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電子書籍

チンギス・カン “蒼き狼”の実像 みんなのレビュー

  • 白石典之 (著)
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みんなのレビュー2件

みんなの評価4.4

評価内訳

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紙の本

チンギス・カン “蒼き狼”の実像

考古学の発掘成果から謎に包まれているチンギス・カンの実像に迫る!

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ブルース - この投稿者のレビュー一覧を見る

チンギス・カンは、言うまでもなく、12世紀末から13世紀初めにかけてモンゴル高原を統一しその余勢を駆ってユーラシア各地の有力な国々を滅ぼして一大帝国を築き上げた草原の覇者である。しかし、その前半生の道のりは決して平坦なものではなく、幼少の頃には父が謀殺されるなどして人生の辛酸を舐めている。
その波乱万丈の生涯は井上靖の名作『蒼き狼』を初めてとして多くの小説・映画などに描かれて人口に膾炙しているが、その歴史的な実像は今なお多くの謎に包まれている。
著者は、そのようなチンギスの実像を、専門としているモンゴル考古学の観点から捉えようとしている。
このようなアプローチは今まであまり例がなく興味をそそられるが、草原を常に馬で移動し住居もテント式で生活の痕跡を残さない遊牧民族を対象にして考古学的接近が果たして有効なのかという疑問も当然湧いてくる。
著者は、こうした疑問に対して、当時のモンゴル民族は中国の高い文化に接するようになるにつれて、やがて霊廟や原初的な都市生活を営むようになり、その遺跡を丹念に調べることで当時の状況を解明することは可能としている。
本書は様々な興味深い考古学的知見を提供しているが、その中で注目すべきことの一つは、チンギスがモンゴル高原を急速に統一した要因について述べている箇所である。従来は、それをチンギスの卓抜したリーダーシップと騎馬軍団の機動力にあるとする見解が有力であったが、それに加えてチンギスが高原周辺に点在する鉄を産出する鉱山などを次々と確保し、優れた鉄製の武器や馬具を量産する体制を整えたことも大きかったのではないかとしている。事実、それらの鉄関連の遺跡からは鉄製の鏃が発掘されており、動物の骨で作られた従来の鏃に対して格段の破壊力を有し、征服事業を有利に展開させる原動力になったと思われる。
また、著者は、チンギスの日常生活などにも触れ、冬の営地とされているアウラガ遺跡(後に霊廟が置かれる)の発掘から、その衣食住は意外と質素で、金銀財宝も部下に配分し尽くして手元にはそれほど残ってはおらず質実剛健な生活を送っていたのではないかと推測している。
終章では、最近話題になることが多いチンギスの墓について論じられている。チンギスの墓所は秦の始皇帝と並んで論じられることが多いが、始皇帝の墓は所在がはっきりしているのに対して、チンギスの墓所は依然として謎に包まれたままになっている。幾つかの候補地で発掘が行われたものの、充分な成果は上がっていない。
著者は、そのようなチンギスの墓所について当時の文献や関連する遺跡から、先にあげた霊廟が置かれたアウラガ遺跡の周辺にあるのではないかと大胆な見解を示している。また、発掘されてもエジプトのファラオの墓のように多くの財宝が伴うことは考えられず、副葬品は比較的質素ではないかと推測している。
本書は、この他にも様々な興味深い事実が多数明らかにされており、興味が尽きない。また、著者のチンギスに向ける視点は、この人物の等身大の姿に考古学的な遺物や遺跡から着実に迫ろうとしており、残虐な侵略者として貶める史観や不出世の英雄として持ち上げる史観とは一線を画しているところは学ぶところも多い。
総じて言えば、本書はコンパクトながら、情報量も多く、著者の歴史を見る眼も確かなものがあり、優れた書物として歴史愛好者に広く推奨できる。

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紙の本

チンギス・カン “蒼き狼”の実像

最新の考古学的探索と研究の成果が盛り込まれている

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 岩波文庫の元朝秘史を読んでみたいと思っているが、読む機会がない。チンギス・カンは歴史上最大の版図の帝国を築いた謎の多い人物である。中国の歴史やローマ史のように世界帝国の歴史は政治経済文化風俗のあらゆる面で雄大で多様で面白い。くわえて、モンゴル帝国は遊牧民族の国家であるから、資料も遺跡も乏しくその実態が掴めないできた世界帝国である。いっそう興味がわく。
 この本には最新の考古学的探索と研究の成果が盛り込まれていると、新聞の書評で読んだ。丹念に資料を読み比べ解放後のモンゴルでの実地調査により、これまで謎とされてきた帝国の首都やチンギス・カンの墓の手がかりがつかめてきたらしい。周囲の国々との力関係も鉄の生産と流通の面からの分析などから、理解できた実像もあるようだ。
 今後は、中国史、ローマ史にくわえ、モンゴル史とオスマン帝国史についても、読んでいこうと思う。

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