つ不可思議なシェルター。彼らは、別にアトリを追ってきた4人の男女と共に、そこに監禁されてしまう。制限時間は9時間、それまでに脱出できなければ毒ガスで殺されてしまう。極限状況に追い込まれる中、8人の中に紛れ込んだアトリを探り出し、無事に脱出することが出来るのか?

 実の妹とは折り合いが悪い初に対して、仲の良い妹のポジションに落ち着きそうなイスカが、今回の事件のキーパーソンとなっている。彼女も理解と同じように聖痕と名付けられた特殊能力もちであり、その能力およびノアズ・アークの脱出ルールと、それらの隙間で繰り広げられる犯人探しの神経戦が後半のメインだ。
 若干、ノアズ・アークの脱出ルールが複雑なのだけれど、読み終わってみると、そのルールと交喙・花鶏の間には象徴的な関係があったような気がするし、彼女の名前にもストーリーの根幹に関係する意味があったように思う。一方で、キリスト教的なネーミングだが、宗教色はない。
 イスカが前面で活躍する時間が長かった分、理解の初いじりは控えめだったかな。

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紙の本月見月理解の探偵殺人

2010/05/03 23:32

嘘つきが嘘を暴く

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 都築初のクラスに転校してきた車椅子の少女、君筒木衣梨花=月見月理解は、自己紹介でクラスメイトに暴言を吐き、その言動は他者の感情を逆なでするが、初のことをれーくんと呼び、妙になれなれしくしてくる。彼女とは一面識もないはずの彼だが、実はかつて二度だけ、ネットゲームで対戦したことがあった。
 そんな理解が転校してきた理由、それは、初の父を殺した犯人を暴くこと。彼女は特殊能力を持つ探偵なのである。

 初の妹、遥香を犯人と目し、かつてのネットゲームでのリベンジを口実として、初に賭けを持ちかけてくる理解。理解が遥香が犯人であることを証明する前に、初が真犯人を見つけるか、理解の特殊能力を暴けば、遥香から手を引く。そんな条件で対決することになった二人だが、理解の言動は周囲を逆なですること著しく、不必要な感情対立も巻き起こしていく。
 呼吸をするように嘘をつく、とうそぶくくせに、人間関係を穏やかにしておく潤滑油として必要な小さな嘘や隠し事も許さないかのように断罪する理解。校内一のお人よしと称されながら、何かをじっと隠し通しているかのような初。
 幸せでいようとして嘘をつき、誰かを護ろうとして嘘をつき、それなのに嘘をついたことで自分が傷つく。真実だけが人を救うのではなく、ほんの小さな優しい嘘が人を救うこともあるのに、嘘は嘘というだけで断罪されなければならないのだろうか。

 タイトルを見るとミステリーっぽいけれど、ミステリー風味なだけでミステリーというほどではない。読んでいるうちに何が本当だか良く分からなくなっていくけれど、最後の優しさだけは本当なのかもしれない。

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