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電子書籍

大衆の反逆 みんなのレビュー

  • オルテガ (著), 寺田和夫 (訳)
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みんなのレビュー1件

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紙の本

大衆の反逆

紙の本大衆の反逆

2007/05/18 23:29

TVの前の皆さんって誰?

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Living Yellow - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書は著者の祖国スペインの日刊新聞で1929年に連載された評論をまとめたものだ。まさに世界大恐慌の年。その前年には、イタリアではムッソリーニがファシスト独裁を確立、ソ連の独裁者スターリンはライバル、トロツキーを国外追放、5カ年計画を開始していた。そんなファシズムとロシア共産主義の脅威の中で、「大衆」を批判し「貴族」的精神を称揚する本書は当時でも「反動的」に見えたかもしれない。もちろん著者も、実際の貴族には「腐った」ものが多いし、労働者にも「貴族」の心を持ったものが多いと指摘している。しかし、街頭の雑踏から書き起こし、19世紀の急激な人口増加に何度か言及しているところをみると、結局は現実の大衆に対する批判として、本書は機能しただろう。
 本書での大衆の定義とは「人と同じであることを喜び、凡庸なままな(そのままの)自分を肯定し、基本的人権以上の特権を非難し、自分たちを匿名の全能の支配者だと考えているもの」とまとめることができるだろうか。著者は「民主主義」と「科学」と「工業化社会」が彼ら「大衆」を生み出したとしている。ここで特筆しておきたいのは、著者が、この大衆が支配者として彼らを生み出した「基本的人権と市民権を承認している制度(=「民主主義」を踏みにじる」可能性を指摘し、また大衆の生活のインフラを保証する「工業化社会」の基本になる「科学」が大衆自身の「科学」への無関心、敬意の欠如によって衰退する可能性を示唆していることだ。前者は、ナチズムの猛威を的確に予言したといえる。後者はもしかすると、今の社会が直面している問題かもしれない。今読む価値はあったと思う。
 新聞連載論文なので、基本的に長めのエッセイ集に近く、読みやすい。
 ヨーロッパの将来を考察した第2部も興味深い。ここでは彼は、全能感を持った大衆(第1部ではこの全能感を「満足しきったお坊ちゃん」と批判していたのだが)が「フランス」「ドイツ」という国を自分にはもはや小さい器と考えはじめ、「ヨーロッパ統合」という、困難な事業に取り組み、大衆であることを乗り越える可能性を見いだしている。
 本書が様々な大衆論、ひいては今流行の下流社会論の元ネタになっているのでは、という気もする。やはりお勧めしたい。

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