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孫の力 誰もしたことのない観察の記録 みんなのレビュー

  • 島泰三 (著)
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紙の本

孫の力 誰もしたことのない観察の記録

祖父が書く「孫」の成長観察記録であり、「祖父」の記録。二種類の「孫の力」。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 長年サルの行動研究をしていた著者に孫娘が生まれた。普通の祖父母なら可愛い孫にとろとろになって終わるところを、著者はとろとろになりながらも、研究で培った知識と重ね合わせて人間を考えてもみる。
 孫の成長を描く爺馬鹿の話であり、サルの研究者の「ヒトとサルの成長比較」考察でもある、孫への愛情と研究心が渾然となった不思議な立ち位置を感じる本である。

 ここには二種類の「孫の力」が書かれている。
 一つは幼児の成長する力。心がどのように出来上がっていくのか、「自分」や「他人」をどのように意識しだすのか、などが日常の小さな素振り、表情からも読み取られているのは、祖父の愛情とともに長年サルの観察て培われた力でもあろう。
 身近でじっくり観察しなくてはわからない発達過程の記録としては、確かに著者以上の書き手はないかもしれない。しかし、こういった記録は多数の例をみないと全体像はわからないものである。多くの祖父母世代が存在するようになった現代では、このような記録は結構集められるのではないだろうか。そういうものを集成すれば、著者が知りたいと思った「ヒトの精神の発達」もさらによくわかるかもしれない。この本は世の祖父母世代に、協力を呼びかけているようにも思える。

 もう一つの「孫の力」は祖父母への影響力である。孫に接しながら、著者は自分自身の幼い頃、祖父母の存在、幼時であった自分をしっかりと思い出す。そして、自分の精神の形成に幼時の環境がどのように関わっているのか、に思いを馳せる。
 孫と接することで生まれる感情・人生への影響などは、進行する高齢化社会に位置づけてもっときちんと評価される必要があるのではないだろうか。孫にとろとろになってしまう祖父母の感情などは、すでに「子供用商品の購買資金源」として経済的にも重視されている。
 孫は、祖父母にとっては歯止めのない快感刺激かもしれない。人体は長い間飢餓への対応の必要性で様々な生理・行動調節を構築してきたが、過食対策は発達していないので現代人に「食べすぎ・太りすぎ」が起こる、という仮説はよく聞く。孫とのゆとりある接触も、対応する調節機構を人間は持っていないのではないだろうか。「核家族の心理」や「都会生活の心理」などと同様、社会が変われば異なる心理学のテーマとして「祖父母の感情・行動」も解析の対象だと思う。

 孫を観察しながら、孫に影響される。観察者としての祖父(著者)の行動も、当然孫に影響を及ぼしている。それは祖父が孫馬鹿であるなしにも、行動学の専門家であるなしにも関係はない。なんだか「観察することで結果に影響を及ぼす」という物理学の言葉をも想起させることでもある。

 各章の扉が、とても可愛らしい(孫だけでなくジイジ、バアバも)。全体としては、やっぱりジイジのとろとろな孫観察記録というべきだろうか。
 被験者であるお孫さんが成長し、この本を読んだらいったいどんな感想をもつだろう、そんなことを思いつつ読み終えた。

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