DEATH NOTE モノクロ版 みんなのレビュー
- 大場つぐみ(原作), 小畑健(漫画)
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2006/10/02 10:44
クライマックスが過ぎ去っている物語の最終巻は、ラスト数ページの皮肉が一番面白い。
13人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画化された時にも全然気にならず、完結したということでようやく「ちょっと覗いてみるか」という気持ちになって一気に買い揃えた『デスノート』。読み終えた今、後悔の念が広がっている。
全12巻の最終巻である本書に、これといった盛り上がりはない。物語のクライマックスはとっくに過ぎ去っているからだ。それは初期の段階、キラと初代“L”が最終対決した時。この時を境に、以降の物語はただただダラダラと続くだけ。少々キツイ表現かも知れないが、「冗漫」の一言に尽きる。
それでも週刊連載らしく、毎回のように思わせぶりな箇所がある。それが気にならないと言えばウソになる。続けて最後まで読もうと思っている以上、興味は惹かれる。たとえソレが“相手の裏をかく”ことのくり返しだと分かっていても。だからこそ、代わり映えのしないイタチごっこに、うんざりしてしまうのだ。
更に、死神の多用にも首を傾げてしまう。当初は非現実の存在であるデスノートを巡っての人間同士の頭脳戦だったはずが、徐々に積極的に死神そのものを巻き込む方向に変わっていく。この時点で、純粋な頭脳戦(心理戦)は崩壊してしまった。物語に一貫性が無くなった原因の一つである。
こうして“偶然”も使ったイタチごっこを続けてきた物語もいよいよ終幕を迎えるわけだが、最後の対決の場面でも引っかかりが生じる。「こんなのありかよーっ!」と叫びたくなるほどの、キャラクター心理の矛盾。キレイにまとめようと思ったのか、全ては“必然”だったと強調したかったのか、原作者の意図は分からない。しかし、いくらなんでも、アノ場面でアノ台詞はオカシイぞ。
初期の赤川ミステリーのようなどんでん返しの連続は、それはそれで面白かったものの、限度を超えればマンネリであり、歓迎されるマンネリは数少ない。人気が出たからと無理にでも連載を続けさせる、いわゆる“週刊少年ジャンプ”方式が本作品にも採用されていたのだろうか。だとしたら、非常に残念。切りの良いところで見事にまとめられていたら、もっと高評価だったのに……でも、ラストの皮肉(キラの願望はある意味達成)が面白かったので、星は一つではなく二つ。
2005/09/04 00:28
デスノートのノートそのものの面白さは、もうどこかへ往ってしまったのですね。
11人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
敵役インフレーションに陥ってしまったと思ったら案の定、話はドンドンあらぬ方向へ行ってしまい、LでもNでもMでもいいけれど誰がどうなっているのか教えてくれという感じの第8巻です。そうそう、死神もまた活躍しそうで、話をそっちへもっていってくれるとまた面白いのではないかしらと思うのは私だけでしょうか。
相変わらず月(ライト)の心理というか内言語を延々文章で綴ると言うパターンも、これだけ文章だらけになると読み飛ばすわけにもいかず、かと言って字面を追っているだけでストーリーが頭に入ってこないという思考停止に陥ってしまいます。これって『名探偵コナン』の謎解き場面みたいなもんで、ただひたすら「そうですか」「そうだったんですか」って読んでいくしかないですね。しかも文章で解説されては、マンガのマンガたるところを無視しているようで、正直疲れてしまいます。
そろそろ、終わりにしましょうよ。でないと、少なくとも私は読む気が失せてきています。
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