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消費するアジア 新興国市場の可能性と不安 みんなのレビュー

  • 大泉啓一郎 (著)
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紙の本

消費するアジア 新興国市場の可能性と不安

新興国の経済をみるには国全体ではなく「メガ都市」と「メガリージョン」単位で見よ!

6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サトケン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 中国を含めたアジアの「新興国」が世界経済の牽引車となっていることは、ビジネス界だけでなく一般社会でも常識となってひさしい。だが、生産基地としてではなく、消費市場としてアジアを考えるためには、「新興国」の経済を国全体のGDPという統計数字で見ていたのでは見誤ってしまうのではないか? これが著者の問題意識であり、本書の出発点である。

 本書のキーワードは、「メガ都市」と「メガリージョン」である。メガ都市とは、東アジアの中国でいえば上海のような大都市、メガリージョンとはその上海とその周辺に拡がる長江デルタ経済圏のことである。著者は、このほか東南アジアではタイのバンコクとその周辺地域を取り上げてくわしく分析している。上海もバンコクも、いずれもすでに「脱工業化」のステージに入っているメガ都市である。

 アジアの経済分析を専門とする著者が本書で取り入れたのは、都市社会学を専門とする米国の社会学者リチャード・フロリダの議論だ。フロリダは、「クリエイティブ・クラス」という知識労働者に似た概念を打ち出して有名になった学者だが、衛星写真で捉えた夜間の光源の強さと広がりからメガリージョンを割り出した。アジアでは、東京圏、大阪・名古屋圏、九州北部、広域札幌圏、ソウル・釜山、香港・深セン、上海、台北、広域北京圏、デリー・ラホール、シンガポール、バンコクの12地域あげている。これらはみな「途切れることなく明かりが灯っている地域」である。

 基本的に経済地理学の観点からみた議論を展開しているので、本書ではまったく言及がないのだが、メガ都市とは世界文学である村上春樹の小説が読まれている都市であるという定義も可能だろう。村上春樹が描く都市のライフスタイルは、まさに消費都市としてのメガ都市の風景と重なり合う。本書で考察された経済学的な見方とあわせ考えれば、消費市場としてのメガ都市について考えるヒントになるはずだ。

 新興国におけるメガ都市は、いわば大海に浮かぶ孤島のような存在だ。その意味では、国としてのタイとメガ都市としてのバンコクの関係よりも、同じメガ都市であるバンコクとシンガポール、さらには香港や上海、そして東京や大阪といった関係のほうがリアリティをもつことになる。メガ都市どうしはお互いを意識し合い、競争する関係にある。

 本書では、メガ都市とそれを取り囲む膨大な農村との関係、中進国化する新興国の政治問題までマクロな議論を行っているが、メガ都市がメガ都市として存在する都市国家シンガポールのような例外を除いては、いずれの新興国においても考慮のなかに入れておかねばならないことは言うまでもない。

 消費市場としてのメガ都市とメガリージョンを論ずる際には、まずは本書で指摘されておる経済的な状況を押さえておくことが、アジアでのビジネス戦略を考えるための基本的な前提となるだろう。ビジネスパーソン以外にも広く読むことを薦めたい一冊である。

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