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電子書籍

こまった人 みんなのレビュー

  • 養老孟司 (著)
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紙の本

こまった人

紙の本こまった人

2005/10/30 23:40

連載した3年間の歩みが、そのまま考え方に変わる新鮮な記録。

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:和田浦海岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る

月刊雑誌の「中央公論」。
そこでの養老孟司さんの連載が、気になってました。私にとって、年一回買うか買わないかといった雑誌なので、まとめて読めるのを待ってました。それが新書で出た。2003年6月号〜2005年10月号までが収録されてます。
その3年間分の足どりを、ゆっくりと私は愉しませていただきました。
たとえば、オウム真理教の学生は、
養老さんにとってのライフワークですね。そう思えた箇所。
「嘘をつく」と題した文で、アニメやファンタジーを語ります。
「いずれも真っ赤な嘘である。なぜ真っ赤な嘘がはやるか。安心して見ていられるからであろう。はじめから嘘に決まっている・・。新聞やテレビのニュースを見ていると、そこがわからない。どこまでが本当で、どこまでが嘘か。そう思いながら、見ている。こんな疲れる話はない。それなら実際の人生と同じではないか。
科学の世界には、まだ本当の話がある。若いときには、そう思っていた。その科学も社会のなかにあり、人間のすることである。それがわかってしまうと、万事は同じこと、どこまで本当でどこまで嘘か、年中考えなければならない。ああ、疲れる。それならファンタジーのほうがいい。そう思うから、私はファンタジーばかり読む。アニメを見る。マンガを読む。それも飽きたらどうするか。突然思う。・・・」
月一回の連載ですから、
連載中の文章にも緊密と、スカスカな文の波があり、つまらない箇所も当然あります。読んでゆくと昆虫採集で世界を股にかけている。「とかく外国にいると、日本のことが気になる」(p22)。連載では日本のその時々の事件を取り上げております。
2004年3月号は「参拝問題」。
「あの人(小泉首相)の場合には、違うと思う。個人の信念として、あれをやっているに違いない。」
「記事を書いたり報道したりする人たちは、その意味ではしばしば他に対する責任を感じないで済む人たちである。・・メディアの根本にあるのは、そのことだと思う。その文脈でなら、メディアの報道より靖国に参拝する小泉のほうを私は信用する。少なくとも『国のために犠牲になった』人たちに対する小泉個人の思いが、そこには率直に見える。」
このメディア論は、
2005年3月号の「奇妙なNHK・朝日騒動」にも出てきます。
「私の親は『朝日新聞』をとっていたが、大学紛争以降、私自身は『朝日新聞』をとらないし、読まないのである。・・紛争のときには、朝日が記事にするたびに、紛争が深刻化したという思いがあるからである。つまり新聞記者はある意味で紛争の当事者だったのだが、その後始末はほとんど私たちがしたという思いがある。・・ともあれ今度の事件について、政治的圧力があったに違いないと、朝日が決めたらしい。・・それが・・私の頭のなかにあるこの事件の要約である。」
そして
「この事件は将来の日本社会にとって、重大な事件だったと、いずれ判明するかもしれない。」と早い時期(3月号は2月10日に出ます、それに載せるには2005年1月中に書いているわけです)。この時点での指摘は何やら予言めいております。
私は「奇妙なNHK・朝日騒動」の文を、
まず丁寧に読んでいただくようお薦めしたいのです。
最後の方で
伊吹山の頂上近くの草原で、昆虫採集をしている箇所があります。
そこでは気分がよかったのでしょう。ボツ原稿の話になります。「じつは前回、二つの原稿を書いてしまった。一つは中国問題だったが、考えているうちに、バカバカしくなって、自分でそれをボツにした。私が中国なんか論じたって意味がない。」
ここでは、養老さんは疲れてなんかおりませんね。
それにしても伊吹山の草原って、どんなところなんだろう。
そんなことも思たりする連載の愉しみを味わったのでした。

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紙の本

こまった人

紙の本こまった人

2009/03/04 09:16

落語の若旦那が夢想するような仕事がない理由は社会に必要ではないからである

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SnakeHole - この投稿者のレビュー一覧を見る

やっぱり養老先生は面白いなぁ。このヒトの著作を読むたびに,僭越ながら「ああ,オレのように考えるヒトがここにもいる」と嬉しくなる(まぁ年齢から言えばオレの方が「養老先生のように考える」のだけど)。

イラクへの派兵問題について「なんで掘ればたんと石油が出るような国を日本が『経済援助』しなくちゃならんのかわからん」と言い,「靖国に参拝するコイズミの心情は信頼するが(そのころの連載をまとめたものなのね),『親米』と『親ブッシュ』をごっちゃにしてんぢゃないのか」と苦言を呈する。「都会人の問題は,意識的活動こそがまともな活動だと思い込んでいることである」と喝破し,返す刀で若者が「自分にあった仕事」を探し続ける愚を嗤う。

特にこの,「それが社会に必要だからこそ仕事が存在し,社会にとって必要だからこそ,人々は仕事をするのである」との言はオレも最近つくづく思うようになったところだ。オレはなにも目指したわけではなくなりゆきでプログラマーになったし「30歳定年制と言いますよね」とか言われながら48歳になる今までそれを続けている。

次から次へと出てくる新しい技術についていくのは大変ぢゃないですか,と聞かれることもあるが,「こういうこと,できませんか」と仕事の話がくればそれなりに勉強だってしてしまう。養老先生のおっしゃる「社会」ってのはそんなに広いもんぢゃない。誰かに必要とされて仕事をこなし,それに見合った報酬が受け取れればそれはありがたいことではないか。

オレ自身が夢想する「自分にあった仕事」ってのは落語の「湯屋番」に出てくる若旦那と同じ。「ちょっとしゃれた洋服を着て,札束をかばんにつめて,赤坂新橋のキレイドコロを連れて日本各地の温泉を回ってくるという……」てなもんだが,そんな仕事はもちろんないのであり,そういう仕事がない理由は社会に必要ではないからである。

ここまでは先生も書いておられないが,ケータイに1日誰からもメールが来ないと不安になるほどの「社会的存在」でありながら,同じ若者がこと仕事になると「自分にあった」だの「自分のキャリアになる」だの傷のついたレコード(古いな)みたいに「自分,自分,自分……」というのはどんなもんか……てなことを思いつつ,オレも先生のように「67歳になったら」好きなこと(先生の場合は虫取り)をやれるようになるだろうかと考えると,残念ながらそれは少々心もとないが。

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