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みんなのレビュー5件

みんなの評価4.2

評価内訳

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紙の本

アダム・スミス 『道徳感情論』と『国富論』の世界

賢人アダム・スミス

11人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:仙道秀雄 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本年はじめてのFull star gradeの超級本。本当に良い本だった。阪大で教えている方なのでぜひ会ってできるものならスミスの講義を受けたいものだ。

マルクスが「経済学批判」においてたしかこんなことを言っていた。

「諸個人はいくら主観的には自分の入りこんでいる諸関係から超越したつもりになっていてもそれは戯言であって、実践的には所詮諸関係の担い手でしかない」

この観点だと行為者それぞれのの動機を問うても結局はそれぞれの超越的主観性間のせめぎあいに終わる。個人の主観性の価値を問うのは無意味であって、諸個人から成る関係性全体のメカニズムの解明のみが主要な問題となってくる。つまり、諸個人の行動は、いろいろある部品のひとつとしての恣意的な価値をもつだけである。意味を知りたければ全体のメカニカルな設計図を見よ、となる。

これに対してスミスの理論だと、科学的なメカニズム以外に行為者において公平な観察者と幸福の概念を導入することで、人それぞれが自分の置かれた環境でどんな選択をするなかで生きるべきかという倫理的課題への回答が可能な一方、全体のメカニズムの提示によって自分の行動が全体のなかでどんな意味を持ちうるかが見えるという構図になっている。

また、国富の概念が価値(交換価値または貨幣価値)重視ではなく使用価値重視であることは現代のアメリカグローバリズム批判となりうるし、ストア派を批判的に継承した幸福論はスローライフ、メープル的暮らしにも繋がる。マルクス批判でさえある。

また道徳感情論の第六版につけ加えた次の文章―スミスが死の前年に書いたとされる文章―は大変感動的であった。

人間本性の仕組みからいって、苦悩は決して永遠のものではありえない。・・・木の義足をつけ(ることになっ)た人は、疑いなく(そうなった自分の運命、これから自分のハンディキャップに)苦しむし、自分が生涯、非常に大きな不便を被り続けなければならないことを予見する。

しかしながら、彼はまもなく、・・・普通の喜び、そして仲間といるときに得られる普通の喜びを、ともに享受できると考えるようになる。・・・公平な観察者の見方が完全に習慣的なものとなるため、・・・自分の悲運を、公平な観察者以外のの見方で見ようとはしないのである。・・・・・ひとつの永続的境遇と他の永続的境遇との間には、真の幸福にとっては本質的な違いは何もない。

・・・・幸福は平静と享楽にある。・・・人間生活の不幸と混乱の大きな原因は、ひとつの永続的境遇と他の永続的境遇の違いを過大評価することから生じる・・・。

貪欲は貧困と富裕の違いを、野心は私的な地位と公的な地位の違いを、虚栄は無名と広範な名声の違いを過大評価する。・・・・虚栄と優越感というつまらぬ快楽を除けば、最も高い地位が提供するあらゆる快楽は、最もつつましい地位においてさえ、人身の自由さえあれば、見つけることができるものである。
(引用終わり)

わたしたちは、日頃こんなことでうじうじ悩んでいる。

自分の今の職業的選択は正しかったのか、
別の選択があり得たのではないか、
自分の今のこの境遇以上のものは望めないのか、
収入はより大であるべきなのか、
より大の売上・より多い社員数の方が良いのか等々

スミスはそんなわたしたちに有益なアドバイスをしてくれた。こんなことを言ってくれる賢人はめったにいない。

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紙の本

アダム・スミス 『道徳感情論』と『国富論』の世界

アダム・スミスの再発見  2009年に読むことの意義

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くにたち蟄居日記 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 アダムスミスというと「見えざる手」という言葉しか知らなかった。そうして その「見えざる手」とは 市場原理主義であるというのが僕の乏しい知識であった。

 2008年という年が 将来どのように歴史的評価を受けるのかは分からないが 現段階では 新自由主義の大きな後退が始まった年 と言われる可能性はかなりあると思う。2008年以前において「見えざる手」とは 規制緩和であり 小さな政府ということだったのではないか?
 規制緩和自体に問題があったかどうかは議論の余地が 今後とも十分あると思うが 僕としては そもそも「人間とはどういう動物か?」という洞察が どれほど この2-30年の間に深まったのかに疑問を感じる。「強欲資本主義」とすら言われた 最近の金融界の跋扈ぶりと その凋落ぶりを見ていると 「自由を得た人間たちがやること」に対する基本的な疑問を覚える。
 そんな中で 「見えざる手」という言葉を使ったアダムスミスを見直すことは実に時代性に富んだ研究だと考える。

 本書で描かれるアダムスミスは 単に 規制緩和を主張した経済学者ではない。人間の道徳と幸せの在りかを探究した哲学者である。いや そもそも 経済学とは人間の欲と行動を分析する点で 優れて哲学的な学問であったことが この本を読むと身に染みてくるのだ。

 僕は これからの10年間は 経済学が本当に試される時代だと考える。そうして もろもろある諸学の中で もっとも人間を取り扱えるものだと確信している。もちろん それは高度な金融工学や経済理論ではなく 心理学、哲学、歴史学を包括しうる極めて統一的な領域を扱うべきだ。本書は18世紀のアダムスミスを描くことで そんな経済学の可能性を語っていると読んだ。

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紙の本

アダム・スミス 『道徳感情論』と『国富論』の世界

道徳感情論こそが真髄!

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひつちよ - この投稿者のレビュー一覧を見る

「資本主義」や「民主主義」、という、現在の主流となっている価値観へ、大いなる疑問が投げかけられている現在。果たして、国家とは?、政治とは?、等の様々な根本的「問い」が生じてきます。
私自身は、アダムスミスといえば、「見えざる手」、という短絡的な知識に留まっていました。
しかしながら、本書を読み、その土台となる「道徳感情論」での彼の主張を知り、「国富論」の位置付けが、ガラリと変わりました。そして、「新自由主義」やグローバリゼーションが、如何に愚行か、改めて確認することができました。
結局、「よく生きる」とは?、という「生き方」を問うたのがアダムスミスであり、その出口が経済学的なものでした。当たり前のことですが、先に「経済ありき」ではないのです。
孟子の「利」ではなく、「義」と、共鳴する思想を強く感じました。
今後、アダムスミスの著書を読みすすめていこうと考えています。
本書は、非常にわかりやすく、おすすめです。良書です!

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紙の本

アダム・スミス 『道徳感情論』と『国富論』の世界

傑出したアダム・スミス論

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タヌ様 - この投稿者のレビュー一覧を見る

これほどよくできたアダム・スミスものがあるとは驚きでした。いままで道徳感情論や国富論も特定の章を読んだ程度で、もうアダム・スミスとは生涯縁が無いと思っていましたが、新書ということで軽い気持ちで手にとりました。
ところが、大変読みやすく、そしてそうだったのかと初めて分かったようなことばかりであり我ながら驚きの連続でした。
道徳感情論と国富論はマルクスの経哲草稿と資本論みたいな感じ程度の理解など、いともたやすく一蹴され、イギリスの経験論の世界に誘ってくれやっとわかった気にさせてくれます。
このレベルは国際レベルと言っていいできの書物です。何度か読みなおしたい一冊になりました。

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紙の本

アダム・スミス 『道徳感情論』と『国富論』の世界

アダム・スミス

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:いろはにほへと - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本を読むとアダム・スミスが述べた「(神の)見えざる手」とは一体何だったのかが分かるヒントになるかもしれません。経済に興味のある人向けだと個人的に思う。

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