シネコン映画至上主義 みんなのレビュー

映画愛に満ち溢れた時評集

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投稿者：もちお　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

こんなに趣味が会う人が水道橋博士のメルマガで映画時評をやっていることを知らなかった不明を恥じるしかない、映画愛に満ち溢れた時評集。2012年から2016年までと2017年上期の10本の評価を総ページ数524で語る重厚な本。この５年間の大半の映画を網羅しているから、パラパラとめくって読むもよし、頭から順繰りに読むもよし、昨今のシネコンをめぐる時評から読むもよしといろいろと楽しめる。
この手の凡百の書籍と違い、筆者のスタンスと嗜好に好感が持て、共感できる。映画好きを自認するくせに試写会しかいかないような不誠実もないし、劇場で観ている観客の様子がわからないからレビューサイトの採点の結果やSNSの評判を見て記事を書くようなだらしなさもなく、逆に知識があるがゆえに自らの知識をひけらかすようなみっともなさもない。