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電子書籍

裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち みんなのレビュー

  • 上間 陽子
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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.3

評価内訳

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3 件中 1 件~ 3 件を表示

自分の居場所を作り上げた人たちのお話

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:miyajima - この投稿者のレビュー一覧を見る

先日読んだ岸正彦の「質的社会調査の方法」で紹介されていた学者の代表的著作ということで読んでみました。

沖縄ではじめた科研費の研究をきっかけに知り合った女性のうち、キャバクラで働いていたり援助交際をしながら生活をしていた10代から20代の女性の生活史。

「裸足で逃げる」というタイトルですが、家族や恋人たちから暴力をうけて生き延びるためにその場所から逃げ出して、自分の居場所を作り上げていくお話ということに由来。

本書に登場するシングルマザー全員がパートナーであり子供の父親である男性との関係を解消した後、慰謝料も教育費も一銭ももらわず、単身で子どもを育てることを強いられていました。スーパーやコンビニよりも時給が高いキャバクラで働くことで生活費を得ていました。沖縄のキャバ嬢たちは「母」でもあったというわけです。

本書について著者は前書きで「調査の記録」とも「物語」ともしていますが、基本的に本書は「物語」だと思います。彼女たちの受けてきた暴力はすさまじいものですが、その通りだと思う一方で、登場人物たちの多くは「自分の居場所を作り上げ」た人たちばかりなので、基本的にハッピーエンディングだったりそれを示唆するものだからです。だから読後感は決して悪いものではありません。

その中で印象に残ったのは沖縄の非行少年の文化。先輩を絶対とみなす「しーじゃー・うっとう(先輩・後輩)」関係の文化。先輩から金品を奪われ暴行を受けても後輩は大人に訴えることはない。そして学年が代わり自分が先輩になると今度は後輩に同じことをする。そして学校の先生も面倒見がいい教師でも体罰をふるっている。つまり暴力が常態化する中で育つ子供たちは、成長すると暴力をふるうことが当然だと思うし、暴力を振るわれた方も愛されているから暴力を振るわれていると思い込もうとするから逃げるのが遅れる、というもの。

それともう一点。DV法は2004年から施行されてはいたものの、配偶者からの暴力に限られていたため、同棲に過ぎない場合には警察に訴えても門前払いをされていたという点。同棲の場合にも対象が広がったのは2014年から。暴力を振るわれて怪我をして乳飲み子を抱えて警察に逃げ込んでやっとシェルターを紹介されたという本書の事例を読むとそれも遅きに失したなという感想。

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すべての大人に。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:haruka - この投稿者のレビュー一覧を見る

子どもをとりまく現状を本当に知っている人はわずか。大人になるチャンスを奪われた子どもが子どもを産み育てる。日本中で起こっていることだけれど、目を覆ってみないようにしている大人がたくさんいる。その一人が自分だと気づかされる一冊。著者の上間さんの活動に心から敬意を表したいと思います。

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格差社会・負のスパイラル

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ごり - この投稿者のレビュー一覧を見る

沖縄での少女たちが、出産、DV,シングルマザー、体調が悪くてもキャバクラ勤めなどで生活をしていかなければないらないなど、苦しい日常から抜け出したくても抜け出せない実情に胸が痛くなった。

今の若い女性の中には、華やかという理由から興味本位でキャバクラにお勤めされる方もいらっしゃるのかもしれませんが、一方では生活のために子供のために働かざる負えない少女たち、男性や大人に傷つけられ裏切られ居場所がなくなっても、心や身体が傷ついても、いつかは幸せな生活をしたいと頑張る少女たちもいる現実。
登場した少女たちが幸せな、今以上の幸せな生活ができることを祈るばかりです。

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